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2005年10月31日
オプション取引
◆ オプションとは?
オプション(option)は選択権のことをいいます。
オプション取引では原資産を買う権利や売る権利を売買するのです。
このうち
� 買う権利のことをコールオプションという名前でよび、
� 売る権利のことをプットオプションと呼びます。
◆ オプションの効果
少し抽象的なので具体的にオプション取引にどのような経済的効果があるかということを考えます。そもそもオプションの保有者は自分に有利なときだけオプションを行使することがきる点に特徴があります。
例えば、なじみの深いストックオプション。IT関連ベンチャーの経営者がこれで大もうけしたという話をよく聞きますが、これもオプション取引の一つです。つまり、ストックオプションとは『将来の一定時点において、一定の値段で株を買う権利』のことですから、これは『会社が役員・従業員に付与する自社株のコールオプション』と言い換えることができるのです。
ここでのポイントは、従業員が当初から株を実際に買うのではなく、約束の値段で株を買う権利を持っているにすぎないという点です。従業員は市場での株の時価(=株価)が当初から約束していた購入価格を上回った場合にだけ権利を行使すればよく、権利を行使し、株を手に入れた瞬間に売却すれば、ノーリスクで売却益(=キャピタルゲイン)を得ることができます。
もちろん株価が、当初約束の購入価格を超えなければ意味がありませんが、従業員も株主と同じ立場にたって株価アップのために全力でがんばるインセンティブを与えることができるというわけです。
◆ オプションの勝ち負け
ストックオプションは会社が従業員に労働を提供してもらうかわりに付与するという特殊な取引例ですが、通常の市場取引で、投資家はオプションをお金で買います。
例えば、将来の一定時点(=コールの満期日)で、株式Aを1,000円で買う権利(=コール)が30円で売られていたとします。コールの買い手は、株式Aの株価がいくらになれば満足するでしょうか?
� 800円の場合、コールの買い手は全く満足できません。なぜなら、市場で800円としか評価されていない株を約束の値段である1,000円でかっても、200円損するだけだからです。ただ、この場合でもコールの買い手はべつにA株を買う権利を行使しなくてもよいので、損失はコールの購入価額である30円を放棄すればそれですみます。
� 次に、株式Aが1,010円まで値上がりした場合はどうでしょうか?コールの買い手はなお満足できません。なぜなら、株式Aを1,000円で買って1010円で売っても、利益は10円にすぎずコールの値段である30円を上回らないからです。
つまり1010円−1000円−30円=△20円で、20円損するわけです。
� さらに株式Aが1200円まで値上がりすれば文句なく大満足です。1200円‐1000円−30円=170円の利益を得ることができるからです。
◆ オプションの価値
ここで問題となるのが、コールの値段(上記の例だと30円)をどのように設定するかです。これは株式Aのもともとの価値、金利の状況、権利行使価格(=上記の例だと1,000円)やオプションの満期をどのように設定するか等によって違ってきます。
これらの要因を考慮しつつオプションプレミアム(=コール等のオプションの値段)の計算を可能としたのが有名なブラックショールズモデルです。これは高度な数学モデルにもかかわらず、広く使われているようですね。ちなみにこのモデルの考案者の一人ショールズは97年にノーベル経済学賞を受賞したそうです。
◆ オプションの応用
先の説例はもっとも単純なコール取引でしたが、オプション取引は、組み合わせとして用いられることの方が多いようですね。例えばコールの買い(=買う権利を買う)とプットの売り(=売る権利を売る)とコールの売り(買う権利を売る)という取引を見たことがあります。うーん・・・どういう場合にもうかってどういう場合に損するのか仕組みを理解するのが大変です。
また前回説明したスワップ取引とオプション取引が組み合わさったスワップションや、何らかのオプションを売買する権利である複合オプションなど、種類はいろいろです。また、最近はプロジェクトの評価方法の一つとして、リアルオプション評価法などがあります。
以上、オプションの価格決定など勉強すると大変興味深いのですが、概要の一部だけを書いてみました。それでも今回は大変長くなってすみません・・・
(おわり・・・
投稿者 a005547 : 22:53 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月29日
スワップ取引
デリバティブは、和訳すると金融派生商品となります。株式や金利など基になるもの(「原資産」という)が存在し、そこから何らかの条件のもとで派生するものです。
デリバティブにはいくつかの種類がありますが、代表的なものとしてはスワップ、オプション、先渡・先物があります。そのうち、今回はスワップ取引について取り上げてみたいと思います。
スワップとは「現在価値の等しいキャッシュ・フローの交換」のことをいいます。あらゆるスワップ取引はこの一言でいいあらわせますが、『現在価値』とか『キャッシュ・フロー』とか漠然としていますので、その内容について考えていきます。
◆ 現在価値
� 現在手元にある1億円とちょうど10年後はいってくる1億円とは同価値でしょうか?
