[ 公認会計士 ]

2006年04月07日

監査の『格付け』!?

本日の新聞に『上場会社の監査を登録制にする』という記事がでていました。

一定水準の品質を満たさない公認会計士事務所の監査は、上場企業では認められないというスタンスになりそうです。

そういえば、2年ほど前、某氏が、福岡のベンチャー企業向けの講演会で、このようなことを言っていたことを思い出しました。

『大手監査法人に監査を頼むより、個人事務所がいいですよ。』

確かに、今までは、大手監査法人の出す監査証明書と個人事務所で出す監査証明書。
どちらも、一枚の監査報告書であり、公開審査も、市場も同等に扱ってきました。

しかし、今後は、上場会社の監査報告書は、品質管理のしっかりした会計士の事務所=ほぼ『大手』の報告書しか認めない。といった形で、監査報告書自体に『格付け』が出てくることになるようです。

ただ、何か、根本的な部分は解決していないような気がします。

会計士監査の実行性と、その矛盾は、やはり報酬をクライアントより直接もらうこと、プラス自己のクライアントに対して、監査以外のサービスを提供すること。

すなわち、監査法人が所詮「営利集団」であることだと思います。

昔、会計士監査のコアコンピタンスは何か?という問いを問いかけられたことがあります。

会計処理の専門家であれば、経理を何年もやってきた人の方が詳しいし、大学の先生の方が、理論的でしょう。

経営については、企業OBや、はたまた、大学の先生といった人の方が詳しいでしょう。

ファイナンスについては、投資銀行といった人の方が詳しいでしょう。

ITについては、システムエンジニアの方が詳しいでしょう。


そういった他にそれぞれの領域のプロフェッショナルがいるのに、『何故、会計士が監査なのか?』


それは、ひとえに『独立性』という言葉であり、それが会計士監査の実効性を保つコアコンピタンスなのでしょう。

果たして、『品質管理』でそれが保てるのでしょうかね。

投稿者 kuni01 : 23:17 | コメント (3) | トラックバック

2005年09月25日

動き出した在庫評価

本日の、日経新聞に次のような記事が掲載されていました。

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20050925AT1F2400H24092005.html

日経新聞としては、「新株発行費」の問題が、中心の話題として取り上げられていますが、私は次の二つの基準の方がインパクトがあるように思えます。

・ 連結決算を作成する際に海外子会社の会計基準を親会社と実質的に統一
・ 棚卸資産の評価基準を低価法に一本化

特に、棚卸資産の低価法。
私も、NYに上場している会社の九州子会社を担当していたことがありますが、この低価法は厄介です。

特に製造業のような、ある程度の期間在庫を保有するような会社では、その在庫の期末の『時価』がいくらなのか、常に把握できるようなシステムを備える必要があります。

また、ここでいう『時価』も曲者で、購入側から見た『再調達原価』と販売側から見た『正味実現可能価額』といった2つの『時価』が存在します。

正直な話、この低価法によるインパクトは、システムや内部体制を整えるために、『減損会計』以上のインパクトがあるのではと思っています。

税務上は、一応、低価法は認められるはずですが、実務上は、どの程度認めてくれるか分かりませんので、税務当局との打ち合わせも必要になることが予想されます。


もちろん、他の2つも重要です。
特に、在外子会社と親会社の会計基準の統一は重要ですが、対外の国では、既に、国際会計基準よりの会計基準を採用している国も多く、そういった国との会計処理の統一は、おそらく、日本の会計基準が追いつかなければならないと考えられます。

その最たるものが、『リース会計基準』でしょう。
(海外では、当然オンバランスが一般的です。)

注目です! (^_-)-☆

投稿者 kuni01 : 23:16 | コメント (0) | トラックバック

2005年09月23日

ベンチャー企業の会計

今日は、あるベンチャー企業さんにお伺いしました。

ここで、話題となったのが、会計と税務の違いです。

意外とこの辺を解説した書籍等は少なく、私たちも監査法人では、『短期調査』という名目で行っていました。

よくある話ですが、「税務上の処理と会計上の処理はこんなに違うのですか?」
こういった話を短期調査を行った会社からはお聞きします。

確かに、税務上の基準と会計上の基準というのは、現状、あまりにも違いすぎています。

その『中小企業会計』と『公開企業会計』の架け橋、これをいうならば、『ブリッジ会計』でしょう。

このブリッジ会計を習得するために。公開を目指す会社の中小企業の経理は、何を行うべきでしょうか?

まず、考えられるのは公開企業会計に詳しい、公認会計士さんに聞くことがあげられます。

ただし、その質問をするためにも、会計基準の体系を知らないと、質問のしようがありません。

ここで、体系的に、現在公開企業で使われている会計基準がどのようになっているか、把握する必要があります。

そのための書籍をいくつかご紹介いたしますと、以下のようなものがあげられます。

 

「監査小六法」

監査小六法 (平成17年版)
会計士のバイブル的存在です。

 

企業会計規則集〈平成16年版〉

会計士受験生ご愛用の規則集です。

 

「会計全書」

会計全書 平成17年度―2分冊-会計法規編・税務法規編 (2005)

正直分厚くて、読みづらいです。
かえって分かりづらくなるかも?

といったものがあげられます。

中小企業会計と公開会社会計、もう少し分かりやすい解説本あるといいのにですね。(ーー゛)

投稿者 kuni01 : 01:04 | コメント (0) | トラックバック

2005年09月22日

一行会計基準 〜 役員賞与に関する会計基準(案)

先日9月7日に、企業会計基準委員会より、『役員賞与に関する会計基準(案)』が公表されました。

http://www.asb.or.jp/j_ed/yakuin/yakuin.html

当該会計基準をご紹介いたしますと、

『役員賞与は、発生した会計期間の費用として処理する。』

で終了です。

(他適用時期がありますが、)

私が知っている会計基準の中で、おそらく一番短いのではないでしょうか?

しかし、この一行には、新会社法、会計基準、税法の葛藤が見られるようなきがします。

会計基準は、従来から「実務対応報告」という形で、費用処理の余地を認めていました。

それが、今回の会社法の公布により、『役員賞与は、役員報酬とともに職務執行の対価として株式会社から受ける財産上の利益』として整理され、役員報酬と同列の取扱となりました。

そこで、今回の会計基準の設定が行われたのだと思います。

そこで、置いていかれたのが、税務。

税務上は、『役員賞与』といえば、『損金不参入』項目の代表選手。

現在のところ、税務上は、この会社法、会計基準の流れには乗ってこないようで、あくまで、『損金不参入』の立場を貫きそうです。

 

その立場としては、法人税法の世界では、『寄付金でもない限りおよそ役務提供には必ず反対給付があるとみるのであって、反対給付のうち職務に対応する部分を超えて給付される部分は固定的な経費とは認められず、「儲けが出たからこそ給付がある部分」については損金不参入する』というのが、あるからだそうです。

でも、現在のトレンドから見て、この考え方は、マッチしているのでしょうか?

例えば、青色発行ダイオードの発明で訴訟にもなった報奨金。

これも、ある意味『たまたま』成功したために支払われたものです。

果たして、これは『対価』ではないのでしょうか?

経営者は、経営を行った結果、賞与を支払えるほど利益を獲得したのです。

もし、この成果に対して褒章を支払わなければ、経営者は、別の会社に移ることも考えられます。そして、その会社は、将来に対する支出を行わなかったため、損害をこうむることもあり得ます。

経済産業省が、業績連動部分を設ける役員報酬については、その業績連動部分については、損金参入を認めて欲しいという要望を出しているようですが、是非それぐらいは、認めて欲しいものですね。

そうしないと、経営者のインセンティブが低下してしまいますからね。(*^_^*)

投稿者 kuni01 : 01:52 | コメント (0) | トラックバック

2005年09月13日

チュウオウアオヤマ

今日、遂に、カネボウの監査を担当していた中央青山監査法人の公認会計士が逮捕されました。

お気づきの方もおられるかも知れませんが、私も中央青山です。

9月末で退職するわたしにとって、今日は、予定上、監査日程最後の日でした。

 

そんな日に、こんなことになって残念です。

 

2年前に読んだ「ぼんやりとした不安」です。

会計破綻―会計プロフェッションの背信

 

投稿者 kuni01 : 23:54 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月28日

監査法人のリクルート

 

公認会計士試験の2次試験が先週木曜日におわり、今日は、受験学校で監査法人の就職説明会というものが、行われました。

 

今年は、これから『内部統制の監査(日本版404)』や『新監査基準による監査(ビジネスリスクアプローチ)』が導入されるということもあって、どこの監査法人もどんどん人を採りたいという状況です。

 

実は大手監査法人間で給与面での待遇の差はほとんどありません。地方と東京との差も基本的にないと考えてよいと思います。

 

そこで、今日はリクルーターとして、『うちの監査法人は研修制度が充実しています』とか『こんなビッククライアントがあります』とか給与面以外でのアツいアピールをしてきました。

 

反応は上々で、うちの法人にも沢山の受験生の方が個別面談に来てくれそうです。

 

監査法人のやっているビジネスには、固定設備はいりませんし、販売するための在庫を抱える必要もありません。

 

資産といえば『ヒト』です。優秀な人材をそろえることが出来るかどうかでその法人の将来性が決まることになります。

 

今日はその第一歩。11月の2次試験の合格発表までしっかり捕まえておかねばと思ったところです。

投稿者 a005547 : 21:17 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月05日

会計監査は大丈夫??

