[ 戦略会計 ]

2005年10月13日

ビジネスモデルの単位

今日は、あるベンチャー企業さんの社長さんと、ビジネスプランの策定について勉強会をしました。

そこで、話題となったのが『ビジネスモデル』です。

ビジネスプランを策定するには、『ビジネスモデル』、すなわち、『儲かる仕組み』があることが大前提です。

この『ビジネスモデル』の検証として、どのように考えるかは種々の方法があるかとは思いますが、私は、とりあえず、最小の単位で見たときの儲けを計算することにしています。

ここで最小の単位とは何でしょうか?

『1人当たり売上高』
『1時間当たり売上高』
『1オーダーあたり売上高』

といったものが考えられるかと思います。

これを、1日単位、1ヶ月単位と積上げて1つの収益性モデルと考え、それらを検討する過程での懸案事項を、1つ1つビジネスプランに閉じこんでいきます。

この単位当たりのビジネスモデルで、1回収益性モデルを組んでいくと、ある新商品の販売により、顧客単位当たり、といっても顧客10人に1人あたりのオーダーが想定されるような商品を売り込むときでも、修正が容易です。

まあ、単位当たりでどうしても、利益が出なければ、そもそもビジネスとして成り立たないのでしょうけどね。(^_^;)

投稿者 kuni01 : 00:12 | コメント (0) | トラックバック

2005年10月03日

連結納税

事業再生業務も一段落してきた企業は、これから更なる成長を見越した戦略が必要です。

不採算部門そぎ落としたいわゆるコア事業での事業再編です。

残されたパーツを、いかに組み合わせて事業を展開していくのか、経営者の腕の見せ所です。

その中のひとつとして、今日は『連結納税』についてです。

この制度は、平成14年度改正から導入された制度ですが意外と使われていないような気がします。
(私も、この制度による申告書を作成されている会社は、2社ほどしか見たことがありません。)

その使われにくくしている、要因として以下のものが考えられます。

  • 連結法人の範囲(完全親子会社が前提)
  • 承認申請制度(原則6ヶ月前までに届出。もう間に合わない(-_-;))
  • 申請後、継続適用要件
  • 繰越欠損金の引継ぎ不可(これでは、意味なし)
  • 時価評価課税の存在(適用のハードル高い)
  • 新規加入要件の存在(原則5年)
ざっと、あげてこういったものがあります。

一方、連結納税のメリットとしては、連結所得の通算と連結内部利益の調整、個法人申告の廃止ぐらいですかね。

うーん、グループ経営が叫ばれ、連結主体の経営が推進されていくべきというのに、この税務の敷居は高いですね。

いうまでもなく、税務は企業の最大のコストの1つです。これを連結グループとしてみて、プランニングしていくという姿勢は必要だと思います。

3月決算会社のみなさんは、もう、原則間に合いませんが、今から1年かけて考えられるのもどうでしょうか?(^_^;)

投稿者 kuni01 : 23:14 | コメント (0) | トラックバック

2005年09月25日

リース取引について

先日、ある人からリース会計について質問を受けました。

そこで、改めてリース取引について調べていたところ、以外と知らないことや、当然と思っていたことが、再認識されました。

なかでも、一番興味をもったのが、リースのファイナンスとしての局面でした。

これは、リース取引のデメリットとしてあげられますが、

『理論上は、リース会社が金融機関や資本市場から調達した資金に、最低でもリース会社のマージンは上乗せされていることになりますので、その分割高であるといえます』

と、リースは、銀行から直接借り入れるのに対して、割高であると一般的にはされています。

しかしそれをファイナンスの面から見てみると、

『リース会社の信用リスクがユーザーのそれよりは低く、資金調達能力にも大きな乖離がある場合には高い信用力による低利調達のベネフィットの一部がリース料を通して、ユーザーに還元されることもある』

との展開がなされていたりします。

これは、ある意味あたり前のことですが、これは何かのファイナンスビジネスのきっかけになる気がします。

リースは言ってみれば、資金使途が完全に固定されたファイナンスです。

それは、つまり、プロジェクトファインナンスが組みやすいことを意味します。

ということは、たとえ、信用力が低い会社でも、スキーム次第では、その企業の信用リスク以下の金利で、調達が可能となる考えられます。

『金利 = 企業の信用リスク』 という時代は、既に終わったような気がします。

色々な場面、場面でのスキームを検討し、リスクを分解し、リスクに見合ったファイナンスを考える。

見方が変わってきました。(^_-)-☆

リース取引の会計・税務

投稿者 kuni01 : 02:42 | コメント (1) | トラックバック

2005年07月31日

CFOの役割

最近、日本の会社でも、CEO、CFO、COOといったアメリカ的な役職名を採用してきている会社が多いようです。

でも、大半は日本での役職をそのまま、アメリカ的なそれに転換しただけのものが多いのではないでしょうか。

例えば 社長 → CEO、管理担当取締役 → CFO、営業担当取締役 → COO といった具合に。

こうした中で、CFOの役割について、先日の財務、経理の役割から考えてみたいと思います。

まず、CFOとは?

色々な定義があるとは思いますが、あずさ監査法人・KPMG著の『CFOのための財務戦略』によると、以下のように記されています。

【CFO】「企業価値向上のために、CEOの経営戦略策定及び執行を、主に財務面から支える最高責任者」

その役割を、「CEOのビジョン、戦略の策定をサポートすると共に、策定されたビジョン、ミッションを十分理解し、CEOが企業を今後どのような方向に進めていくかを理解したうえで、財務戦略を策定することが求められる」としています。

先日、『経理』『守りの財務』『攻めの財務』といった役割について、記載しましたが、まさに、CFOの役割は『攻めの財務』とシンクロしてくるのです。

日本企業の成長力不足は、特に中堅規模の企業にとっては、この攻めの財務『CFO』の役割を担う人材が不足しているのが一つの要因だと考えられます。

例えば、ライブドア。
こちらは、非常に財務戦略的な手法、M&A等を駆使して、成長しています。
これは、一部「マネーゲーム」として非難されてはいますが、企業・事業に投資して、それ以上にリターンを得る。