� 1億円は1億円なのだから時期が違っても同価値にきまっているではないか!!と怒られてしまいそうですが、われわれは少し違った見方をします。
� それは、今手元に1億円あるのだったら、その資金を運用してもっと増やすことができるのではないか?という見方です。例えば国債への投資は、よほどのことがない限り(*1)約束のときに約束の金額だけ返ってきます。1億円を国債に投資しておけば、ほとんど何の心配もせずに一定のモウケ(いまだと1.5%くらいですね。)をえることができます。
� 無リスクの投資対象がある以上、現在1億円が10年後も1億円のままであるということはむしろ損だと考えるわけです。このような考え方から、将来の1億円(=将来価値)は現在の86百万円程度(=1億円÷(1.5%の10乗))(=現在価値)の価値がしかないと計算するのです。
� このように、今手元にある1億円と将来の入ってくる1億円とは価値が違いますし、また同様に、5年後に入ってくる1億円と10年後に入ってくる1億円とも現在からみると価値が違います。現在価値という概念は【将来の現金流入】を【現在という一定時点におきなおして考えることができる】という点で大変便利で、会社の買収価値を評価するときや事業投資の採算性を判断するときなど様々なことに用いられています。
(*1)2001年にはアルゼンチン債が債務不履行(デフォルト)を起こしました。日本国債もわかりませんが・・・・・
◆ キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローとは文字どおり、いつ、どれだけの金額を、受取るか/支払うかを確定した資金の流れです。異なる通貨のキャッシュ・フローの交換をすると通貨スワップとなりますし、金利によって発生するキャッシュ・フローを交換すれば金利スワップです。
変動金利を固定金利に換えるという金利スワップ取引はもっともポピュラーで比較的規模の小さな会社でもよく目にすることがあります。
◆ スワップの評価
スワップとは「現在価値の等しいキャッシュ・フローの交換」です。したがって、現時点ではどのようなキャッシュ・フローの交換であれ、とにかく交換されるキャッシュ・フローの現在価値は取引成立時点においては必ず等しいはずです。
しかし、取引が成立した後、時間がたつにつれマーケットの金利状況に変化が起こり、取引時点では現在価値の等しかった2つのキャッシュ・フローもその現在価値を異にすることとなります。
この変化をうまくマネージし、成績をあげることがスワップディーリングの狙うところです。
スワップの価格計算を行う仕組みについては、とても一度には書ききれないので別の機会にしたいと思いますが、スワップ取引を行っている会社の経営者の方は、スワップの時価がどれくらいかという資料が取引金融機関にお願いするともらえますので、一度見てみられるとよいと思います。
びっくりするほどマイナスになっている場合もありますので。
(つづく・・・
投稿者 a005547 : 16:19 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月27日
デリバティブ
いまや、ポートフォリオ理論(http://www.nomura.co.jp/terms/search/port_unyo.html)は、ファンドマネージャーにとって常識でしょうし、会計の世界でも減損会計で割引率を計算する際に、CAPM(http://www.nomura.co.jp/terms/english/c/capm.html)を使う場合があります。
大前研一氏も著書「ザ・プロフェッショナル」の中で、「銀行借入が市場からの直接金融になるだけではなく、デリバティブやヘッジングなどのマルチプル(倍率)経済が、突然、通貨や株価をゆすぶっている」との記述しています。
そして、今回は、中でもデリバティブの評価について取り上げてみたいと思います。というのも、デリバティブ取引が理工科の優秀な人材によって研究開発され、ますます専門化している一方で、複雑な金融商品が規模の小さな会社対しても売り込まれているという実態があるのではないかと思うからです。
こうしたケースでは、経営者はその金融商品の内容を十分に理解しないままに金融機関との付き合いからデリバティブ取引を行い、今、損をしているのか得をしているかについても関心を持たないということも現実にあるのではないでしょうか?