この時期監査法人では、監査計画の作業の真っ最中。

 

監査は

     監査計画

     監査計画に基づいたの様々な監査手続きの実施

     監査を実施した結果、会社の財務報告が適正かどうかについての意見の表明

という流れで行われますが、もっとも重要なのが�の監査計画の段階と言われます。

 

それは、監査の対象となる会社のあらゆるリスクを洗い出し、リスクの高いところに対して重点的に監査手続きを実施するというアプローチをとっているからです。

 

このリスクとは、会社衰退産業に属していたり、複雑な会計処理を要する取引を行っていたり、会社の仕組みがボロボロで誰もコントロールしていない、などの理由からその会社が虚偽の財務報告をしてしまうリスクです。

 

計画段階でリスクの洗い出しを誤るとその監査は失敗してしまう可能性が高まるので、ここに時間をかけて慎重に判断をしなければなりません。

 

また、個々の会社を比較しても、リスクが高い会社とそうでない会社とがあります。リスクが高い会社には、より多くの日数をかけて十分な監査手続を実施しなければなりません。

 

そして、今はできあがった計画上の監査日数を元に監査報酬の交渉をする時期でもあります。

 

監査報酬は一般的に日数をベースとしてきまりますから、『あなたの会社はリスクが高いんですよ、だから報酬のアップをしてください!』といわなければならない場合もあるでしょう。

 

日本の風土からしてそれはなかなか難しいことです。

 

今日、日経新聞を見ると『会計監査は大丈夫か』というコラムが掲載されていました。

 

内容は、監査や規制が厳しくなり、監査業務のリスクが高くなるなら、監査のための十分な時間が確保され監査報酬が高くなるというメカニズムが働けばよいのだが、そうはなっていないというものです。

 

確かにおっしゃるとおり。私は個人的に日本では監査がビジネスとしてなりたっていかなくなるのではないかと感じています。

投稿者 a005547 : 00:11 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月03日

会計士に不正の通知義務

本日の日経新聞のトップは、「会計士に通報義務」ということで、粉飾などの不正について、証券取引等監視委員会などのへの報告を義務付けの方向で検討に入るという記事が書かれていました。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20050802AT1F0101C01082005.html

このBlogの中でも、たびたび、この問題については、取り上げていましたが、いよいよ、通知義務を設けるのか、というのが実感です。

この不正発生のケース、海外では、当局への報告が義務かされており、それであるからこそ、会計士の助言・指導に対しては、強い力があります。

しかるに、日本の場合には、これが、「経営者や監査役への通知義務」だけとなっており、所詮、粉飾は、経営者の指示、監査役は、経営者の子飼いといった状況が多く、この制度自体に実効性のあるものではありませんでした。(真面目に経営を行っている経営者、監査役のみなさんすみません。m(__)m)

そのため、経営者は、会計士が、言うことを聞かないと、「監査法人を変えるぞ!」といった圧力をかけ、仮に監査法人が、意見差控えを出しても、別の監査(報酬)に飢えている監査法人・個人会計事務所を探せば、監査報告書を頂けるといった状況でした。

でも、これって、会計士業界にとっては、凄くマイナスなことだったのです。

何故って?

監査の質という問題で、ある会計士が、『意見差控え』『不適正』を出すような決算書が、ある会計士が、見れば『適性』といった状況がありうるからです。

もし、その『適正』といった決算書が、粉飾だった場合には、それは、会計士業界全体の信頼性のマイナスになってしまいます。

今までも、『意見差控え』『不適正』の段階で、任意でも当局等への報告すればよかったじゃないか?と思われる方もおられるかもしれませんが、日本では、それが出来ませんした。

それは、守秘義務といった、公認会計士に課された思い義務があるからです。
(逆にこれがなければ、会計士は業務できませんが。)

監査人交代の場合でも、この守秘義務は、厳重に課されます。
そのため、たとえ、『不適正』につながるような重要な問題が、決算書に存在していたとしても、前の監査人は、後任の監査人にその事実を伝えることはできないのです。

ということは、今までの、日本の監査人交代で替わった監査人は『死人に口無し』状態だったのです。

それが、今回の報告義務。

これは、報告する権利ではなく、義務である以上、監査人は報告しないと罰せられます。

少なくとも、意見の衝突で、監査人交代までなるケースでは、何らかの報告が必要となるでしょう。

そうなると、さすが会社も、当局を敵に回す訳には行かない。

それで、会計士の意見に従わざる負えないでしょう。すると、監査の実効性、信頼性がたかまる。適正な開示が行われる。

これでまた一歩、日本の開示制度、資本主義経済が進んだ気がしますね。

投稿者 kuni01 : 00:26 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月22日

新会社法に対応する会計基準

新会社法の施行に伴って、また色々な会計基準が改訂・新設されるようですね。
残念ながら、議事の概要しか公表されていないようですが。

http://www.asb.or.jp/j_asbj/minutes/20050708_084.html


私が購読している会計雑誌によると、平成18年4月1日を目指して、実に5つの新基準、改正が3基準、それに伴って新設、改正される適用指針が7つ、実務対応報告が2つという、カウントするだけでも、うんざりするような数です。(-_-;)

その中でも、企業インパクトが強いと思われるのが、役員賞与関係の会計基準の整備と連結財務諸表原則の改訂でしょう。

といっても、連結財務諸表原則の改訂は、『純資産の部』の概念が出来ることによる、表示上の見直しだけみたいですね。一安心です。(^_^;)


他、私が興味あるのは、「事業分離等に関する会計基準」「LLC及びLLPに対する出資者側の会計処理に関する実務上の取扱い」「ストック・オプション等に関する会計基準」といったところですかね。
(@_@)

現在、日本のM&A制度の不備が、色々と指摘されていますが、会計の世界も日本の制度は、不備が多く、ある意味、「やったもん勝ち」のルールなき開示が行われているのです。

そういった部分にパッチを充てるような感じで、小さな基準が次から次へと出てくる。

いつまでも経っても、改訂がなくならず、毎年改訂の言い訳を、決算書に書いている。

作るほうも面倒でしょうけど、監査する会計士も面倒。
見る側も、「また、変わってるよ、・・・」といったタメ息が聞こえてきそうです。
(@_@;)

あと、企業会計基準委員会は、その会議の議事録を開放して欲しいものですね。

おそらく、会員とかは、もっと詳細な情報が見れるのでしょうが、会計はそもそも、経済社会の基礎的インフラなので、開放すべきだと思います。

今、官でも、さまざまな議事録を詳細に開示している時代です。

運営費がなかなか集まらないから、お金を払わないと見せないといった姿勢であるならば、「いっそ”官”がやってくれた方がいいのでは?」といった意見が出てきても、おかしくないですね。

 

投稿者 kuni01 : 00:59 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月18日

『財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準』

25a30ae1.JPG

今日は、”海の日”ですが、海には行きませんでした。

替わりに大濠公園に、娘と散歩に行きました。

大きな蓮の花が咲いていました。

 

先週7月13日に企業会計審議会より、
『財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準』の公開草案が公表されました。

http://www.fsa.go.jp/news/news.html

いわずもがな、日本版404条の基準です。
SOX法404条については、当Blogにも何度も出てきていますので、説明は省略します。
(^_-)-☆ 要するに、アメリカの内部統制評価の基準です。


当該基準は、実務界の要請もあり、アメリカ版の基準に対して、ゆるやかなものとなっています。

中でも、一番の特徴は、監査人が自ら、当該企業の内部統制の有効性に対して、意見を表明するのではなく、経営者の評価結果に対してのみ、意見を表明するという、『ダイレクト・レポーティングの不採用』ではと思います。

これって、一見、有効かつ効率的に見えますが、”?”と思われる方もいるのではないでしょうか?