それは、ビジネスの基本であると思います。

実際、それ以上のリターンを得るためには、情報の非対称性の存在以外は、企業価値の向上を目指すことになりますので、当然、会社にとってはプラスになることをするでしょう。その過程で時には「リストラクチャリング」ということも起こるかも知れませんが。

要するに、こういった『マネーゲーム』が出来ること。

それが、CFOの一つの重要な役割だと私は思います。

投稿者 kuni01 : 10:44 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月28日

環境でモウケル!?(2)

 

(前回の続きから・・・)

*********************************

 

現在環境問題が深刻化してきており、企業も法規制等により対応策を迫られることになるでしょう。

しかし、発想を逆にすると、むしろ環境対策は顧客の潜在的ニーズを掘り起こすことにもつながるでしょう。つまり環境はモウカルのです。

今回は世界的なビックカンパニーが実践する、儲けるための環境対策について紹介していこうと思います。

********************************* 

 

 

Ø         事例

     トヨタ

環境への取り組みという点でもっとも良く知られているビックカンパニーはトヨタでしょうね。

 

ハイブリット車のプリウスは、特にアメリカにおいて、議員やハリウッドスターが『環境への配慮』のシンボルとして購入し、トヨタ=環境というイメージを作ることに成功し、顧客の潜在的ニーズを掘り起こしました。

 

また、中国市場をいかにして奪うかということが、今、世界自動車産業の最大の関心事ですが、トヨタはここでも、環境への取り組みという強みを発揮しようとしています。

 

十数億人の中国人が、今までと同程度の二酸化炭素を排出する車を乗った場合、環境への影響は計り知れません。

 

『中国で走る車はいずれすべて低公害車になる』ということを見込み、プリウスを現地生産しているようです。

 

     GE

今週の日経ビジネスに次のような記事がでていました。

 

4年前米ゼネラルエレクトリックの会長兼CEOとなったジェフイメルト氏の主導のもと、ガソリン代の高騰や世界的な環境規制の強化を踏まえれば環境ビジネスは千載一遇のチャンスだと判断し、5つのコミットメントを発表したと。

 

それは次のようなものです。

(1)      2010年までに環境関連の研究投資を現在の約2倍の年間15億ドル(約1,665億円)に拡大する

(2)      環境にやさしい商品の開発や金融支援などを通じて、顧客の利益に貢献する

(3)      2012年までにGEの企業活動によって生み出される排ガスの量を2004年比で1%減らず。

(4)      環境関連ビジネスの収入を現在の100億ドル(約11,100億円)から2010年には少なくとも200億ドル(約22,200億円)に倍増する

(5)      上記の目標に対する進捗状況を毎年、年次報告書で外部に公開していく

 

数字の桁が凄い・・・ともかく環境はもうかるので力を入れるってことでしょう。

 

     その他

環境への取り組みは今やどの企業でもやっています。(あるいはやっているといっています。)ホームページをみると、必ずといっていいほど『当社の環境への取り組み』という内容の記事が入っています。

 

環境への配慮は、営利性と同時に社会性をもつ、企業という存在の存続要件といえるのかもしれませんね。

 

(つづく・・・・)

 

台風の影響からか、福岡地方は若干涼しく夜も良く眠れます!

投稿者 a005547 : 00:33 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月25日

環境でモウケル!?(1)

 Ø         異常気象!!

 最近、本当に暑いです。テレビのニュース番組では、異常気象、異常気象といつも言っています。毎年このような状況ですから、異常な気象が通常な状態となっているみたいですね。

 

 暑さのせいで黒潮が大蛇行している

http://www.jma.go.jp/JMA_HP/jma/press/0507/08a/kuroshio_path5.html

だとか、

20056月の世界の月平均地上気温は、1880年以降で最も高い値となったhttp://www.jma.go.jp/JMA_HP/jma/press/0507/22a/200506temp_wld.html

だとか、

本当に、地球全体がまずい方向にむかっているのではないかと恐ろしい気がします。

 

 また以前、NHKの番組で25000万年前にわれわれ哺乳類の祖先となる生物の95%を死滅に追いやった『スーパーブルーム』という現象が紹介されていました。

 

これは、大量のマグマ(直径千キロ!?)の噴出による気温上昇によるものですが、現在はこのスーパーブルームによる気温上昇よりも早いペースで世界の気温上昇がすすんでいると解説していたように記憶しています。

 

Ø         お客様の頭のなか

 

企業はお金儲けを目的としていますが、お金儲けのためには、お客様の立場にたって考えるということが不可欠ですね。

 

そして、上記のような状況から、お客様は今『環境への配慮』ということを真剣に考えはじめています。(もっと早いタイミングでみんなが環境について考えるべきだったのかもしれませんが・・・)

 

 理念上、『環境がとても大事』ということはみんなわかっています。また、『家庭で少しずつできる環境対策!!』なんかを考えても、あんまり抜本的な改善策とはならないというのが私の個人的な考え方です。

 

やはりここは

 

     資本主義の主役である『企業』が、

     環境対策は顧客ニーズであることを認識し、

     それに応えた結果、もうかった

 

というようになるのが一番だと思います。

 

 そこで、次回は世界的なビックカンパニーが実践する、儲けるための環境対策について紹介していこうと思います。

 

(つづく・・・・)

 

今日は監査法人の研修でした。監査基準が変わるので監査手法もどんどんかわっていきます。研修のため、名古屋、鹿児島、熊本、大阪・・・各地域から福岡まで来られます。監査法人も新しいやり方になんとか対応しようと必死なのです。

 

 

 

 

投稿者 a005547 : 23:02 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月16日

研究開発費会計基準と税務

今日の福岡は、昼から、スコールの繰り返しで大粒の雨が降ったり、止んだりでした。


これで、福岡地方の水不足は全然心配なくなったようです。


企業の競争力を生むための”投資”として、研究開発費があります。

 