そこで、そもそもデリバティブとはどういうものなのか、基本的な性格について考えていてみたいと思った次第です。
投稿者 a005547 : 00:51 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月25日
LOHAS
最近『LOHAS』っていう単語をよくミミにします。
調べてみたところ『Lifestyles of Health and Sustainability』の頭文字で健康と地球環境意識の高いライフスタイルを指したものだそうです。
地球環境というのは消費ときってもきれない重要なキーワードとなりつつありますね。最近ようやく涼しくなってきましたが、10月初旬の異常な高温といい、消費者が身近に環境破壊の恐怖を感じるようになったからかもしれません。
LOHASは、単に自然災害の恐怖をあおったり、環境への配慮を義務として押し付けたりするものではなく、食品、小物やインテリアなどファッションとして楽しめるというところがポイントのようです。
『人は変化を好まないのではなく、自分が変えられることを嫌うのだ』というのは「ザ・プロフェッショナル(大前研一著)」の中で紹介されているINSEADのポールエバンズ教授の言葉です。
価値観の押し付けよりも、ライフスタイルの提案という形をとったことが、LOHASの勝因の一つかもしれませんね。
(私がよく利用するLOHAS的商品はpatagoniaです。
http://www.patagonia.com/japan/index.shtml?prj=jword0001
投稿者 a005547 : 00:25 | コメント (3) | トラックバック
2005年10月23日
中小企業会計で重視されるもの
最近、『中小企業会計指針』のセミナー等に参加するようになって、中小企業の会計について考えることが多くなりました。私は、監査法人にいたときには、中小企業の会計というと、銀行での自己査定資料、企業再生業務、M&A業務といったもので接していました。
そういった業務の中で、中小企業の決算書を見た場合、公開企業のそれと比べ、その信頼性は低いものという認識でした。
しかし、それは、あくまで、『公開基準』の会計としてです。
会計には、目的というものが存在します。
公開企業の場合、最も重視されるのが、『投資家保護』です。
商法で最も重視されるのは、『債権者保護』です。
では、中小企業の経営者にとって最も、重視すべきな目的は、何でしょうか?
経営者にとっては、『期間比較可能性』ではないかなと思います。
『期間比較可能性』というのは、簡単に言えば、去年に比べてどうなんだろう?といった程度のものと考えられます。
そのためには、前提としては、会計処理の継続性が担保されていればよいでしょう。
その中で、借入金の依存度が、上がってくれば銀行という『債権者』を重視した決算書を作成していくことが必要になってきます。
この段階で、どの程度までを『債権者保護』と考えるかは、各々で差があるでしょうが、ただ、銀行から見れば決算書はヒアリングベースで実質作り直していますので、最低限の処理(税法基準)ぐらいを満たしておけばいいのではないでしょうか。
出来ればH10年度税法改正前の賞与引当金、退職給付引当金ぐらいまで計上されれば、一応OKで、銀行側も経営者の誠実性高いとみるでしょう。
最後は、公開会社レベルでしょうが、この段階にいくには、『中小企業の会計指針』といったものを利用して、段階的にあわせていくことがいいのではと思います。(^_-)-☆
投稿者 kuni01 : 11:15 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月21日
利益配当請求権
前回のエントリーで株主の権利(=社員権)のうち共益権についてみましたが、今回は自益権について考えてみたいと思います。自益権とは会社から経済的利益を受ける権利のことですが、その代表は利益配当請求権です。
◆株主間の利害調整
株式会社は【営利を目的とする】と法律できまっています。そして、この【営利性】とは単に会社がお金モウケをすることだけではたりず、モウケが株主に分配されることを意味します。つまり株主に配当するということは株式会社の目的に直結する行為といえそうです。
ただし、利益を会社に留保して会社の維持・成長を期待するか、利益の配当を受けて当座の現金収入をえるかということについては、株主間で意見が異なる場合があります。そこで、利益配当にあたっては、代表取締役が作成した【配当金をいくらにするかの案】について株主総会での承認決議が必要とされています。
◆債権者(=銀行など)との利害調整
また、配当をめぐる利害関係者は株主だけではありません。株式会社では、債権者は出資を限度とした有限責任しか負いません。つまり、債権者は、当然会社に対して『金カエセ』とはいえますが、会社にお金がなくなってしまった場合に株主に対して『金カエセ』とはいえないのです。
したがって、株主が全員同意したからといって、配当を自由に行えるものとすると、債権者にとって大変不合理な結果となる場合があります。
例えば、
� 現金1,000万円をある人(=甲)が出資して会社Aを設立する。
� 現金1,000万円を銀行Bから借り入れる。
� �、�の合計2,000万円の配当を株主甲が受取り、そしらぬ顔をしています。
� 配当によって会社Aにはお金がなくなってしまったので銀行Bはお金を返してもらえない。
というようなケースです。(銀行Bは株主甲に対して『金カエセ』と言えないのではかわいそう。)
そこで、法律上、株主出資の額以上の利益がでていないと配当してはならないなどの制限が設けられています。もしこれに違反して配当が行われた場合には債権者は株主に対して『違法配当を会社にカエセ』ということができます。
◆新商法ではどのようになっているか?