なぜなら、そもそも、そういった経営者の意見表明の枠組みと運用自体を監査しなければならないのに、いきなり、経営者の意見表明自体を監査しろって。

まあ、通常の財務諸表監査も、同一の監査人が行うことを要請しているようですし、それで、ある程度担保しているということでしょうか。

ただ、経営者の評価過程を監査する場合に注意すべきキーワードは『Traceability』です。
私たちは、『監査証跡』とも呼んでいます。

要するに、実際にそういった行為を行ったといった証拠を残すことです。

この点、現在、『ペーパーレス』といったことで、非常にこのTraceabilityが低下しています。

例えば、『チェックはどうしていますか?』といった質問に対して、
『画面上で行っています。』という回答が多くなってきました。

ただ、画面には、チェックマークは付きません。
要するに、本当にチェックしているのか分かりません。

そのため、現在、公認会計士の監査では、その証拠となる資料を閲覧した場合には、『再実施基準』というものを、監査証拠として充たす必要が出てきました。

いつ、何を、どういった方法で閲覧したのか、それを再び、別の人が行った場合には、同様の結果を得ることが出来るように、記述するというものです。

これは、システムの信頼性にも依存します。

すなわち、誰でも、データ修正が行えるようなシステムでは、例え、再実施のために詳細な記述があったとしても、監査後にデータを修正されては、再実施を行った場合に結果が変わってしまうからです。

そういったこともあり、最近の財務諸表監査では、システムの信頼性の評価が行われますが、内部統制の監査が始まると、ますます、その評価は、重要性を増して行くことになるでしょう。

ただ、実感として、今回のこの程度の内部統制監査であれば、それほど、企業負担にはならないのかな。むしろ、公開時の審査のために構築した内部統制を再び思い出してもらう程度では?

といった気がします。


ちなみに、今日の日経新聞の一面に記載されていた、『戦後60年の経済重大ニュース』は『バブル崩壊』だったそうですね。

 

投稿者 kuni01 : 22:33 | コメント (1) | トラックバック

2005年07月08日

会計士と不正

大阪の弁護士のmomochin007さんから、トラックバックいただいていました問題に、いち会計士としてお答えいたします。けやきの管理者です。

(momochin007さん、いつもご愛読ありがとうございます。今日は実は大阪に行っていました。昼過ぎは、大粒の雨が降っていて、傘を持たない私は、不安でしたが、夕方は晴れましたね。(^_^))

 

実は、この「不正」の問題ですが、一部(?)のメディアの報道の問題か、会計士がまるで「不正」の発見を行う、番人みたいに書かれていますが、会計士が関与する「不正」というのは、あくまで「財務所表の虚偽表示の原因となる不正」に限られます。


私も、受験時代に勉強したことですが、会計士の責任は、財務諸表の適正性について意見をすることであり、不正の発見は、あくまで『副次的』な目的であるとされてきました。

 

しかし、主目的である「財務諸表の適正性に関する意見表明」についても、不正の問題を抜きにその任務を完遂することはできません。

 

もしできるのであれば、「この財務諸表は、不正の可能性を除き、適正と認める」という文言となってしまいます。(-_-;)

 

これでは、投資家は財務諸表が適正なのか、どうか分かりませんし、会計士も職務を全うできないでしょう。

 

会計士の関与する不正の問題は、監査基準のひとつである、「監査基準委員会報告第10号 不正及び誤謬」で扱われていますが、それにによると、会計士の扱う『不正』というものは、以下の2つです。

 

 ・ 不正な財務報告(いわゆる粉飾)
 ・ 資産の流用

 

非常に、あっさりしています。

 

しかし、両社とも会計士でもわかるレベルのものです。
「資産の流用」については、複雑なものであると分かるかわかりませんが、・・・(^_^;)
とりあえず、会計士の考える資産の流用は、いわゆる、実査、立会、確認といった一般的な監査手続きで、要するにモノが”有る”か、”無い”かです。

 

逆に、取締役の行為自体の不正(業務不正)といったものは、監査役さんの業務監査の範囲だと思われます。

 

例えば、業務監査上の不正、取締役が回収の見込みのない親族の会社に対して融資を行う、こういった行為についてあは、監査役としては、背任罪として、取締役に会社に対する担保責任を請求することができるかもしれませんし、それが、業務でしょうが、会計士にとっては、これは、不正ではありません。

 

要は、融資実行後、すぐに貸倒引当金を計上してくれさえすれば、会社の財務諸表上は適正な処理ですからね。(ただし、取締役への請求をどう捉えるかは、微妙なところですが、とりあえず取締役から入金が確実となっても、勘定科目的には、「未収入金」であり、「貸付金」ではないですね。)

 

といった、具合で、ちょっと、世間が考える「不正」の概念とは、ずれています。

 

その点、法律の専門家ではない、「会計士が、『不正』を防止」と、メディアでは書かれていますが、ニュアンスのズレが生じている要因だと思います。

 

ほか、SOX法404条においても、同様です。

 

私たちも、日本を代表するグローバル企業の、SOX法対応のための内部統制コンサルティングを行ったことがありますが、やはり、不正の範囲は、「財務報告目的」のみに限られます。

 

ということで、一部(?)のメディアの報道の「不正」のニュアンスと、会計士が自分たちの職務として果たすべき「不正」のニュアンスが異なっていること、このことを世間にも認識していただきたいところですね。(^_^;)


せっかく、トラックバック記事を頂いているので、私見の範囲でお答えいたします。

momochin007さん
『不正防止、という意味ともからんでくると思うのですが、「なんかおかしい」と思ったときに「適正意見を表明できない」ということで足りるのか、それとも「これはおかしい、粉飾だから摘発します」ということまで積極的に糾弾すべきなのか、そのあたり会計士さんかたはどのように考えておられるのか、すこし興味があります。』


この点については、

「株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律(商法特例法)』に以下の記述があります。

 

第8条 会計監査人がその職務を行うに際して取締役の職務遂行に関して不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重要な事実があることを発見したときは、その会計監査人は、これを監査役会に報告しなければならない。』

 

ここでのポイントは、「重要な事実」と「発見したとき」ですね。

ちなみに、ここでの「不正」は、おそらく世間一般の方が考えられている、「業務上の不正」です。

「重要な事実」は当然、財務諸表にも影響を与えます。例えば、総資産の100分の1基準といった、それぞれの監査人が定めている、数量的なもの、または、定性的な基準に照らして、その重要性を判断することでしょう。

 

続いて「発見したとき」とあるのは、あくまで不正の発見が「副次的目的」であることを表しているとされています。

 

新会社法でも第397条で同様の取り扱いとなっているようです。


で、ご質問の『「適正意見を表明できない」ということで足りるのか』ですが、このような場合は、会計士は、必ず追加監査手続きを実施して、監査証拠を集めていきます。おそらく時間いっぱいまで使うでしょう。

 

それでも、監査意見の心証を得ることができない場合は、その重要性を加味して、「範囲限定をして意見を表明する」か、「意見を差し控える」かになります。

 

不確かな段階で「不適正意見(不適法意見)」を表明することはありません。


続いて糾弾の件ですが、会計士が直接糾弾することはありません。

 

あくまで、上記の条文を用いて、監査役への報告となります。ちなみに、新会社法には、「遅滞無く」という文言が入っているようです。

 

momochin007さん
『といいますのも、新会社法が施行されますと、大きな会社の会計監査をされる方は、外部委託者ではなく会社の機関となるわけで、これまでとは企業経営者との「距離感」が変わってきますよね。(中略)つまり、会社の表明している数字や、その算定根拠、監査証拠の信用性、そして事業の将来見込みなど、どんな根拠から「適正とは表明できない」と考えたのか、その理由を根拠立てて(素人にわかりやすく)説明する必要が出てくるのではないでしょうか。』

 

この辺は、新会社法では、会計士が総会の表に出るケースが予想されますね。(今までは、総会の横の控え室で、会場を見守っているだけでしたが。)

 

ただ、momochin007さんがご心配されるような、説明責任についてのご心配は、通常のBig4といったレベルであれば、非常に困難な”審査”というものがあるので、そこでの答弁で切り抜けれるでしょう。

(中小の監査法人のみなさん、個人の会計士の先生すみません。他知らないもので、・・・m(__)m )

 

そもそも、会社と意見を違えて、最後まで突き通す件というのは、監査法人内でも、何度も何度も審議を重ね、それこそ、徹夜で資料を作成して、誰がみてもおかしくない、説明が可能な状態になって、初めて表明されるからです。

 

これは、監査とういう仕事が、「リスクに”のし”を売る」仕事である限り、その辺は、厳密です。

 

また、株主との距離の話ですが、会計士は、そもそも、市場及び株主のために、存在しているものであり、経営者とはある意味「敵対関係」ですね。

よって、会計士が、監査するときは、常に「株主がこの情報を参照して、誤解することは、ないか?」その視点を常に持っていると私は思っています。

 

また、不適正意見、意見差控えによる上場廃止の問題ですが、これは、あくまで結果的に、そういった状況になるということであり、会計士が、経営者がそれを恐れるのと同様に、それを恐れてしまっては、監査は全て「適正意見」のみになってしまいますね。(^_^;)

 

市場には、ある程度の”浄化”も必要なのかなと思います。
その浄化機能の一つが、会計監査でもあるのですね。

 