ただ、この研究開発費、平成10年の「研究開発費等に係る会計基準」の制定によって、会計処理上は、「費用処理」することとなっています。

 

その理由は、各会社において資産計上したり費用計上したりするならば、比較可能性が損なわれるからだというものです。

 

それと、もう一つは、保守主義という、会計の特徴的な考え方。

つまり、研究開発といっても、それが将来収益を生むか、否かは不明である。

 

といった場合は、保守的に、当期の費用処理をして落としてしまおう、というものです。


ただ、比較可能性を確保する・保守主義といっても、それは、企業の実態を表すという会計の本来の目的を放棄しているようにも感じます。

 

その点、EVAは、こういった将来投資につながる部分については、調整を行った上で、評価するということで、もし、その調整が妥当な範囲であれば、より、本来的な有用性をもった会計として見れる気がします。

 

ちなみに、研究開発費は、損益計算書に注記されているので、簡易的にEVAへの修正は可能です。(^_-)-☆

 

会計的な話は、「費用処理」と割り切ってみるとして、税務的な話はどうなんでしょうか?

 

税務署から見れば、「全て費用処理」なんてされたら、「堪ったもんじゃない!」

といった声が聞こえてきそうですね。(^_^;)

 

まず、法人税法上の取り扱いとしては、試験研究費を以下該当する費用は、製造原価すなわち、在庫への配分計算を行わずに販管費にて処理可能としています。

 

� 基礎研究の費用の額
� 応用研究の費用の額
 であって
� 工業化研究に該当することが明らかでないもの

 

 (法基通5-1-4(2))

 

ここで、基礎研究、応用研究、工業化研究という3つの研究段階が出ていますが、基礎研究、応用研究はある程度イメージ沸く方も多いかと思いますが、『工業化研究』。

 

これはいったいどういったものでしょうか?

 

工業化研究は、『基礎研究、応用研究を基礎として、工業化又は量産化をするための研究であり、個別製品の製造に関するもの』です。

 

但し、そうは言っても工業化研究を截然と区分することは、困難な場合が多いでしょう。

 

よって、明らかに工業化研究に該当する研究の費用でない限り、期間費用としてよいこととなっています。

 

ということは、明確になった場合に製造原価への算入ですね。

 

それであれば、会計の原価計算上も当然含める部分であるし、既に製品量産化の体制に入った段階なので、製造経費として認識できるでしょう。

 

ということは、研究開発の会計基準に従って処理していても、とりあえずはOK!ってことですかね。
(^_-)-☆

 

 

試験研究費の法人税務―研究開発・設備投資減税を完全収録

投稿者 kuni01 : 01:01 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月14日

原価計算

最近、原価計算についての相談を受けました。

 

原価計算といえば、日本での会計基準は、「原価計算基準」(昭和37年)ですね。

 

ただ、この基準はあまりにも古くイマイチなんです。

 

何度も、原価計算基準は見直されるというお話はお聞きしますが、未だ実行されていません。

 

最近の原価計算の潮流は、ABC(活動基準原価計算)あったり、TOC会計であったり、バックフラッシュ・コスティングであったりします。

 

ちなみに、税務上は、原価計算については、原価差異の配賦方法ぐらいしか規定がなく、具体的な原価計算の方法は記載されていません。

 

となると、これは会計だけの話として考えていいのでしょうが、中々この原価計算自体については、制度会計上は、上記の「原価計算基準」があるだけで、40年間ほったらかしの状況です。

 

ちなみに、上記基準においては、財務報告目的だけの利用を意図しているので、管理会計上の最も基本的なツールである、直接原価計算についても、「制度会計外」として、あっさり切り捨てられています。

 

私も、今後、会計のコンサルティングをやっていく上で、この原価計算については、どのように取り組むのか、考えるところです。

 

表はやはり、「基準」に従わざるを得ないでしょうが、裏では、経営管理上有用な原価計算(この「原価計算」という言葉が、そもそも曲者で、本来は「管理会計」的な面が強いのでしょうが、制度面ばかり強調されています。)制度の構築をサポートといったスタイルなのでしょうか。

(@_@;)

 

うーん、「原価計算」。

 

本来、売ったものの原価は、いくらなんでしょう。

 

トータルで考えればあんまり意味ないし、仮定計算ばかりの原価計算も意味ないのでは?
(・・?

 

であれば、経営管理に役立つ原価計算の方法。それが、なんとなく、一番、経営者の実態に合った原価のような気がしますね。

 

古い本を引張り出してみました。

 

原価計算

投稿者 kuni01 : 00:54 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月30日

ベンチャー企業とEVA

今日は、あるベンチャー企業の総会に行って参りました。

 

かれこれ、創業前からの付き合いで、3年くらいになります。

 

今年は、2期目。

 

でも、まだ「会計上」赤字です。

 

ココで、「会計上」という言葉が、こういったベンチャー企業を見るときには重要です。

 

それは、会計上、研究開発費やマーケティング費用といったものを全て、その期の”コスト”として処理してしまうからです。

 

しかし、こういったコストというものは、将来に向かっての支出であり、一時の費用として処理すべきではない、といった話もあります。


例えば、EVA(経済的付加価値)(@_@)

 

 EVA=税引後営業利益(NOPAT)−資本コスト

 

となっています。

 

注目すべきは、『税引後営業利益(NOPAT)』部分です。

NOPATは、上記のような会計上の保守主義を投資に修正します。

 

つまり、税引後営業利益に、以下のようなものを加算して修正します。

 � 研究開発(R&D)費
 � 広告宣伝費および販売促進費(マーケティングコスト)
 � 教育訓練費

 

また、会計上、引当計上される税金、引当金項目も、実際の支払額(キャッシュベース。会計的にいうと、目的取崩の額)に修正します。

 

こうした修正を加えることにより、将来の収益獲得につながる”コスト”が投資へと転換していくのですね。

 