また、配当をめぐる利害調整とは直接関係ないですが、新商法では株主に対する利益配当は中間配当を含めて年2回しかできなかったものが、株主総会の決議を踏めばいつでもできることになるようです。
また、株主総会の特別決議があれば、株主に対して金銭以外の財産を分配することもできるようになるようですね。
(個人的には時計やコンサートチケットの配当なら結構いいかもしれないと思います・・
投稿者 a005547 : 00:44 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月20日
可能なビジネスチャンス
今日は、旧監査法人時代にお世話になった方のところへ、行って参りました。そこで、いろいろなビジネスチャンスについて、お話をさせていただきましたが、監査法人では、難しいであろうというようなことが、ドンドン話に出て、お昼で失礼しようと思っていました、結局15時過ぎまでお邪魔してしまいました。
今、思い返してみると、監査法人は、ある意味『聖職者』のようなことが求められます。いわゆる、『独立性』というものです。
現在興味のある領域は、『PE』です。
実は、この業務は、監査法人にいたら決してできない業務でした。
早くこの事業を体系化して、軌道に乗せたいと考えています。
それにしても、ビジネスチャンスは山ほどあるのに、いかんせん今は、実働部隊が私1人なので、動きようがありません。
やはり、成長のためには、人を入れていかざるおえないのでしょうかね。(@_@;)
投稿者 kuni01 : 23:28 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月15日
Yatta-!!
ソフトバンク、逆転勝ちです!
いやー、ニュース速報が出たときは、思わず『負けたか、・・・(-_-;)』と思いましたが、勝ったということで、大驚き。
インターネットや、その後のNHKニュースで直ぐチェックしました。
野球中継が、9回裏、ワンアウト、ランナー1塁、代打大道で、こんな展開が待っているなんて、夢にも思いませんでした。
何事も、諦めちゃいけませんね。
いい試合でした。いいとこ、見れなかったけど、・・・。
(ロッテファンの方、ごめんなさいm(__)m)
投稿者 kuni01 : 22:24 | コメント (0) | トラックバック
株主議決権
少し前までは『ニッポン放送』でしたが、最近は、村上ファンドが阪神電鉄の株主となって大変な話題になっていますね。
(http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20051012AT3K1200F12102005.html)
『会社は株主のもの』という見出しもよく見かけますが、法律上、具体的にどういうことなのでしょうか?今回は、株主に認められている法律上の権利について考えてみたいと思います。
◆社員権
例えば、ある商品を買った場合、通常、買った人はその商品を一人で自由に使用・収益・処分できます。このモノを全面的に支配する権利のことを【所有権】といいます。
ところが、買う対象が会社の場合、つまり株式を買って株主となる場合にはそう単純にはいきません。通常、すでに複数の共同所有者(=株主)がいるからです。
1つの会社に対して複数の共同所有者がいる場合どのように利害調整したら公平といえるのか?
商法は出資の応じて会社に支配権を与えるのが合理的と考えています。具体的には、保有する株式の数に応じて支配権を持つということです。
(1株を100円で買っても、10,000円で買っても1株は1株の権利しかありませんが・・・)
このように持ち株数に応じた平等な会社の支配を可能にするため、株主には会社の所有権ではなく、【社員権】が認められています。
◆ 社員権ってなに?