最後に公認会計士法の第一条ですが、

 

『公認会計士は、監査及び会計の専門家として、独立した立場において、財務書類その他の財務に関する情報の信頼性を確保することにより、会社等の構成な事業活動、投資者及び債権者の保護等を図りもって国民経済の健全な発展に寄与することを使命とする。』

 

非常に立派ですが、難しすぎですね。(^^ゞ


By 監査を廃業した会計士(けやき通り会計事務所)

 

投稿者 kuni01 : 01:46 | コメント (1) | トラックバック

2005年06月29日

監査のカンサ


公認会計士・監査審査会は6月14日『監査の信頼性確保のために−審査基本方針等−』を改正しました。


 


http://www.fsa.go.jp/cpaaob/shinsakensa/houshin/20050616.pdf


 


この中には


     会計監査人の独立性確保


     公認会計士協会による品質管理レビューにおいて指摘された改善勧告事項とそのフォローアップ


     個人会計士による大会社等の監査や長期間継続している監査人による監査について品質管理の寒天から問題点の有無


     審査体制や業務管理体制等に係る適切性


 


などを重点的に審査することが含まれ、要するに金融庁がわれわれ会計監査人としての適格性や監査の品質について審査を行うことが目的となっています。


 


そもそも、財務諸表監査は、会社が公表する決算書を信頼して投資してよいかどうかについて第三者的立場の専門家に判断して欲しいという、投資家からのニーズに基づく制度です。


 


このように、監査が市場ニーズに基づくものであるとすれば、監査の品質等はあくまで市場原理に基づいて決定されるか、あるいは会計士協会による自主規制によって決定されることが本来の姿で、公的機関が過度に介入するのは望ましいことではないように思います。


 


介入が強くなればなるほど、専門家としてもっと頑張らなければならないのではないかと思います。また、会計士そのものの存在意義がわからなくなり、極端にいえば、金融庁が監査すればいいということにもなりかねないような気がします。


 


今週の日経ビジネスに『金融庁−検察もかすむ巨大権力』という特集が組まれていました。銀行に対する強権的な検査について批判する内容で、少し論点は違いますが、監査法人に対するカンサについてそのようにならなければいいなと漠然と思ったりしています。

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2005年06月23日

専門家の人材派遣業務について

http://lancer2069.ameblo.jp/


わたしも、コレは一つのビジネスとなるのでは、と思います。

季節労働者の余っている時間をシェアリングする。未公開会社への人材派遣。

未公開会社の内部統制構築については、時間がかかるといわれていますがが、実際は定型パターンです。

ただ、監査人当事者が構築できないため、「答えは知っているけど、自分でやってね。」的なムードがあります。

そこを、集中して、1ヶ月、2ヶ月やる!

コレは、早期公開への早道でしょう。

ただし、「監査人自らできない。」(専門用語では、「二重責任の原則」といいます。)
ここが、ポイントですね。

要するに、監査法人は自分では、この業務ができない。

私たち独立した会計士は、人的資源がありませんから、自分でそういった業務を請負うことは、かなりの負担となりますが、ネタを集めといて、彼ら監査法人の人材派遣業務を請け負うというのは、お互いにメリットありますね。


 


ところで、皆さん「リビング・デッド」って知っています?(@_@)

投稿者 kuni01 : 01:29 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月18日

キャッシュフローで物事を考える

先日、事業承継の書籍をみていたら相続税対策に対する方法がいろいろと紹介されていました。

 

その要旨は、資産の時価と相続税評価額との差額を利用して、相続税を安くしようといったもののようです。

 

中には、借入をして負債を増やして、土地を買おうといったものまでありました。

?(-_-;)

 

これでは、キャッシュが固定されてしまうのでは。

 

 

基本的に、キャッシュは使えて何ぼです。

 

 

それを固定化してしまっては、実際に相続税を払うときに、キャッシュがなくなって、再び借入をしなければならなくなってしまいます。


 

アメリカでは、不動産の価値は、「上モノがあって何ぼ」という考え方のようです。

土地と建物の価格の割合は、2:8ぐらいだそうです。

不動産を買う=投資をする、期間利回りいくらといった考え方ですね。

(移民の国アメリカらしい。もともと、「土着」という考え方が薄いのですかね。)


一方、日本では、土地のほうが、建物より価値高くなっています。

不動産を買う=土地を買うといった考え方ですね。

 

ただ、土地は資金化するのに非常に手間がかかります。

 

 

土地自体をキャッシュに結びつけるには、売却、駐車場経営ぐらいしかないのでは、ないでしょうか。

 

となると、キャッシュで考える立場であれば、やはりアメリカ的な「建物あって何ぼ」ですかね。建物は、たとえ収益が入らなくても、減価償却費という、キャッシュアウトを伴わないコストを計上できるので、税務的な方法でもキャッシュ化されていきますからね。

投稿者 kuni01 : 11:53 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月16日

会計士のお給料




われわれ会計士は、クライアントが困ったときにアドバイスをすることが仕事です。


 


例えば、会計監査は会計数値をチェックすることも重要ですが、クライアントから相談をうけた事項について、適切な会計処理をするようにサポートしていくこともまた重要な仕事です。


 


コンサルティング業務や税務業務ではますますクライアントからの相談についてアドバイスをするという仕事が重要性を増してくるのではないでしょうか?


 


こういったアドバイザリー業務というのは、相談を受けた事項について出来るだけ早期に対応することがもっとも重要だと思います。緊急を要する相談について『1週間まってください』といっていたのではクライアントからの信頼を得ることが難しいかもしれません。


 


基本的にわれわれはクライアントからの正当な要求があれば深夜何時であろうとすぐに対応することが求められるわけです。


 


ところが、多くの会計事務所や監査法人では9時〜17時までが通常の勤務時間であって、それ以降は残業という給与体系です。


 


抱えるクライアントに応じて給料は一律というのが、クライアントに対する責任感やプロ意識の中で仕事をするにあたって本来の姿ではないかなという気がしています。

投稿者 a005547 : 10:37 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月06日

ニーズとウォンツ

今、団塊の世代から、次世代への事業承継が活況を迎えつつあります。

本日の日経新聞の「新進気鋭」のコラムにおいても、その記事が書かれていました。

 

M&Aの世界でも、ビジネスマッチングがインターネット上で案件を引き合わせる時代が来ているみたいです。

 



以前は、事業承継と言えば、付き合いのある銀行、証券会社といったところに相談ということが多かったと思いますが、今後は、このような形でのマッチングも多くなるのでしょうかね。


そういえば、一時期、livedoorのサイトにおいても、ビジネスマッチングサイトがありましたが、今は見たりません。

 

どこに行ったのでしょうか?(@_@)

 

結構内容的に面白かったのですが。


あと、「楽天ビジネス」
これも、ニーズとウォンツを引き合わせる、新しい形態ですかね。


インターネット上の車のオークション。

あれも、導入当時は車をインターネットで買う人がいるのか?

と思っていましたが、今では、車販売・購入チャネルの一つとして定着しています。

 

今後も、これは?というようなことでも、十分起こり得るのでしょうね。(*^_^*)

投稿者 kuni01 : 22:28 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月04日

「株主」のため?

3月決算の会社も、現在、有価証券報告書の作成をしている頃だと思います。

 

 

「有価証券報告書」この報告書、年々分厚くなって、今では200ページを越えるような会社もあるのではないでしょうか。

 

これを作るために、企業は多大なコストを支払っています。

 

有価証券報告書を作成するための組織整備
内部監査
公認会計士監査

 

  といった具合にです。

 

このような書類の作成は会社の実質的な所有者である「株主」(潜在的な株主も含め)のためです。

 

ただ、本当にそれが株主のためなのでしょうか?

 

今後、いよいよ内部統制の監査が始まりそうです。

それで、儲かるのは、結局、株主ではなく、監査法人ではといった声をよく耳にします。

 

「利益が1千万円しか出ていない会社に、2千万円の監査報酬が支払われている。」

 

「笑い話」みたいな話ですが。

 

資本市場で会社の円滑な資金調達を行うために、適切な情報を開示することは、確かに必要です。

 

ただ、「適切な」の精度をどれくらいまで持っていくか、
その辺は、資本主義であるならば、あくまで経済効果を取り入れたものであるべきだと思います。

 

過度な負担は、資本主義の発展の視点から見ても、避けるべきだと思います。

投稿者 kuni01 : 14:55 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月01日

監査法人の作り方

実は、最近、監査法人を作ろうかなと考えています。

 

どうしても、会計士として仕事を行っていくうえでは、ある程度の組織が求められるからです。

 


とりあえず、来週あたり、どこか聞きに行こうかなと思っています。

 

破天荒かもしれませんが、とりあえず、やってみようとかなと思います。

 

というか、まずは、5人集めることから考えなければ。(ーー;)

(監査法人は5人以上の公認会計士がパートナーになることが必要です。)

 

結構、そう考えると、難しいんですね。

 

本当は、LLPくらいで、できればいいんでしょうけど、LLPは士業適用不可みたいですし。

 

コンサルティング会社であればLLPでも大丈夫なのかな?