あと、控除する利息は、Blogでも何度か出てきているROA的な発想。

総資本に資本コスト(加重平均)を乗じることで求めれます。

 

簡単ですので、是非一度試してみてください。

 

そういった視点で見ていくと、また違った業績が現れてくるかもしれませんね。

(^_-)-☆。


 

EVA 価値創造への企業変革

投稿者 kuni01 : 00:59 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月20日

限界利益

土曜日の日経新聞にマクドナルドの減益の話が出ていました。

 


 

私も学生時代、よくお世話になっていた「100円マック」戦略が、あまり効を奏していないという内容です。

 

100円マックといえば、一つ当たりの単価を下げることで、販売量を増やして利益を得る戦略ですね。

 

記事の中で、「売上総利益率の悪化」というコメントがありますが、そのコメントの続きとして、「人件費の増」と上げられています。

 

「100円マック」戦略をとれば、「売上総利益率」は悪化しますね。

 

この点、マクドナルドはセット販売を始めから想定していたようですが、「みんなハンバーガーだけで、済ましてしまう。」

(まあ、もともと、100円バーガー目的で来店する客は、ドリンクも自動販売機で買った方が安いことも知っていますからね。ちなみに、売上構成比でみると、ハンバーガー37%、ドリンク26% H16.12期)


ただ、営業利益は、売上総利益率自体とは、直接の相関関係はありません。

 

営業利益の段階からは、ちょっと管理会計的な見方になってきます。

(製造業は別ですよ。)


つまり、マクドナルドのような業種では、売上総利益率は、管理会計でいうところの「限界利益」に近いと考えられます。

(有価証券報告書をみたところ、ほぼ9割がハンバーガーの収入みたいですしね。)


となると、固定費はというと、ほぼ「販売管理費」にあたるのかな。
そこで、ようやく「人件費の増加」といったコメントと、「100円マック」戦略との関係が見えてくるのです。

 

管理会計的にコメントをしなおすと、
「100円マック」戦略をとったことによる限界利益の低下で、先行投資した固定費の増加分の回収ができなかった。

 

対外プレスは、「財務会計」の視点、社内の数値は、「管理会計」の視点ですね。

投稿者 kuni01 : 05:58 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月12日

ROE 会計指標の見方

fd9ee4e0.JPG

今日のけやき通りは、夏の強い日差しを予感させるような天気でした。
(でも、午後からは、曇っちゃいましたが(-_-;))

 

「株式会社は誰のもの?」という話が、最近話題ですが、会社はやはり「株主のもの」のものであることは、間違いのない真実です。

 

 

その一つの会計的な指標がROEですね。


株主資本利益率(ROE)=当期純利益÷株主資本(純資産:自己資本)

によって求められる、ROAと並ぶ有名な指標です。

 

 

先日土曜日の日経新聞の「ランキングで読む前期決算 ROE」というのが出ていました。


 

それによると日本企業のROEは、上場企業のROEは7.8%に達しているとのこと。

 

ただ、このランキング情報、もう少し情報があった方がいいのではと思います。

 

ROEは分解すると以下のような式になります。

 

ROE=(当期利益÷売上高)×(売上高÷総資産)×(総資産÷自己資本)

   =売上高当期利益率×総資産回転率×自己資本比率の逆数

 

最後の自己資本比率の逆数がミスリードをしないための、ポイントです。

 

自己資本比率が少ないほど、ROEは高くなるのです。

これをファイナンス的に使ったのがレバレッジ効果(てこの原理)というやつです。

 

ちなみにランキング上位5社の自己資本比率の推移は以下のようです。

 

ランキング 会社名   2004.03期 2005.03期
1.    JUKI      2.7%   11.7%
2.    三井鉱山    7.5%   17.9%
3.    太平洋金属  35.4%   61.5%
4.    ヤフー     75.8%   72.6%
5.    いすゞ     10.2%   13.9%

 

このように、ランキング1位、2位のJUKI、三井鉱山については、それぞれ前期は、自己資本比率10%以下の非常に自己資本比率の低い会社だっ

たんです。

いすゞも、前期はかろうじて10%をキープといった状態ですね。

 

こういった自己資本比率の低い会社は、ROE的にはいい会社ですが、自己資本比率的には安全性の低い会社ですね。


会計はこういった多面的分析が欠かせませんね。

私も以前株式投資を行ったいたとき、一つの指標だけ投資を決めて痛い目に遭いました(@_@;)反省反省

投稿者 kuni01 : 13:07 | コメント (0) | トラックバック

2005年05月27日

原価計算には無理がある

企業においては、原価計算をどのように構築すべきであるか、悩まれる会社も多いのではないでしょうか?


私も、いろいろな会社の原価計算を診る機会がありましたが、実際に、これで完璧といった原価計算の方法を採用している会社はあまりないような気がします。

 

というより、そもそも、完璧な原価計算などというものは存在しないのではないでしょうか?

 

 

図解 コストマネジメント

原価計算基準によると、決算書に使う原価計算の金額を算定するための方法として全部原価計算が示されています。

しかし、その全部原価計算、すなわち、製品に直接跡付けることが可能な直接費も、跡付けることができないサポート部門に掛かる間接費も、製品の原価に配賦することは、どうしても、仮定計算としかなりえません。

そのための、配賦計算の仮定を、あーでもない、こーでもないとやっても、結局仮定計算なんでしょう。

では、間接費の配賦をどうするのか?

それが、活動基準原価計算(ABC原価計算)といったものの発達を促したのでしょう。

かといって、中小企業においては、それほどの原価計算の仕組みを作るようなことは、難しいと思われます。

それであったら、どうすべきなのか?

私は、製造間接費でも、ある程度、製品との原価の関連性があるものについては、活動基準原価計算のように、コストドライバーと結びつけても、関連性薄いものについては、販管費のようにトータルで管理すればいいのではと思います。

ただ、この方法、決算上の処理としては、製造間接費が在庫へ配賦される金額が少なくなるため、税務が認めないと思うので無理でしょうがね。

でも、そっちの方が企業の実態、管理面からは有効では?

