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2005年07月31日

CFOの役割

最近、日本の会社でも、CEO、CFO、COOといったアメリカ的な役職名を採用してきている会社が多いようです。

でも、大半は日本での役職をそのまま、アメリカ的なそれに転換しただけのものが多いのではないでしょうか。

例えば 社長 → CEO、管理担当取締役 → CFO、営業担当取締役 → COO といった具合に。

こうした中で、CFOの役割について、先日の財務、経理の役割から考えてみたいと思います。

まず、CFOとは?

色々な定義があるとは思いますが、あずさ監査法人・KPMG著の『CFOのための財務戦略』によると、以下のように記されています。

【CFO】「企業価値向上のために、CEOの経営戦略策定及び執行を、主に財務面から支える最高責任者」

その役割を、「CEOのビジョン、戦略の策定をサポートすると共に、策定されたビジョン、ミッションを十分理解し、CEOが企業を今後どのような方向に進めていくかを理解したうえで、財務戦略を策定することが求められる」としています。

先日、『経理』『守りの財務』『攻めの財務』といった役割について、記載しましたが、まさに、CFOの役割は『攻めの財務』とシンクロしてくるのです。

日本企業の成長力不足は、特に中堅規模の企業にとっては、この攻めの財務『CFO』の役割を担う人材が不足しているのが一つの要因だと考えられます。

例えば、ライブドア。
こちらは、非常に財務戦略的な手法、M&A等を駆使して、成長しています。
これは、一部「マネーゲーム」として非難されてはいますが、企業・事業に投資して、それ以上にリターンを得る。

それは、ビジネスの基本であると思います。

実際、それ以上のリターンを得るためには、情報の非対称性の存在以外は、企業価値の向上を目指すことになりますので、当然、会社にとってはプラスになることをするでしょう。その過程で時には「リストラクチャリング」ということも起こるかも知れませんが。

要するに、こういった『マネーゲーム』が出来ること。

それが、CFOの一つの重要な役割だと私は思います。

投稿者 kuni01 : 10:44 | コメント (0) | トラックバック

環境でモウケル!?(4)

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(前回のつづきから・・・)

環境への取り組みということが、顧客の潜在的ニーズを掘り起こし、企業のモウケにつながるのではないかという視点からエントリーしてきました。

今回は会計の環境への取り組みについてご紹介します。

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Ø         会計の環境に対する取り組み

 

『会計と環境なんて関係あるのか?』と思われるかもしれませんが、実は、会計の分野でも環境に対して、マジメに取り組んでいます。

 

 

会計は企業の実態を写すカガミでした。

 

 

いろいろな会社がホームページ等で『こんなに頑張っている』と文章で説明したとしてもユーザーはどの程度頑張っているのかいまいち良くつかめません。環境に配慮した取り組みはその会社のごく一部で、それをあたかも全社をあげてやっていると言っているだけかもしれませんしね。

 

 

そこで、会計の『定量的情報の提供』という得意分野を生かして、企業の環境への取り組みの実態を写しだそうとしているのです。

 

 

定量的情報だと、他社との比較も容易ですし、会社の規模の大小にかかわらず、会社がどの程度がんばっているのか、一部門だけなのか、全社をあげてやっているのかを判断することができます。

 

 

Ø         環境への取り組みをどうやって数値化するか??

 

これに関しては環境省から環境会計のガイドラインがでています。(http://www.env.go.jp/press/file_view.php3?serial=6396&hou_id=5722

 

専門分野ではありませんが、非常に面白いので紹介します。

 

ガイドラインでは3つの要素から、企業の環境への取り組みを写しだそうとしています。

 

     環境保全コスト(環境保全目的で投下された設備投資の減価償却費など)

     環境保全効果(環境負荷の発生の防止、抑制又は回避、影響の除去など)

     環境保全対策に伴う経済的効果(事業活動により生じた不要物のリサイクルによる有価物の売上げ、環境対策の結果としての費用の削減など)

 

どこが面白いかのというと、�の環境保全効果について、温室効果ガス排出量や特定の化学物質排出量・移動量が物量単位で示されるという点です。

 

 

これまで、企業会計は

  �     企業実体の公準(企業という経済主体を株主とは  別個のものとみること)

  �     継続企業の公準(企業を半永久的に継続するものとみること)

とともに

  �     貨幣的測定の公準(企業会計における測定尺  度として貨幣数値を用いること)

 

が大前提となっていました。あたりまえすぎて、会計基準のどこにも書いていないほどです。

 

 

金額的に企業実態を写しだそうとしていたのは、『企業がどれだけお金儲けをしたか』という利用者の目的に適合するためです。

 

 

『どれだけ環境に配慮しているか』という利用者の情報ニーズに応えるために、金額ではなく物量という測定尺度を会計に取り入れたのは会計士として非常に興味深いことです。

 

 

異なる単位をどのように統合するかということや、環境のための収益費用をどのようにして他と区別するかなど、検討事項はいろいろあるのでしょうが、『モウケルための環境会計』という新たな会計の分野には期待できると思います。

 

 

(おわり・・・

 

 

 

 

投稿者 a005547 : 10:24 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月30日

環境でモウケル!?(3)

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(前回のつづきから・・・)

 

顧客の潜在的ニーズを掘り起こし、環境でモウケルという観点から、世界ビックカンパニーの取り組みを紹介してきました

 

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Ø         環境は中小企業には関係ない??