 


 

ぼくたちは、銀行を作った。―ソニー銀行インサイド・ストーリー

投稿者 kuni01 : 00:59 | コメント (0) | トラックバック

財務諸表の前提

今日は、財務諸表の考え方ですが、昨今の企業の破綻において、その破綻時点で財務諸表を評価した場合には、債務超過に陥ることが多いの不思議の思われる方がおられるのではないでしょうか?

 

私たち会計士から見れば、それはそもそもの会計の前提が違うということがあまり伝わっていないような気がします。

 

そこで、業を煮やしたか、会計士協会が次のような報告書をだしています。

 

 

「会計制度委員会研究報告第11号「継続企業の前提が成立していない会社等における資産及び負債の評価について」について 」

 


 

こちらについてのダウンロードは、どうやら会員しかできないみたいですが、・(-_-;)


その前提というのが、「継続企業」といやつですね。


一般に「会計」と呼ばれているものは、この「継続企業」を前提に作成されています。

しかし、これが、法的整理、破綻とかになると、この「継続企業」という前提が崩壊してしまうのです。

すると財務諸表はどのような方法で作られるのか?

そのような状況になった場合は、債権者、出資者といった者のへの分配可能額の算定に使われますから、分配できるものということで、限りなく時価会計に近い形となります。

いわゆる「清算価値」ですね。

ほか、更生計画といったものになる場合は、フレッシュスタートを意識した財務職表になります。

この「フレッシュスタート」って何かというと、要するに、不良資産を落とした、最近の言葉で行くと「減損」が終了した形での財務諸表によって、新たな会社として生まれ変わりましょうというものです。

なお、これらはいずれも、強度に「保守的」に作成されます。

そういった財務諸表が、継続企業の前提が崩壊したところの財務諸表です。


「そもそも前提が違った財務諸表を、メディア等は同列に扱っていますが、この辺ははっきり区別して欲しい。」

というのが、会計士協会がこの報告書を出した趣旨では (@_@;)と思って、読んでみました。

(それにしても、もう不良債権も落ち着いてきたころに出すのではなく、もう少し早く出せばいいのに (-_-;))

ちなみに、継続企業の前提が崩壊しそうな会社は、会計士の監査報告書に、その旨が書かれていますからね(^。^)

投稿者 kuni01 : 00:59 | コメント (0) | トラックバック

2005年05月28日

会計事務所にもスター選手を!

いつもご愛読ありがとうございます。

 

福岡の弁護士先生から、コメントいただいていたみたいで、そのような方も読んでいただいているのかと思うと嬉しくなります。

 

会計士の能力と報酬についてですか。

 

その辺非常に、曖昧な気がしますね。


私も、この辺は、明確にしたいなと思います。

 

そもそも、私も監査法人では、会計監査に従事していましたが、その能力としては、もとSEであったこともあり、システム監査的な視点、内部統制的な視点、銀行監査担当が長かったこともあり、金融機関的な見方、九州での事業再生業務黎明期に再生、再編業務を経験したことにより、他の会計監査のみに従事していた会計士に比べて、その能力は、非常にバラエティにとんだものとなっていると思います。

 

ただ、この能力が会計監査でどう評価されるのか?

 

実は、あまり関係ないのです。

 

それは、監査というものが100点を取るのが当たり前だけど、101点目がないという特殊な性格を有しているものだからです。

もちろん減点には、「責任」というものが付きまとっています。

私の知り合いの大学でベンチャーを起こした先生は、半導体のテスターを作っていますが、テスターすなわち試験機というものと、監査というのは一緒なんだんだと思いました。

問題ないことを確かめる。
品質を確かめる。

これを、その先生は、大きく「第4次産業」と言っていました。

それ自体が付加価値を生むものではないが、必要なものと。


となると後は、100点の取り方の問題ですね。

優秀な会計士であれば、同じ100点を取るまでの間に、さまざまな視点から、会社のためになることを何点でもみつけるでしょう。100点をやっと取る会計士もいるでしょう。

あえて、能力と報酬を関連付けるとすれば、その辺でしょうが、残念ながら、クライアント側から、監査法人に誰にプロジェクトリーダーをやってほしいという要望は出せないし、監査法人側もどういった能力をもった人材がいるのか公開していません。


もし、私が開業して、ある程度の規模の組織となったら、是非、チームマネージャークラスには、Blogでも何でも書かせようと思います。

そして、ある程度指名制みたいな、透明度の高い、また報酬とサービスをマッチさせた、クライアントに払って損したと絶対思わせないような、組織を作りたいと思います。

「会計事務所にもスター選手を!」V(*^_^*)V

投稿者 kuni01 : 15:51 | コメント (0) | トラックバック

はじめまして

Blogは公開日記帳のようなもので、それを二人で書くというのは若干違和感あるかもしれませんが、ビジネスの模索というテーマも2人で追うほうが効率的だろうということで、参加させていただきます。よろしくお願いします。

 

今回は、公認会計士法上、我々公認会計士の独占業務であると定められている会計監査はそもそもビジネスとして成立するのかについて考えてみたいと思います。

 

新聞記事等でも話題となっていますが、そもそも日本の監査報酬はアメリカのそれと比較して、同規模の企業でも平均で10分の1程度のようです。

日本の場合、数年前まで企業が財務諸表に虚偽記載をし、監査法人が株主からの代表訴訟を受けたり、行政処分の対象となったりといったケースは少なく、会計監査というビジネスに伴うリスクは報酬と見合っていたのかもしれません。

しかし、ここ最近少し事情が変わってきています。ほとんど毎日のように監査法人の責任を問う記事が目に飛び込んできます。

当然、監査法人もじっとしているわけではありません。10倍の監査報酬をもらい、監査先進国とされるアメリカの監査法人にならって、毎年のように監査手法やツールの変更/更新が行われます。これに対応する監査スタッフの作業量や研修にかけるコストも相当なものです。

このようにコストあるいはリスクと報酬とが見合わなくなってきているのが現在の日本の会計監査の環境だと思われます。監査が監査証明を出すことによってリスクを買い取る商売である以上、それに見合う報酬をもらわなければなりません。しかし、日本の企業は「監査なんて安く、手短にすめばそれでよい」という意識をもっています。

いかに会計監査が企業に法律上義務付けられていようとも、顧客(企業)からの主体的ニーズのないところに報酬はないというのが、経済原理です。ここに私が会計監査という業務から離れて独立を考える一つの理由があります。

次にコメントいただきました「会計監査に関して能力による報酬説明が可能かどうか」という点についてです。会計監査は企業の公表する財務諸表に「間違いない」という太鼓判を押すことが仕事ですので、監査証明で適正意見をつけた財務諸表には間違いが無くて当然、万が一間違っていたらそれこそ訴えられてしまうことにもなりかねません。

たとえるならば、鉄道会社が時刻表どおりに電車を運行しても、それが当然であって、そのことをとりたてて褒めてはくれないのと同じことだと思います。

ですので、通常の経理能力をもった会社に対して「うちの監査法人は間違いなく監査をしますよ!」とアピールしても報酬アップには結びつきにくいのではないでしょうか?

むしろ、監査の過程では、会計数値の立証のために、経理担当者の方にかなりの負担を強いることになります。それを軽減するため、少ない監査日数、監査報酬で済まそうとする企業の考えも当然理にかなっていると思います。

付加価値をつけるとすれば、専門知識を生かしたビジネスや管理体制(内部統制)構築のためのコンサルティングということになりますが、それはエンロンやワールドコムの事件のように、監査法人と企業との癒着という問題を引き起こし、現在、監査法人が担当企業のコンサルティングを行い報酬を得ることは厳しく禁じられています。

というわけで、会計監査に関していうと、能力と報酬とが直接的に結びつきにくいという側面はあるのではないかという気がします。

このテーマはまたの機会に取り上げて投稿したいと思います。これからもよろしくお願いします。

投稿者 a005547 : 11:28 | コメント (2) | トラックバック

2005年05月22日

インターネット仕事術001

最近のインターネットによる情報の質の向上は、目まぐるしいものがあります。

 

例えば、私たち会計士の世界では、会社で特殊な処理が行われた時、有価証券報告書で他の会社がどのような形で、開示しているか調べることがあります。

 

以前は、そのために会計事務所で、大量の有価証券報告書を購入しており、それを一つ一つめくりながら調べていました。

 

また、大監査法人の場合は、それを専門的に調査してくれる部署があり、そこに問い合わせることも行っていました。

 