と思います。そもそも、管理の仕方が違いますからね(*^_^*)

投稿者 kuni01 : 23:43 | コメント (0) | トラックバック

原価計算には無理がある

企業においては、原価計算をどのように構築すべきであるか、悩まれる会社も多いのではないでしょうか?


私も、いろいろな会社の原価計算を診る機会がありましたが、実際に、これで完璧といった原価計算の方法を採用している会社はあまりないような気がします。

 

というより、そもそも、完璧な原価計算などというものは存在しないのではないでしょうか?

 

 

図解 コストマネジメント

原価計算基準によると、決算書に使う原価計算の金額を算定するための方法として全部原価計算が示されています。

しかし、その全部原価計算、すなわち、製品に直接跡付けることが可能な直接費も、跡付けることができないサポート部門に掛かる間接費も、製品の原価に配賦することは、どうしても、仮定計算としかなりえません。

そのための、配賦計算の仮定を、あーでもない、こーでもないとやっても、結局仮定計算なんでしょう。

では、間接費の配賦をどうするのか?

それが、活動基準原価計算(ABC原価計算)といったものの発達を促したのでしょう。

かといって、中小企業においては、それほどの原価計算の仕組みを作るようなことは、難しいと思われます。

それであったら、どうすべきなのか?

私は、製造間接費でも、ある程度、製品との原価の関連性があるものについては、活動基準原価計算のように、コストドライバーと結びつけても、関連性薄いものについては、販管費のようにトータルで管理すればいいのではと思います。

ただ、この方法、決算上の処理としては、製造間接費が在庫へ配賦される金額が少なくなるため、税務が認めないと思うので無理でしょうがね。

でも、そっちの方が企業の実態、管理面からは有効では?

と思います。そもそも、管理の仕方が違いますからね(*^_^*)

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2005年05月19日

ライフサイクルの短命

最近の商品、製品、サービスのライフサイクルは、短命化しています。

 

先日も日経新聞にそのことが、出ていましたが、パソコンの平均買換え期間が、4.3年、デジタルカメラが、2.9年とのことです。

 

 

実際、私も自作のパソコンで部品をつなぎ、つなぎ使っていますが、OSをバージョンアップすると、そのドライバーが合わないことがままあり、インターネット上を探しまわってようやく使用できるソフトを入手して、使っています。

 

メーカー側も大変ですが、消費者も大変ですね。

 

 

ちなみにデジカメは、フジフイルムの藤原紀香が宣伝していたころのものを使っていますので、もう5年は、経っているのでしょうね。


と、私のパソコン事情はさておき、その商品等の短命化に如何に、企業は立ち向かうべきか?

 

 

例えば、パチンコ業界

 

こちらは、競争が激しく、また機種も次々と出されます。
お客も、当然、新機種を求めて移動します。

 

儲かっているパチンコ屋さんは、この新機種の導入を超短期、3ヶ月ぐらいのリースで回したりしているようです。

 

そして、その3ヶ月ぐらいで用済みとなった新機種をリース会社に売り、リース会社はそれを少し遅れて、新機種導入をするパチンコ屋さんに売ったり、リースをしたりします。

 

そしてそれが、終わったら最後、あまり儲かっていないようなパチンコ屋さんに売るのです。そのパチンコ屋さんは買い取っているため、また、ずっとその機種が続きます。

いつまでたっても、古い機種なので、お客が離れていってしまいます。

こうすることによって、儲かるパチンコ屋さんと儲からないパチンコ屋さんの差は歴然とついてくる訳です。


あれ? 本当は設備投資の話をしようと思ったのですが、パチンコ屋さんの新機種の短命化になってしまいました。

 

まあ、要は「トータル売上を第3者的に、客観的データに基づいて予測して、それに見合った投資意思決定をする。」

 

難しいのは、「第3者的に、客観的データに基づいて予測」とってところでしょうね。

 

 

人間はどうしても、感情的、主観的な判断をしてしまうから。(-_-;)

投稿者 kuni01 : 20:17 | コメント (0) | トラックバック

2005年05月12日

月次決算ストレッチ

現在、期末監査中ですが、もう10年近く会計士やってきて、いつも思うことがあります。

 

それは、月次決算についてです。

 

 

3月期末日からすでに40日が経過しています。


東証では、決算日後45日以内に決算発表を行うよう指導されているようで、今週末が45日以内のリリース期限ですね。

 

それでも、まだ、決算書が出来上がっていない会社あるでしょう。

 

特に、今回からは連結計算書類の作成も、有価証券報告書提出会社では求められているため、みんな召集通知に添付するために、急いで作成されていると思います。

 

ただ、これらは月次決算を適切にやっていれば、それは様式等の入力の手間はかかりますが、それほど非現実的なスケジュールではないと思います。

 

しかし、”決算の遅い会社”は、この月次決算と期末決算とのギャップが激しいのではないのでしょうか?

 

たとえば、補助簿と会計帳簿を必ず月次であわせているか?
銀行残高は、必ず合わせているか?
有価証券は、時価評価しているか?
建仮の整理は終わっているか?
滞留債権の把握・評価は適切に行っているか?

 

また、更に現在は連結主体です。
月次連結決算書を作成しているか?
グループ内債権債務・取引高の照合を行っているか?
月次連結キャッシュフローは?

 

といった点どうでしょう?

 

おそらく、”決算の遅い会社”では、月次でそこまではやっていないよ。という企業が多いのではないでしょうか?

 

では、月次でそこまでやる必要があるか?

それについては、個々の会社によって異なるでしょうが、
期末決算になるべく近い会計処理を行うことは、経営者にとっても、有効ではないでしょうか?

 

また、一気に、そこまでは無理でしょう。

では、たとえば上記例としてあげた処理のうち、「とりあえず今月は、一つでも月次決算に取り込んでみよう」といったストレッチ、それは、経理業務の質の向上のためにも有用だと思います。

 

そうやって、月次決算を期末に近い形で行っておけば、期末決算のスピードも、質も向上していくのではないでしょうか V(^^♪

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2005年05月02日

特別 = 異常 ?