さて、前置きが長くなってしまいましたが、株主の権利(=社員権)にはどのようなものがあるかについてみていきたいと思います。社員権は【自益権】と【共益権】に分類できます。定義は次のとおりです。
自益権・・・・会社から経済的利益を受ける権利のこと。
共益権・・・・会社の経営に参加する権利のこと。
抽象的でわかりにくいので具体的に書きますと、まず、自益権には、例えば配当を受取る権利などがあり、共益権の代表はやはり議決権でしょう。
議決権とは会社の取締役を選任解任したり、役員報酬を決定したりする株主総会の決議に参加する権利のことです。
取締役の選任解任は、株主総会に出席した株主の3分の2以上の賛成が必要です。しかし、株主の中には、『わざわざ株主総会に出席して議決権を行使するのは面倒だ』という人もたくさんいます。したがって、今回の村上ファンドの場合のように40%近くの株式を取得すれば、実質的のその会社の取締役を全員かえてしまうことができるという場合もあるでしょう。
◆ 支配のその後
ただ、もっとも重要なのは会社を支配したあと、どうするのか?ということではないでしょうか?村上ファンドが阪神電鉄の事業価値をどのように高めようとしているのか?注目していきたいと思っています。
投稿者 a005547 : 19:17 | コメント (0) | トラックバック
ストックオプションの費用計上について
ストックオプションの費用計上が義務化されそうです。http://bizplus.nikkei.co.jp/news/index.cfm
時期は、2007年3月期から、新会社法施行後に付与するストックオプションから対象となるようです。
結構、これはベンチャー企業には、大きなダメージとなると予想されます。
ベンチャー企業の場合、立上げ時期、株式公開までの期間、かなり作業的に無理をすることもあります。
また、資金的にも余裕がない会社にとっては、いわゆる『出世払い』のストックオプション制度は、伝家の宝刀みたいなものでした。
今回の会計基準の変更は、直接的なキャッシュアウトへとつながるわけではないですが、「会計上の利益」を圧迫します。
すると、株式公開の1つの条件である利益基準の形式基準がクリアーできない状況が発生し、その『出世払い』が、いつまで経っても、払われない状況に陥る可能性があります。
と、ココまでは、ベンチャー企業側の見方ですね。
ココから、会計的な見方をしていきます。
『出世払い』というところがポイントですね。
『出世払い』というのは、結局『未払』ということになってしまいます。
そもそも、得ている収益に対して、本来は発生すべき費用が計上されていないのでは?ということになります。
確かに、費用の過少計上で、それをその会社の正常収益力としてみて、公開させてしまうのは、どうなのでしょうか?ということです。
これも、会計的には、納得できるところです。
更にもう一段。
ただ、ストックオプションは単なる給与ではなく、『モチベーションを高める』という、非常に重要な目的があります。
この効果が、収益にどれだけ貢献しているか、単なる労務による収益と区分することは困難です。
となると、『出世払い』ではなく、もう1つの見方、『労務の出資』という見方をすることも可能では?ということが考えられます。
これは、合名会社等は、そもそも、労務自身を『出資』と受け入れることが可能なので、そういう考え方もありかな?とおもったりします。
いずれにしても、2007年3月期は、人件費分は費用計上のようなので、利益計画等に注意が必要ですね。
投稿者 kuni01 : 12:49 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月13日
ビジネスモデルの単位
今日は、あるベンチャー企業さんの社長さんと、ビジネスプランの策定について勉強会をしました。
そこで、話題となったのが『ビジネスモデル』です。
ビジネスプランを策定するには、『ビジネスモデル』、すなわち、『儲かる仕組み』があることが大前提です。
この『ビジネスモデル』の検証として、どのように考えるかは種々の方法があるかとは思いますが、私は、とりあえず、最小の単位で見たときの儲けを計算することにしています。
ここで最小の単位とは何でしょうか?