先日も、ある会社のことで、事例はどうなっているのか、調べるため専門部署に問い合わせをしてみました。

その結果、「今はこちら(専門部署)で調べるデータと、そちらで調べる元は一緒なので、そちらで調べてみてください。」との回答。

 

そのツールとは、Edinetと公認会計士協会のDB


 

これらは、いずれもインターネット上のツールとして利用できます。

 

ただし、会計士協会のDBは、会員でないと無理かな。
業種別、目次別、キーワード検索も可能です。

 

いずれにしても衝撃的だったのが、そういった事例を調査するツールが、大監査法人と全くの個人で違いがなくなっていること。

 

これは、すごいことですね。

投稿者 kuni01 : 12:10 | コメント (0) | トラックバック

2005年05月18日

新会社法 衆議院通過

新会社法が、衆議院を通過したそうです。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20050517AT1E1600Z17052005.html

案から、敵対的買収防衛の点等に修正が入ったようです。

2006年中の施行を目指すみたいですね。


一方、LLPの法案も5月6日に公布、夏に施行という運びみたいです。


これらの法律は、いずれも「会社」という経済社会の中のプレイヤーに照準を当てた
基礎的インフラです。

これから、これらを利用した、会社態様、スキームの変化があらわれてくるでしょう。
また、起業も増えてくるでしょう。

このインフラの変化、整備に私たち、プロフェッショナルはどのように対応していかなければ、ならないのでしょうか。


時代の流れに感性を研ぎすませ! と聞こえてきます。



新会社法とビジネス実務への影響―「会社法制の現代化に関する要綱案」の要点解説

投稿者 kuni01 : 00:21 | コメント (0) | トラックバック

2005年05月16日

潜在株式と合併

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今日は、家族でランチに糸島半島へ(*^_^*)

 

我が家は、大の糸島好き。


ドライブといえば、糸島半島に行きます。


今日の話は、潜在株式と合併

 

先の商法改正で、新株引受権のみの発行が可能となりましたが、この新株引受権が合併の際に合併に与える影響は、意外と規定等がなく、判断に迷うところです。

 

例えば、商法上の簡易合併制度。

 

これは、完全子会社の合併等、新株の発行額が少額の場合は、株主総会を開かなくてよい等の簡便的な方法による合併手続きが認められています。

 

ただ、新株は発行しなくても、新株予約権が大量にある場合は、どうなんでしょうか?

 

その辺については、商法上明確には規定されていないようです。

 

まだ、株主になる前の人たちであるから、通常の手続きを実施して株主総会を開いたとしても、その総会に参加するわけにはいきません。

となると、公告で足りるんでしょうかね。

 

でも、潜在株主にとっては、その発行先の企業の合併は重要な問題です。


(新法案等見てたら、合併の時の扱い、分割の時の扱い、交換の時の扱いといったものをあらかじめ決めておくことも想定されているみたいです。)

 

プラス、もう一個厄介なのが、合併比率の算定と新株予約権行使による発行価格の改定

 

これも当然、合併される側の会社の新株予約権の発行価格は合併比率をもとに算定されることになるのでしょうが、合併比率は一株あたりの価値対比です。

 

ということは、まるで連立方程式を解くみたいな感覚ですかね。(@_@)

投稿者 kuni01 : 02:09 | コメント (0) | トラックバック

2005年04月29日

いよいよ 監査終了です

今日は監査法人内の、監査報告書を出していいかどうかの審査でした。

 

もう、監査法人をやめる私にとっては、あと有価証券報告書に対する”表示”審査を除けば、実質的な会計判断が問われる”審査”は最後でした。

 

 

この”審査”

 

担当クライアントによっては、『楽なところ』、『大変なところ』があります。

 

 

 

今日の審査は、『大変なところ。』

 

 

月曜日から近場なのに出張、要するに家に帰れない。

 

 

毎日、夜中 1時、2時と監査をおこない、遂に昨日(今継続で今日です)は久しぶりの徹夜です。

 

朝が白々と開け、小鳥がさえずるなか、審査資料ができない。

 

 

タイムリミット、3時間

 

 

事務所への移動に1時間がかかる

 

 

刻々と時間は過ぎ、残り1時間

だが、まだクライアントの決算書がない!

当然、決算書がないと審査そのものが成立しない。


クライアントに、移動一時間でのDraftの修正を依頼


40キロ離れた、事務所へタクシーで向かう。



途中、さすがの疲れにタクシーの中で20分ほど、仮眠


着いたが、クライアントからの最終の決算書が来ない。



当然、後回し。(-_-;)


その後、順番が回ってきたのが、夕方6時以降。


徹夜明け、帰りたいと思いながらも、クライアントのために身を粉にし、審査担当にご報告。



夜、9時半過ぎ。


ようやく、第一関門終了。


「今日はここまでで、後は明日ね」となってしまう。


ようやく、帰路に着く。


そうして今、このブログ書いています。


よく、『会計士は割りにあわないですね』と会社の人に言われます。

確かに、こういった泥臭い作業の部分をみると、あまり割りのいいよう職業とは見えないのでしょうね。

特に、この監査期間の時は。


まあ、なにはともあれ、実質、ここ10年間やってきた監査も終わりかな、と思うと、いよいよ次は、・・・。

と気分がいよいよ、独立へ向かって盛り上がりますね (*^_^*)

投稿者 kuni01 : 01:15 | コメント (0) | トラックバック

2005年04月26日

ROE

本日の日経新聞に日本企業のROEが8%台近くまで回復という記事が出ていました。

 

ROEは言うまでも無く、株主資本利益率です。

 

 

これと似たものに、ROAというものがあります。

 

 

この二つは、共に分子に、『利益』を用いますが、その利益は、損益計算書でいうとどの利益でしょう?

 

 

これは、まだ、私が公認会計士2次試験の受験生の時に、恩師から質問されたものです。

 

 

損益計算書の利益には、『売上総利益』『営業利益』『経常利益』『当期純利益』といったものがありますが、そのうち、ROEで利用されるのは、もちろん、株主が処分可能な利益、すなわち『当期純利益』となります。

 

 

一方、ROA、総資本利益率の算定に使われる利益としては、総資本が自己資本のみならず、他人資本も利用することとなりますので、(支払利息控除前)経常利益となりますね。

 

 

こういった、指標による見方によっても、利用する利益の概念は違います。

 

 

ふと、そういったことを思い出しました。

投稿者 kuni01 : 01:44 | コメント (0) | トラックバック

2005年04月23日

ディスクローズリスク

ディスクロージャーの問題はリスク開示の問題でもある。

 

 

金利の構成要素をみても、リスクというものが存在するため、金利が上昇するというのが通説であろう。

 

 

そのために、IR活動があるのであろうが、現在のIR活動は、このリスクの部分について、投資家に知らしめている会社は少ないのではないだろうか?

 

(公開の時は、この情報を山ほど記載しています。詳しくはどこでもいいので公開時の「有価証券届出書」を見てください。)

 


先日も、IRについて、相談を受けた。

 

どこまで開示すべきなのか?


そもそも、当社にとってリスクはなんなのか?それに明確に答えれる企業はどれくらいいるのであろうか?


また、会社のリスクを開示したところで、資本コストが下がる保証があるのだろうか?

 

 

その辺が、ディスクローズの根本的な問題である。

 

 

理論的には、情報の非対称が縮小されれば、金利は下がる。

 

 

しかし現実は、リスクを開示した瞬間に、融資を打ち切られる。

そういったこともありうる。


 

堀江社長の『想定の範囲』この言葉がはやったが、これは、リスクシミュレーションを綿密に行っていることの現われか?


いかんせよ、今後、会計の存在意義は、このリスク情報をどのように取り込むかにかかっているような気がする。

 

 

なぜなら、人は後になってネガティブな情報がでるのを好まないからである。

 

 

また、ポジディブな情報は『サプライズ』として歓迎される。

(サプライズになれてしまっては意味がないが。)


 

現在、独立準備を進めている私は、中小企業会計に興味がある。


 

従来の中小企業会計は、ほぼ、税務基準で金融機関等の利用者側も、ほとんど、決算書を信用していなかった。


 

そのため、土地といった不動産融資に頼る金融となった。


今後、中小企業会計基準が制定されるのであれば、是非、保守的な、逆に言えば、後日サプライズ情報がでるような水準での会計基準となって欲しい。

投稿者 kuni01 : 01:43 | コメント (0) | トラックバック

2005年04月19日

合併と会計方針

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『毎日、ネタが良くつきないね』 と言われます。

 

でも、私にネタを提供してくれるのは、そういった皆様方です。

 

今日も、ネタをご提供していただいた方ありがとうございます。

 

(さすがに眠いです。今、午前2:20)

****************************

 

 

先日の合併での会計上の問題点について、PickUpです。

 

 

一般的には、合併がパワーゲームである以上、被合併会社は、否応なく、合併会社の処理に合わせることとなりますので、(完全なる対等合併を除いて)統合の方向は基本的に一方向の場合が多いと思いますが。