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今日は、久しぶりの休日。

 

家族で糸島半島へランチに出かけました。(*^_^*)

 

元サーファーの方がやってる、お蕎麦屋さん。

 

おいしかったし、子供もOKです。

 

ただ、最近、蕎麦を食べると鼻水が、(-_-;)

ひょっとして、蕎麦アレルギーの前兆では?

 


先日も、決算書には、その視点によって色々な活用方法があることを示しましたが、今日は損益区分について書きたいと思います。

 

 

日本の会計基準における損益区分は、「営業損益」「営業外損益」「特別損益」といった区分によっている会社が多いのはないでしょうか。

 

 

この区分のうち「特別損益」区分については、通常、固定資産売却損益、投資有価証券売却損益といったものが含まれることが多いと思われます。

 

ここで企業が、IR活動において経営成果として強調するのが、営業損益区分と経常損益区分(営業損益+営業外損益)です。

 

 

ただ、果たしてその損益区分のみを経営者の成果として扱って十分なのでしょうか。

 

そうです、注意しなくてはいけないのが特別損益項目です。


実は、ここには、固定資産の売却損(最近では減損損失)、有価証券売却損・評価損といった、「臨時かつ巨額な損失」が含まれていることが多いのです。

これは、果たして「異常なものでした」と済ましていいのでしょうか。


ちなみに、米国会計基準の場合、この異常項目は、きわめて限定されています。

例えば、地震による災害損失、過去数十年発生していない異常気象による損失といった具合に殆ど、目にかからないような損失のみを異常損失として扱い、後はすべて経常のものとして処理しなくては、なりません。

この限定された異常損益については、一つに経営者の責に帰すべきものなのか、否かといった視点があります。

例えば、固定資産除却損、これについて、通常の設備更新であれば、経営者は数年置きに事業を継続していく過程では、必ず生じるものです。

また、その除却損が、もし減価償却の不足によるものであるとしたならば、それは、投資意思決定を誤った結果、発生した損失であり、やはり経営者の責に帰すべきものです。

(減損会計についても、同様です。ただ、アメリカでは経営者が変わったときに、減損会計を適用して、過年度分の投資意思決定の過ち分を落とし、リ・スタートするということを聞いたこともあります。)

それが、本業と関係のない、不動産投資、有価証券投資であれば、なおさらです。


『正常収益力』という話を以前、Blogしましたが、上記の経営に必要な固定資産の更新に伴う等が、頻繁に生じている会社等では、単純に損益区分で判断するのではなく、それは営業に直接必要なものと考え判断することが有効です。

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2005年05月01日

付加価値を分析

現在の会計は、財務報告目的会計が主となっています。

 

株主、債権者をはじめとした、資金提供者に対して、一年間、経営した結果をご報告するる形の決算書です。

 

そのため、勘定科目は、ある程度決まった様式、科目に基づいて作成されます。

 

 

株主、債権者にとっては、それだけでおおよそOKです。(~_~)

 

その証拠に、新聞等に記載されている貸借対照表(中小企業はこれのみ)、損益計算書を見ればわかるように大科目のみが表示され、その中身についてまでの詳細な情報は求められていないからです。

 

要は用途が、財政状態 → 資本の部 だけに焦点が向けられているからです。


 

しかし、経営者にとっては、コレでは何の経営情報にもなりません。


 

そのため、自ら決算書を組み替える必要があるのです。


 

 

例えば、『付加価値決算書』というのを作ってみてはどうでしょう。

付加価値は、その企業において、如何なる価値を商材に付加したかを表すものです。


                
                     
                           ┏━━━━┓┏━━━━┓
                           ┃物流費 ┃┃      ┃
                  ┏━━━━┓┗━━━━┛┃付加価値┃
                  ┃加工費 ┃           ┃      ┃
         ┏━━━━┓┗━━━━┛──────┃     ┃
         ┃人件費 ┃                  ┃      ┃
┏━━━━┓┗━━━━┛────────────┣━━━━┫  
┃材料費 ┃                             ┃外部原価┃
┃      ┃                           ┃      ┃
┻━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━┻━━━━┻

※ ここでは、商材に直接的に付加されるものだけ書いています
あくまでイメージです。厳密に考えないで下さいね (^^♪

これに利益を付加したものが売価(売上高)になりますが、このように付加価値の視点で組みなおしてみると、あの無機質に並んだ損益計算書をみるよりもアクションが取りやすいとおもいます。

この付加価値を例をあげてみますと

材料費:
  これについては、企業内付加価値ではありません。
 1円でも安くすればそのまま利益です。
 ですが、忘れてはいけないのが、購買活動によるコストです。
 値下げ交渉、一般的は「ネゴ」と呼ばれていますが、これにばっかり時間をとられすぎると結局もとの木阿弥となります。


人件費:
  労働集約的な商材であれば、ここの比率が非常に高くなることが予想されます。
 また、そのような商材であれば、ソレがコアコンピタンスになる可能性があるポイントだと思われます。


加工費:
   機械装置の減価償却費・賃借料等をイメージ
 一旦投資をおこなってしまったら、削減が難しいコスト
 投資を行う前に検討が必要
 また、水道光熱費等も含む
 カイゼン活動・投資により、より効率的、効果的なものにできます。


物流費:
   これも、如何なる価値を見出すかで、管理の方法が異なってきます。例えば、正確な日時での配達が必要なものであれば、配送管理システムの導入をおこない、コストは上昇するでしょうが、逆にソレが、競争力の向上につながることもあります。
   単純に、削減にはしるだけでなく、競争力向上のための投資も必要です。


そのほか、研究開発費、本社管理費といったものについても、付加価値として認識する必要があります。

例えば、コンサルティング会社においては、実際にクライアントに調査・コンサルに出かけているだけの原価だけ、請求していたのでは、その先コンサルティング会社としての、競争力向上は望めません。