『1人当たり売上高』
『1時間当たり売上高』
『1オーダーあたり売上高』
といったものが考えられるかと思います。
これを、1日単位、1ヶ月単位と積上げて1つの収益性モデルと考え、それらを検討する過程での懸案事項を、1つ1つビジネスプランに閉じこんでいきます。
この単位当たりのビジネスモデルで、1回収益性モデルを組んでいくと、ある新商品の販売により、顧客単位当たり、といっても顧客10人に1人あたりのオーダーが想定されるような商品を売り込むときでも、修正が容易です。
まあ、単位当たりでどうしても、利益が出なければ、そもそもビジネスとして成り立たないのでしょうけどね。(^_^;)
投稿者 kuni01 : 00:12 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月11日
CSR報告書
ここ、1ヶ月前の日経ビジネスに、『CSR広告特集』が組まれていて、各社のCSR報告書請求すれば、送付していただけるというものがありました。
『CSR』=『企業の社会的責任』ですね。
これらについては、近時、内部統制・環境・コンプライアンスの問題を総括するような形で、取り上げられています。
先週の金曜日の日経新聞にも、『ソニーが「CSR調達」』といった記事が掲載されていました。
日経ビジネスに添付されている、はがきで請求してみたところ、ざっと、2-30冊の報告書が届きました。(ポストに入りません(-_-;))
それを、1つ1つあけてみると、実にカラフルで、写真、図が、散りばめられた報告書が出てきます。(中には、エコメールという、封筒も使わない簡易パッケージで送付されてくるところもあります。徹底している!)
こうやって見てみると、企業というものは、様々なステークホルダーとの関係の中で、生きているのだなと実感できます。
村上さんが、阪神電鉄の株を取得した理由に、『阪神タイガースというキラーコンテンツと、堅実な経営を行っているのにIR活動をおこなっていなかったため割安であった』といったことをあげていますが、IRの材料としての、『CSR』の重要性も分かる気がしますね。
ほんとうに、その企業に投資したくなります。(^_-)-☆
投稿者 kuni01 : 21:35 | コメント (0) | トラックバック
道は開ける
◆経営哲学
当たり前のことかもしれませんが、全ての経済活動は、価値あるものを交換するということが基本だと思います。需要と供給の均衡のことです。
消費者は、商品にそれだけの価値があるからオカネを払うし、我々の監査/税務/コンサルティングといったサービスについても、価値がないものを提供しても報酬は得られません。
少し大げさかもしれませんが、商品やサービスを通じての社会貢献とも言い換えることができると思います。そう考えると、社会に貢献しない商品やサービスはそれによって短期間に利益を抜くことはできても、長期的に利回りを稼ぐことは難しいと思われます。
そのため、事業を行っていくうえで目先の利益に走らず、長期的な視点から社会貢献を目指すために、経営哲学というのは大変重要であると思います。
以前にもご紹介した『ニューヨーク流たった5人の大きな会社』(神谷英樹著)でも「われわれが、大手投資銀行のように長期的な関係作りより目先の取引を起こすことに重きを置き、単にお金モウケに走って同じことをするならば勝ち目はない。我々は戦いかたが違う。だから勝てる。われわれにとっての最高の武器を我々の経営哲学だ!」との記述があります。
◆道は開ける
また、最近『道は開ける』(D・カーネギー著)という本を読みました。心理学、精神医、哲学、宗教、伝記といった膨大なバックデータに基づいて『悩み』を克服するための詳細を極め、しかも事例をふんだんに使ってわかりやすい記述がなされています。
元来脳天気であまり悩ない性格の私にとっても大変参考になることばかりでした。
その中で精神分析医アルフレッド・アドラーのうつ病患者に対する言葉として、次にようなものが紹介されています。
『この処方どおりにしたら、二週間できっと全快しますよ――――それは、どうしたら他人を喜ばすことができるか、毎日考えてみることです。』
価値あるものを提供して他者を喜ばす工夫というのはビジネスの基本であるばかりでなく、精神的にも好影響があるようですね。
(BZのコンサートのDVD 『Typhoon No15』をAmazonで買いました。ファン喜ばす工夫が沢山あって興奮してみています。
投稿者 a005547 : 00:12 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月08日
運動会
すみません。今日は単なる日記です。
今日は、娘の運動会でした。
最近、仕事が遅い分、ほとんど、娘と顔を合わせていませんでしたが、今日は一日中、家族のために動きました。
運動会のある競技で、娘が、高さおよそ1メートル以上はある台から飛び降りるという競技がありました。