 


また、行政自体が統一を求めることもあります。

 

例えば、退職給付引当金

 

これについては、退職給付制度自体も、合併後原則1年以内に統合されるよう、行政指導(労基だったかな?)があった気がします

(不確か、詳しくは、調べてくださいm(__)m)。

 


会計の問題は、システムの問題とも関係しますので、システム上その統合される方向のデーターを持っているか、準備できるかも、一つの重要な会計処理の合意事項となります。

 


例えば、銀行の合併。

 

そういった場合は、会計的にも貸倒実績率の算定方法といったものの基礎データの取り方といった点で、早めに統合の方法が示されないとこちらはコレ、こっちは、ソレといった具合に債務者ごとに変わってしまうことも。

(もちろん業務処理自体のシステム統合もありますが)


そのため、大きな合併では、会計デューデリのほか、そのバックデータを持っているかを検証するシステム・デューデリが行われることもあります。


これも、会計処理は、合併会社に合わせるのが暗黙の了解で、被合併会社は、合併会社に対してシステム・デューデリを仕掛けても仕方ないですがね (-_-;)。

 

 

長々と書きましたが、
・ 合併前に会計上の問題は、統合の方向で動くこととなる
・ それは、合併後の業務を円滑に行うため
・ 会計士チックに表現すると

 

 『財務報告を適切に行うために内部統制を整備する』

                   

という感じですかね。

投稿者 kuni01 : 02:08 | コメント (0) | トラックバック

2005年04月15日

会計士というもの

今日は、今帰ってきました。

 

今朝の日経新聞の一面に、『金融庁が中央青山監査法人を調査』という記事が出ていました。

 

ついに、会計士もここまで来たか、・・・ (-_-;)

 

 

私が10年前、会計士になった時は、まさか、そんなことになるとは、思いませんでした。

 

今日も、明日、審査という監査意見を出すための機関への書類作り、手続きの完遂のために、今頃の時間までやっていました。

 

 

もし、このまま、金融庁管理が強くなった場合、会計士はどのようになるのでしょうかね?

 

 

10年後は、まだ、現在の会計士の延長があるかもしれませんが、20年後は、もうそういった世界が存在しないのでは、・・・(ーー;)

 

 

となると、『会計士』というブランドではなく『プロフェッショナル』として生きていかねばと、思いました。

投稿者 kuni01 : 02:23 | コメント (2) | トラックバック

2005年04月09日

中小企業会計 (-_-;)

『頼むから、決算書は適切に作って欲しい。』

 

会計士・税理士・金融機関関係者等『決算書』というものに携わる者ならだれもが思うことでしょう。

 

 

先日の新聞に「中小企業の会計」についての記事がでていました。

 

その中で、中小企業の負担軽減のために、上場会社に適用される厳格な基準は採用しないといった雰囲気となりました。

 

ただ、それは、ロジカルな視点でみるとどうなのでしょうか?

 

金利の構成要素として、『企業の実態が分からないためのプレミアム部分』がプラスで存在していると言われいます。

 

となると、今回「中小企業の会計基準」を作ったとしても、中小企業側によった会計基準で作成された決算書では、それはあまり、現状とは、乖離した決算書と同様のレベルと考えられます。

 

それとは別に、たとえば、『裏帳簿のススメ(岡本吏郎)』のように、保守的に処理し、かつおそらく実態にあった会計を行うような会計基準を目指すことが将来的、日本の金融発展のためには効果的なのではと思います。

 

『中小企業会計基準』、私が作るとしたら、保守的で、なるべく利益が出ないかつ、『簡単な』会計基準にするでしょう。

 

なぜらな、情報の非対称性の話からしても、当然、企業情報というのは、『掛け目』世界のものだと思われるからです。

 

(-_-)zzz

あなたの会社にお金が残る 裏帳簿のススメ

投稿者 kuni01 : 00:54 | コメント (0) | トラックバック

2005年04月06日

1対1の対応の原則

『1対1の対応の原則』

 

この言葉は、京セラの稲盛会長が書籍の中でご紹介されている言葉ですが、非常に重要な『原則』だと思います。

 

内容をご存知ない方のために、ご説明すると

 

モノまたはお金が動く時には、伝票(会計帳簿への記録と考えてください)が必ず1対1の対応を保たなければならない

 

ということです。

 

 

 

何を今さら?(@_@)

 

当たり前ではないか??(@_@)

 

 

と思われる方もおられるかと思いますが、私の知っている限り、これが厳密に守られている会社の方が少ないのでは、・・・ というのが実感です。

 

10年近く会計士をやっていますと、少なからず、伝票だけの操作、すなわち粉飾と呼ばれるものに遭遇することがあります。(@_@;)

 

 

見ればすぐに分かる単純なものから、いく段階もに複雑に転がしたものまで、ありました。

 

 

そういった会社では、まず間違いなく稲盛会長が言われる1対1の対応の原則は、守られていません。

 

稲盛氏はこう言われています。

 

 

『このようなことが一度でもあると社員の感覚が麻痺してしまい、数字は操作できるもの、操作して当然のものと、考えるようになってしまう。』

 

 

非常に厳しい言葉ですが、まさに、その通りだと思います。

 

 

監査を行っているときにそういった事があった場合、会社によっては、マネジメント層が、「先生、これくらい認めてくださいよ。」と相談を受けることがあります。

 

ただ、私はこう答えます。

 

「会社として、それでよろしいのですか?」(@_@)

 

 

稲盛哲学ではこうです。ヽ(^o^)丿

 

『「1対1の対応」における要諦は、原則に徹することである。

 

事実を曖昧にしたり、隠すことが出来ないガラス張りのシステムを構築し、トップ以下の誰もが「1対1対応の原則」を守る事が、不正を防ぎ、社内モラルを高め、社員一人一人に対する信頼を強くする

 

まさに、そこがこの原則を守る意義であり、効果であると思います。

 

人は、弱いもので、一つ例外を設けると、すぐ易きに流れしまいます。

(実際わたしもそうですが、・ ・ ・ (-_-;) )

 

そのためにも例外を許さない管理体制(システム)が必要なのでしょうが、そのシステムを構築する立場のマネジメント層が、どういう風に対応されるか、それがある意味その会社の将来の方向を指しているような気がします。

 

 

 

稲盛和夫の実学―経営と会計

投稿者 kuni01 : 00:39 | コメント (0) | トラックバック

2005年03月27日

CPE

今日は、日曜日でしたが、監査法人内のミーティングでした。

 

その後、帰宅してJICPAジャーナルなるものを開いて、自己学習をしていました。

 

公認会計士には、CPEと言われる継続研修制度があります。

 

これは、変わり行く経済環境、会計環境の中で、昔の知識はだんだんと陳腐化されていくのを防ぐための制度で、年に決められた単位を取得して、会計士協会へ申請しなければなりません。


この単位の認定は、研修会への出席、JICPAジャーナル等の協会指定記事の学習、ビデオ・CD−ROMの利用等の方法で、受講した後、それを申請するという仕組みです。

ただ、実際、それによって個人が学習し、知識の更新が行われているかとういうと、疑問です。

なぜなら、テストがないのです。

この点、私の所属する監査法人では、イントラネットを利用したグローバル研修ツールもあり、そういったものでは、最後にテストがあります。特に、アメリカのSECクライアントに従事するものは、そのテストで合格点を取ることが必須となっています。

さすがアメリカ、研修その知識が実際に身についたところまで、チェックするのだな (@_@) と感心です。

これをPlan−Do−Check−Action の段階で見てみると、アメリカでは、テストがCheck(−Action)まで実施。日本の研修は、とりあえずやったというDoまでかな。という気がします。

では、日本ではこういった、イントラネットでテストまで実施する研修制度は、無理なのか?

実は、FP協会の研修は、これに近い形で行われているのです。

FPジャーナルという、会員誌において、学習ポイントがまとめられており、それをインターネット上で実施して、合格すれば単位が会員のデーターベースに自動で登録されていく。(試験は有料ですが(^_^;) )

是非、会計士協会もFP協会を真似て、研修制度に実効性を確保してほしいと思います。

そうだ、自分は監査法人を退職するから、これからは、CPEの単位管理も自分でやらなければならないんだ。監査法人て便利だな・・・。 (・_・;)

投稿者 kuni01 : 23:56 | コメント (0) | トラックバック

2005年03月24日

Agreed Upon Procedures

今日は、ソフトバンク・インベストメントが、livedooor VS フジテレビに参戦という話題で、盛り上がっていますね。

 

SBIの北尾さんが「大人の解決の仕方を教えてあげます。」とコメントされているのを見て、なんか上から見ている立場ありありだなという印象を受けました。

 

まあ、それはそれとして、先日Blogった『保証』なんですけど、結局『客観的な基準』がなければお手上げ\(-o-)/なのか、といった話になりますが、実は、そうではないのです。

 

その方法が、買収等の際に利用される方法、『Agreed Upon Procedures』といわれるものです。

 


日本語に訳すと『合意された手続き』。

つまり、「基準がないなら、はじめにどういった基準でやるかを決めましょう」といった方法です。

ここで、基準とは「方法」、「範囲」、「実施時期」、「手続き」、「業務対象」をあらかじめ、「業務依頼者」と合意(契約)のうえ、『実施するモノ』です。

ここであえて「モノ」と表現している理由は、『調査』という言葉が使われていないのです。

あくまで『手続きの実施』なのです。


『手続きの実施』(@_@;)?