適当に事務所等で情報を集め、ソレを実践で使えるための研究が必要なのです。

ということになれば、研究開発費は、付加価値を産むための必須の構成要素であります。

本社管理コストは、微妙なところですが、例えば立派な本社が必要な業種、例えば銀行、要するに信用が重要な要素を占める業種であれば、直接的に付加価値を構成すると考えられるでしょう。



といった具合で、自社の付加価値を通常の決算書から、目に見える形に作り変えて、今後の戦略を練るのも有用と思われます。

これは、一つの例ですが、その企業、企業で合った見方をすることが経営に役立つ会計情報になるのではないでしょうか。


(実は、その作成のタイミングも非常に重要です。)
※ 今回の『付加価値決算書』は私の個人的イメージで、私見です。

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2005年04月17日

『利益』は『幻影』 (?_?)

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今日の福岡は快晴、西新に行ってきました。

 

3月決算の会社は、今決算作業にとりかかっているところでしょう。

 

そこで重要な概念が『利益』\(-o-)

 

これが会社、経営者にとっては一年間がんばってきた成果、成績表みたいなものでしょう。

 

 

ただ、この『利益』、これは、単純に儲かったものとして、株主・経営者に配分していいのでしょか?

 

 

ここで、経営の大家、ピーター・ドラッカー氏は言っています。

 

「『利益』が会計上の幻影に過ぎないことは、いくら強調しても強調しすぎることはない。」

 

と。

 


『利益』は『幻影』? (?_?)

それは、企業は常に明日のための経営を行うために、事業継続のコストを支払わなければならないからだと、言われています。


つまり『利益』ではなく、まだ支払ってはないが、事業継続のために発生しているコストが『余剰』資金として残っていると。


まさに、その通りのような気がします。

企業は、儲かるとすぐに、役員報酬・賞与増額、増配、贅沢な福利厚生といったものを行う傾向があります。

ただ、これは将来支払うべき事業コストを、資金流出しているのです。

当然、事業にはライフサイクルがあります。

既存の事業は、やがて成熟期、衰退期に入ります。

そのときに、儲かっていたときに使ってしまっているので、お金がない。


そういったケースが、よくあります。


特に、中小企業においては、採用している会計方針が甘いこともあり、利益(幻影)の金額がより膨らんで見えることでしょう。


中小企業でも、余裕がある会社は、公開会社が採用しているような会計方針で決算を行ってみて、実態の利益(事業継続のために払えるお金)がどれくらいあるのか、知っておくのも有用でしょう。

投稿者 kuni01 : 21:40 | コメント (0) | トラックバック

2005年04月12日

売上至上主義 2

今日は、朝、税理士会の地区支部長さんの所へ、税理士登録の面談を受けに行ってきました。

 

面談といっても、支部長さんがいろいろと気前良く話してくれるのを、ふむふむとうなずいているだけでした。

 

これで、後は税理士会の審査を待つばかりとなりました。

 

 

それはそうと、昨日の続きの話です。

 

 

 

前日は、『常識やぶりなマーケティングと会計』のお話しでした。

 

では、だれが、その常識やぶりのマーケティングを行ったのか?

 

『エスキモーに氷を売る』
『エスキモーが氷を買うとき』
の著者である、ジョン・スポールストラがそうでした。

 

 

彼は、『エスキモーが氷を買うとき』で、カナダのアイスホッケーチームの経営再建に関わる話をされています。

 

 

その中で、その売上をあげるためにラジオ局を買収し、その番組のスポンサーにホッケーチームの番組枠を直に販売した話をしています。

 



エスキモーが氷を買うとき―奇跡のマーケティング


一件、無茶苦茶な気がしますが、ラジオというものは、結構、テレビ以上に地元密着型なのです。

実際、私も、今日(日曜日)は車でホークス戦を聞きながら移動していました。

要はその中のCM枠を売るということです。

確かに、その中で地元密着、かつおそらく大衆消費財のCM、福岡で言えば、以前であればダイエーであったでしょうし、ホークスタウンといった福岡のショッピングモールが地元密着型のお買い得情報を流した時、その反応は、目を見張るものがあるでしょう。

(以前、ダイエーはホークスが試合に勝った時、特売となっていました。それをめがけて、福岡のダイエーには人が押し寄せてきていました。)

また、一旦、そういった形で集まった顧客は、チームのファンとなり、それをごひいきにしてくれる企業にはファンは愛着を持つこととなり、スポンサー企業にとって『固定収入』となることでしょう。


その結果、放送局にとっても、『固定収入(契約の維持)』及び『高付加価値チャンネル(プライスの上昇)』へとつながっていくというのが、著者のお話しでした。

なるほど、この著者が書籍の中で『売上至上主義』と言っているのは、チーム維持費を『埋没原価』として考えるだけではなく、それを更に、その意思決定を行うことにより影響がある『差額原価収益分析』的な要素、それと『エモーショナル』な部分を結びつけた戦略であったと予想されます。

(おそらく、単純に思いつきでラジオ局を買収することはないでしょうし、その際に、買収効果の計算を厳密におこなっているでしょうから。)



このように売り物そのものの特性をとらえたマーケティング戦略にも、会計的には、こういった裏づけがあります。


『売上至上主義』というと、一見、『売上高』のみでコストは、無視しているかのようにみえますが、言葉に惑わされずに、その背景にある会計数値を追うのも、経営戦略をつかさどるマネジメントとしては必要だと思います。


【Appendix】

『埋没原価』:どの選択肢を採用しても発生する原価のことであり意思決定には関係なく、考慮の対象から「埋没」しているコスト

『差額原価収益分析』:企業が経営戦略をはじめとしたいろいろな意思決定を行う際に、いくつかの選択肢の中から企業にとってもっとも有利な選択肢を選択するために、それぞれの選択を比較し、評価するために使われる方法

投稿者 kuni01 : 00:40 | コメント (0) | トラックバック

2005年04月10日

売上至上主義

先日から、マーケティングに関するBlogを記載していますが、今日は、『売上至上主義』についてです。

 

『売上至上主義』、そのために、販促も惜しみなく使う。

 

それって、結局利益インパクトとしてどうなの?(?_?)