「そんな、無茶な(゜o゜)」
という私の心配は、よそに娘は、平気な顔をして飛び降りていました。
大きくなったんだなと、そして、予想以上に子供は成長しているのだなと、思いました。
ちなみに、下の娘は、来年幼稚園ですが、まだまだ、赤ちゃん赤ちゃんして、入園前の競技、ママから離れず、困ったチャンでした。(^_^;)
今日は日記です。
すみません。
投稿者 kuni01 : 23:47 | コメント (0) | トラックバック
株式公開のルール
株式公開はいわば『会社を株式という商品に替えて市場にだすこと』ですから、会社が一定の品質を備えていることが株式公開のための条件になります。
そのパスしなければならない条件には形式基準と実質基準とがあります。
このうち形式基準は、JASDAQや東証Mothersといった市場ごとに違うようですが、直近期の利益の金額や株式数、公開時の時価総額、監査法人による監査証明等に基準がもうけられています。
一方、実質基準では、公開会社としてふさわしい、実質的な内容を備えた会社であるかどうかを審査するために、基準申請書類に基づいて質問調査や実地調査が行われます。
そこでは
� 企業の継続性及び収益性
(利益の見通しが良好であるかなど)
� 企業経営の健全性
(会社が特定の利害関係者に対して不当に利益を供与していないかなど)
� 企業内容などの開示の適正性
(開示書類が法令に準拠して投資家の判断に資するように記載されているかなど)
� その他公益又は投資家保護の観点から証券取引所が認める事項
(親会社等を有する場合の独立性の確保ほか)
の4つがポイントになるようです。
ところが、よく理解できないのがパチンコ店、ラブホテルの事業を営む会社は上場が困難という暗黙のルールです。この2つの事業はたとえそれがその会社の事業の一部であったとしても、上場は難しいようですね。名文化された規程はないのですが、なぜか実績としてそのようになっているようです。
パチンコ台のメーカーはどんどん上場しているのに・・・・・
**************************************************************
(株式会社SANKYO)
(サン電子 株式会社)
http://biz.yahoo.co.jp/ipo/html/d6736.html
**************************************************************
少し前まで消費者金融業も上場が暗黙のルールとして難しい業種のひとつでしたが、現在は多くの上場会社がでています。社会の風潮が変われば上場への道も開かれる。上記の2つの事業もそのように変わっていくのでしょうか?
(ビジネス書を読む合間に『ローマ人物語(新潮文庫 塩野七生)』を読んでいます。日本史以外の本はほとんど読んだことがありませんでしたが、もっと読んだ方が良いなと思いました。現在7巻。現代アメリカの動きと照らすと面白いです。
投稿者 a005547 : 11:36 | コメント (0) | トラックバック
「博多非凡会」
今日は、「博多非凡会」というセミナーに行ってきました。このセミナー先日、参加させてもらった九州ベンチャー大学の紹介で、知りました。
今日のゲストは、株式会社データ復旧センターの藤井社長でした。
藤井社長は、まだ29歳!
それで、日本のデータリカバリー市場の約18%を占めるシェアをとられているとは、すごいです!
で、社長が起業したときからのお話をされましたが、藤井さんは何と18歳から起業されているとのこと。
最近、比較的時間が自由になってきているので、ここぞとばかり、色々なセミナーに出かけていきます。
その中でも、一番、興味と感銘を受けるのが、やはりベンチャー企業の社長さんの講演ですね。
実は、データ復旧センターは、私の事務所の目の前にあります。
私も、今事務所でBlogを更新していますが、同社は、今も煌々と電気がついています。
セミナーの参加者の1人が、藤井社長に質問されました。
「趣味とか、余暇はどう過ごされていますか?」
「趣味は、今は仕事ですね。もちろん、飲みにも行きますし、家族と温泉に行くこともありますが。」とのことです。
投稿者 kuni01 : 01:19 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月07日
中小企業会計指針セミナー
本日は、夕方から税理士連合会が主催する『中小企業会計指針セミナー』に行ってきました。
実際に制度を作っていたときのメンバーの先生が、講演されてて、策定のときの裏話まで聞けて、また1つ、「中小企業会計指針」を見る目が変わってきました。
新会社法のもとで、会計参与制度がスタートするまで、あと少し。
書店には、会社法の本は、山ほど並んでいますが、まだ、中小企業会計指針の本は並んでいないですね。
果たしてどこまで浸透するのでしょか?