ポイントは一つ、報告書に入れる次の一文です。

『合意された手続き業務は、保証業務に該当せず、したがって、いかなる意見の表明も、また保証の提供も出来ない旨』

さらに駄目押し

『合意された手続きのほかに追加の手続きを実施するか、又は保証業務を行った場合は、追加的に報告すべき事項が発見される可能性がある旨』

まあ、品質を守るため、裏返せば業界を守るためといっても、ここまで、念を押されては、相手側も何なんだと思うことでしょうが、実際は、こういった契約を結ばさせていただいて、私たちは、デューデリといった業務は行っているのです。

ひょっとして、Bic4とかに業務を依頼されたり、または依頼されたことがある会社の方は、その契約書、報告書を読み返してみたら、そういった文言が入っているかもしれないですよ。(ーー;)

要は会計士が出す報告書には、『保証』のレベルだけでないとういことです。それを利用するのは、会社自身のご判断で、お願いします。

ただ、一つフォローを入れると、現場で業務を行っている会計士の立場からすると、たとえ協会側で、そのような『保証』の概念を決めて、分類したとしても関係ありません。
依頼人のために、自分の持てる力をフルに使って『調査』を行い、精魂込めたレポートを提出しています。と私は、自信を持って言えます。

それが、『プロフェッショナル』だと思っていますから。

投稿者 kuni01 : 23:20 | コメント (0) | トラックバック

2005年03月23日

保証業務

今日は、久しぶりに会計士らしく、保証業務に関するものを書いときましょう。(-_-;)

 

会計士による監査といっても、これは保証業務という大きな枠組みの中に入っています。

 

日本公認会計士協会の答申書によると以下のようなものが『保証業務』の例として上がっています。


 

・ 財務諸表監査

・ 財務諸表のレビュー

・ 内部統制の有効性検証業務

・ Trustサービス

・ 環境報告書審査

・ 環境マネジメントシステム認証

・ コンプライアンス検証業務

 


まあ、こういったものが、業務で上げられていますが、この『保証』と言うものには、『水準』があるらしく、それは『手続』、『実施時期』、『範囲』によって影響され、『証拠の証明力』によって決定されるとのことです。

水準は次のとおり(ToT)/
・絶対的保証水準(まず、ムリ!!『絶対』は無い!!)
・合理的保証水準(財務諸表監査に相当)
・限定的保証水準(レビューに相当)

絶対的保証水準は置いといて、合理的、限定的は『日常的』にやっている業務ですが、これが要件として以下のようなものが必要なんです。

・客観的基準
・十分かつ適切な証拠の入手
・独立性
・正当な注意及び職業的専門家としての懐疑心
・業務対象の作成者OR実施者からの確認書
・保証業務にかかる報告書

特に困るのが、『客観的な基準』の部分。

最近の業務は、クライアントのニーズも多様化してきて、まだ、『客観的な基準』が策定されていない領域の仕事を依頼されることがあります。

そこでの判断は、とりあえず自分が今までの知識、経験で対応できる範囲であれば話を進めて行きますが、いざ契約の段階で『客観的な基準』がない。(@_@;)

監査法人としては、当然『No!』という答えが、返ってくる。

せっかく、ここまで話を進めてきたのに、相手先になんと言ったらいいやら、・・・。(ToT)

最近、特にその他傾向は強くなってきています。

監査法人は信頼第一ですからね。

投稿者 kuni01 : 23:34 | コメント (0) | トラックバック

2005年03月14日

税理士登録・新事務所

今日は、一日代休をいただいて、事務所開設の準備をしていました。

 

夏開業と言っても、会計士にとっては、今からの季節、3月決算の会社の監査がめじろ押しで、時間が取れないからです。

 

その上、今年はいわゆる「許可会計士制度」が3月末で廃止されるため、ここで、税理士登録を行っておかないと、会計士なのに、税理士業務が出来ないという自体に陥るのです。

 

ということで、税理士会館へ、GO−!

 

人の良さそうなお兄さんが「先生」といって対応してくれます。

そこで、集めた書類、申請書の様式のチェックをしてもらいました。

 

人の良さそうなお兄さんが「先生」といって対応してくれます。
そこで、集めた書類、申請書の様式のチェックをしてもらいました。

税理士登録は、会計士登録に比べて非常に煩雑です。
税理士協会の方も、「会計士の先生には、何でこんなに登録が、煩雑なのか。」とご不満をいただきますと言われてました。

確かに、会計士登録は、ホントあっさり登録が終わっていたのに、税理士登録は、あれよ、これよと、今まで聴いたことも無いような書類も提出を求められたりします。

うーん、さすが、会計士のような、市場を相手の商売ではなく、『法律』とういう、国家商売だけあるな。という感想をもちつつ、どういった書類が必要かを丁寧に教えていただきました。

また、登録にかかる費用についても、会計士は15万程度、税理士は全部で40万もかかるという。監査法人を辞める前の、夏のボーナスはこれかなと思いつつ説明を聞く。

その後、税理士会館を後にして、書類を整える作業へ。
郵便局、区役所、法務局へ。

夕方、新事務所が、リフォーム終了ということで、早速、見に行く。
床がきれいになって、後は荷物を入れるだけという。

うん。なんとなく、順調に開業準備が進んでいるような気がする。

投稿者 kuni01 : 22:51 | コメント (0) | トラックバック

2005年03月13日

社内手続きと『内部統制』

最近、監査に置いては、内部統制という概念が非常に重要視されてきているという傾向についてBlogしたことがありますが、その意識は、現場の会計士で、さらに強くなってきているようです。


私たちの事務所においても、e−leaningとか利用した、研修が始まってきています。そこで、いわゆる、『内部統制』のBestPracticeについて学ぶわけですが、それを、会社にそのまま適用しようとする事態がおこっています。


『内部統制』については、以前もBlogしましたが、経営者が必要と認めて、社内に整備・運用されるものです。決して、会計士のためにあるものではありません。


ただし、私たち会計士の立場から、ここが無いと会社として、財務報告の精度(制度)として重要な欠陥がある場合、また副次的に事業遂行の目的が達成できないといったような管理状況については、監査の指導的役割として、経営者にご報告するというのは、基本的責務であると認識しています。


そのためにも、会計士としては、その方法論ばかり学ぶわけではなく、その本質的な目的を基礎として、クライアントの現状にあわせた提案を実務家として、行うべきです。


 会社の事業のスピードを考えると内部管理のための報告と手続は、必要最小限度にしておくことが望ましく、時間と労力の無駄が省けるときのみ用いられるべきです。 それが、『会社を強くする内部統制の構築』となると思います。


 
内部管理実務ハンドブック

投稿者 kuni01 : 13:40 | コメント (0) | トラックバック

2005年03月11日

新株予約権発行差止め

本日のメディアはlivedoorの新株予約権差止め請求が認められたことに対するものが多かったですね。


ある意味、指し止めの仮処分は現行制度の中では、当たり前のような気がしましたが、現在、経済産業省での検討されている内容を見ると、近い将来は、企業価値を論点とした争い事例が増えることが予想されます。


経済産業省 平成17年3月7日(月) 企業価値研究会の論点公開骨子の公表について


 http://www.meti.go.jp/press/20050307004/20050307004.html


この中の報告のキーワードは、『企業価値』です。 ただ、この報告書における『企業価値』は、もっぱら市場価格です。買収予防策を導入することのにより、株価がどうなるかといった点が、執拗に分析されています。


 ここで、ちょっと待って下さい。


 私のような、株価ではなく、企業自体と面と向かって付き合っている会計士には、どうもしっくり行きません。


 そうです、この報告書では、実際の現場の企業活動自体についての評価指針が明確になっていないからです。すなわち、企業活動による実態価値という点です。


 『企業価値』という言葉は、現在、『市場での企業価値』と『実態としての企業価値』に分かれていることを実感します。


そのギャップは、その後、将来的な業績とともに縮小していくのでしょうが・・・。


確かに、投資家にとっては、株価ありきの企業価値であるのかもしれませんが、私は、現場の人間として、企業価値は、やはり実態でのビジョン・戦略があってこそと思いたいですね。

投稿者 kuni01 : 23:12 | コメント (0) | トラックバック