 

実は、そういったことを行っても、合理的な業種があるのです。

 

それは、たとえば情報・コンテンツを販売している会社です。

(ほかにも、いろいろあるとは思いますが、ここでは、これをあげています。)

 

これらの産業は、既に売るものというのは、固定費的に持っています。

 

また、これらを販売するためにその売るもの自体に係るコスト(これを会計的には『売上原価』と言います)は殆ど発生しません。

 

 

これを、プロ野球を例にとって説明すると・・・

 

エスキモーが氷を買うとき―奇跡のマーケティング

プロ野球球団「ホークス」を買ったソフトバンクは、年間数十億円の、球団維持費をコストとして支払ます。

ただ、この「ホークス」にかかるコストは、その放映権、商標権等をいくら売ったところで、変わることはありません。

この売上と関連しないコストを『固定費』といいます。
また、意思決定上、既存の条件であるコストであるため今後の意思決定・アクションによって変化がないコストとして『埋没原価』とも呼ばれます。

となると、これは、売る側だけの問題を考えればいいことになります。

そして、会計上、クリアすべき課題は、『 売上高−販売費 > 0 』、これだけです。

さすがに、これをクリアできないない場合は、『売上高至上主義』ともいえないのでは?

という話がでてきます。


ただ、それは『売上高』の質の問題でもあります。

『固定費』というお話しがたびたびありますが、売上にも『固定収入』と『変動収入』があります。


『固定収入』の例としては、携帯電話、インターネットプロバイダといったものが代表例でしょう。


なかなか、他社のサービスがいいからといって、すぐにSwitchする(乗り換える)ことは行われません。


この獲得ためのコストは、極端な話、上の、『 売上高−販売費 > 0 』のラインを超えても行われる価値はあります。

実際、ソフトバンク社のYahooBBのブロードバンドサービスの獲得販促は、ソフトバンク社を営業赤字に陥れるほど、莫大なものでした。
(実は、この戦略はアメリカでもAOLが、行った戦略でした。)


ちょっと横道にそれましたが、結局、プロ野球というコンテンツを保有している企業は、後は、それをいかに売るかといった、『売上高』に対する戦略に集中すればいいことになります。

『売上高』は、旧来の会計的に分解すると、『 単価 × 数量 』ですが、現在のメディアにおいては、単純にそうとはいえないような気がします。
(単純化すれば、最終的には『 単価 × 数量 』に落ち着くのかもしれませんが、・・・)


どちらかというと『 Σ(販売チャネル契約額) 』といったところが私の見方です。

となると、球団が放映権等をメディアに売り、メディアがその番組枠をスポンサーに売るということになります。


だったら、そのスポンサー枠を球団が実際に買い取って、スポンサーに売るのはどうであろう?

そんな、非常識なマーケティングを仕掛けた人がいました。

[続きはまた明日(^_^)v」

投稿者 kuni01 : 23:23 | コメント (0) | トラックバック

2005年04月09日

経営者のための会計

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『会計は利益を生むものではない』

 

こういった言葉を時々耳にすることがあります。

 

そうですね、会計で利益を生むことが出来るのは、私たち会計士や税理士といったいわゆる『職業会計人』と言われる人たちぐらいで、一般企業においては、会計そのものは、いわゆるコストセンター的な存在であり、この部門に係る費用はできるだけ抑えたいところでしょう。

 

ただ、『利益を生むものではない』から知らなくて良いかというと、それは以下のような、非常に危険な事態を招くケースがあります。

 

1 適切な会計情報が存在しない

2 会計情報の意味がわからない

 

実際、経営者が会計をしらないため、壊滅的なダメージを受けたことがありました。

その経営者は技術系の出身者でしたが、経営者になった時から、現場作業を最優先で行う方針を採用しました。

ただ、現場最優先で作業を行うため、今まで物品の移動等の際には、システムに情報を入力するといった会計情報作成のためのステップが省略されてしまいました。


となると、現場では在庫数量、ロケーションの把握が困難となり「適切な会計情報が存在しない」状況となってしまい、最優先でおこなったはずが、混乱を招きかえって、リードタイムが長くなってしまいました。


また、潤沢な資金を用いて、在庫の過剰仕入、人員増強、設備投資を次々に行いましたが、そのつけは後に固定費過大となって、重く企業にのしかかってきました。

これは、まさに経営者が会計を、『利益を生むものではない』ため、軽視し理解すらしようとしなかった姿勢が招いた結果でした。



『会計は利益を生むものではないが、経営には必要なものである』


と思います。


以前、ブログでも書きましたが、最近、マーケティングの本を読んでいます。

『マーケティング』と『会計』?

なんか、領域が違う印象がありますが、読んでみるとそれはまさに「戦略会計」の話でした。

よく考えれば当たり前です。

企業活動というのは、結局、「収益(売上、収入等」と「費用(コスト、支出、損失等)に帰結するからです。

マーケティングの話にしても、売上高(収益)を増やし、効果的な販促(コスト)をいかに行うかです。

その結果は『収益−費用=利益』といった方程式になって表れ、それがまさに会計でしょう。


会計というと、主に財務報告目的のいわゆる『決算書』の話だと思われる方が多いと思います。

『決算書』となると、減価償却とか引当金とか日ごろお目にかからない『会計用語』が飛び交い、それだけで嫌悪勘を覚える方もおおいでしょう。


ただ、決算書の世界の会計だけが、『会計』ではありません。


会計の世界には、『管理会計』『戦略会計』というものが存在します。


そして、まさにこちらの会計の方が、実際に経営者が知るべき、そして活用すべき経営ツールなのです。

投稿者 kuni01 : 23:06 | コメント (0) | トラックバック