今日、講演されてた、先生は『会計に関するセミナーにこんなに集まるのは珍しい』と言われていました。
みんな、関心はあるのですね。(@_@)
投稿者 kuni01 : 00:40 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月06日
遂に来た『金持ち父さんゲーム』
昨日、遂に『金持ち父さんゲーム キャッシュフローゲーム101』が、うちに届きました。思えば、8月にアマゾンに発注して、商品切れ。
一旦、9月にキャンセルされて、再注文。
やっと、2ヶ月たって、手元に届きました。
早速、奥さんと2人で遊んでみましたが、これが大変。
ゲーム中の事象の変化を、貸借対照表、損益計算書に書き込みながら、やって行きます。
最初は、『ビールでも』と思いながらやっていましたが、中々、忙しくて余裕がありませんでした。(^_^;)
でも、やっぱり面白く、結局2時半まで遊んでしまいました。
一時、はまるかもしれません。
投稿者 kuni01 : 09:35 | コメント (1) | トラックバック
株式の単位
株式会社では、株主は原則として会社に対して出資金の返還を要求することができません。そのため、株主は出資したオカネを回収したいと思った場合、株式を他者に譲渡するという方法が一般的です。
ところが、1株あたりの価値があまりに高いと、十分に資力を持った人でないと買い手がつきません。例えば株価が百万円を超えるような会社の場合、個人の投資家にとっては1株買うのにもかなりの思い切りが必要になると思います。
このように、投資家にとっては1株あたりの価値が小さい方が取引しやすく、また、小さい資本を広く集めるという株式会社の目的により合致するとも考えられます。
そこで商法上、株式分割という制度が認められています。これは、例えば、1株の株式を2株、2株の株式を3株というように、既存の株式を細分化して従来より多数の株式とすることを言います。
この場合、単純に言えば、各株主がもっている株式数が2倍3倍と増える代わりに1株あたりの価値(株価)も2分の1、3分の1というように小さくなります。1株あたりの売買価格が下がった結果、個人投資家にとってもよりその株式を売買しやすくなるというわけです。
証券取引所も投資単位の引き下げを推奨しており、上場会社は決算短信に投資単位の引き下げの方針を記載するように要求されています。
積極的に投資単位の引き下げを行っている有名な会社にライブドアがありますので、決算短信を一度ご覧になるのも面白いかもしれません。
(http://finance.livedoor.com/img/ir/4753/finance/renketsu_honbun_0505.pdf)
投稿者 a005547 : 01:08 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月03日
連結納税
事業再生業務も一段落してきた企業は、これから更なる成長を見越した戦略が必要です。不採算部門そぎ落としたいわゆるコア事業での事業再編です。
残されたパーツを、いかに組み合わせて事業を展開していくのか、経営者の腕の見せ所です。
その中のひとつとして、今日は『連結納税』についてです。
この制度は、平成14年度改正から導入された制度ですが意外と使われていないような気がします。
(私も、この制度による申告書を作成されている会社は、2社ほどしか見たことがありません。)
その使われにくくしている、要因として以下のものが考えられます。
- 連結法人の範囲(完全親子会社が前提)
- 承認申請制度(原則6ヶ月前までに届出。もう間に合わない(-_-;))
- 申請後、継続適用要件
- 繰越欠損金の引継ぎ不可(これでは、意味なし)
- 時価評価課税の存在(適用のハードル高い)
- 新規加入要件の存在(原則5年)
一方、連結納税のメリットとしては、連結所得の通算と連結内部利益の調整、個法人申告の廃止ぐらいですかね。
うーん、グループ経営が叫ばれ、連結主体の経営が推進されていくべきというのに、この税務の敷居は高いですね。
いうまでもなく、税務は企業の最大のコストの1つです。これを連結グループとしてみて、プランニングしていくという姿勢は必要だと思います。
3月決算会社のみなさんは、もう、原則間に合いませんが、今から1年かけて考えられるのもどうでしょうか?(^_^;)
投稿者 kuni01 : 23:14 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月02日
ミチシルベ
先日2005年9月30日遂に、監査法人を退職いたしました。
思えば9年間、監査法人にお世話になりましたが、本当に、色々な面で感謝しています。
ちょっとさみしい気もしますが、今後は、『開業』という新たな道を進んでいきます。
あと、昨日、『ささやか』(!?)ながら、送別会を開いてくれた、後輩諸君の方々、どうも有難うございました。
モットーは、『仕事は楽しく』ですよ。(^_-)-☆
また、お世話になったクライアントの方々、ありがとうございました。
(しっかり『想い』(『重い』!?)いただきましたよ(^_^;))
ちょっと古い曲ですが、ORANGE+RANGEの『ミチシルベ』今の気持ちです。
2005年10月1日 児玉 邦康