 

環境への配慮は体力のあるビックカンパニーが考えておけばよいことでしょうか?

 

 

私はそうではないと思います。ビックカンパニーが環境へ配慮し始めたということは、部品の調達メーカーなど川上川下の企業もそれを意識せざるを得ないということを意味すると考えられるからです。

 

 

例えばCanonも日本を代表する環境へ配慮した企業で、環境保証ができなければ作る資格がないとまで言っています。(http://canon.jp/ecology/charter/charter.html

 

 

当然のことですが、Canonも様々な取引先から部品を調達して、プリンタやカメラを生産しています。製品を構成する部品に有害な化学物質が含まれていたり、部品の製造工程で土壌汚染等が進んでいたりするとすれば、Canonが単体で頑張っても意味がありません。

 

 

そこで、Canonではグリーン調達活動という取り組みを行っています。部品が環境に配慮して製造いるかどうかを一定の基準に基づいて判定し、基準を満たす部品を優先的に購入しているようです。(http://web.canon.jp/procurement/green-j.html)ホームページ上貴社製品の売込みコーナーもありますよ。

 

 

つまり、部品の値段が少々高くても、環境に配慮されていれば、購入しますよということです。コストや品質以外の新しい価値基準ですね。

 

 

中小企業も環境に配慮していることを強みとした新たな事業展開を検討する時代に入ってきているのではないでしょうか?

(つづく・・・)

足を捻挫してしまいました。足がポッコリと腫れて靴が履けません。しばらく片足サンダルで仕事に行かねば・・・・

 

投稿者 a005547 : 14:10 | コメント (0) | トラックバック

『経理』と『財務』

どうも。お久しぶりです。

ちょっと、出張&風邪をひいてしまって、Blog更新滞ってしまいました。

事務所の開設準備もバタバタと進んでいます。

私自身は、監査法人を辞めるのが、9月となっていますので、まだ期間がありますが、一緒に事務所を借りる人が7月末に辞めることとなっているので、急ピッチで整備中です。

今日は、『経理』と『財務』の話について。

意外とこの2つの言葉、混同されている方が多いのではと思いますが、それを混同してしまいますと、社内的な混乱を招き兼ねないことになります。

まず、『経理』とは何をするところか?

それは、会社の実態を鏡のごとく映し出すことです。

ここには、何の主観的判断も含めるべきではありません。

一定のルールに従った会計基準を適用して、実態をひたすら表すのです。

この経理の能力として求められるのは、「客観性」「正確性」と「スピード」でしょう。

例えば、『月次決算』。

これを客観的に、正確にスピーディーに行い、経営陣が判断できる環境を作ること。

これが経理の評価であり、会社経営の基盤となるものであると考えられます。

次に『財務』とは?

こちらは、まずに2つに分けましょう。

『守りの財務』と『攻めの財務』です。

『守りの財務』とは、いわゆる資金管理(資金繰り)です。

これをミスると会社は潰れます。

次は、『攻めの財務』

これは、戦略的財務とも呼べるでしょうが、例えばM&Aを行う場合、それが投資資本効果としてどれだけ意義があるのか算定する、といった、CEOの戦略を、計数的に構築するといったことが重要な役割になります。

例えば、ROEという指標。

これは、『攻めの財務』の言葉です。

 

このように『経理』『財務』、財務の中でも『守りの財務』と『攻めの財務』で役割が違います。

時々、経理の方が、攻めの財務までやっている会社を見ますが、これをやると、私の最大の懸念は、経理の本来の仕事、会社の実態を客観的に正確にスピーディーにあらわすといったことが、戦略財務の目標値と重なり、それが出来なくなくなってしまう。主観的な数値を作ってしまう可能性があります。

『経理が揺れては、会社は駄目になる』

そう言われる経営者がいますが、まさにその通りで、ゆがんだ鏡で自分を写していては、経営者が経営できません。

経理の方は、コストセンターといった意識をもち、戦略的財務が価値を高めるような認識を持たれる方がいますが、経理は、会社経営の基盤となるものであり、その価値は非常に重要なものです。

投稿者 kuni01 : 09:37 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月28日

環境でモウケル!?(2)

 

(前回の続きから・・・)

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現在環境問題が深刻化してきており、企業も法規制等により対応策を迫られることになるでしょう。

しかし、発想を逆にすると、むしろ環境対策は顧客の潜在的ニーズを掘り起こすことにもつながるでしょう。つまり環境はモウカルのです。

今回は世界的なビックカンパニーが実践する、儲けるための環境対策について紹介していこうと思います。

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Ø         事例

     トヨタ

環境への取り組みという点でもっとも良く知られているビックカンパニーはトヨタでしょうね。

 

ハイブリット車のプリウスは、特にアメリカにおいて、議員やハリウッドスターが『環境への配慮』のシンボルとして購入し、トヨタ=環境というイメージを作ることに成功し、顧客の潜在的ニーズを掘り起こしました。

 

また、中国市場をいかにして奪うかということが、今、世界自動車産業の最大の関心事ですが、トヨタはここでも、環境への取り組みという強みを発揮しようとしています。

 

十数億人の中国人が、今までと同程度の二酸化炭素を排出する車を乗った場合、環境への影響は計り知れません。

 

『中国で走る車はいずれすべて低公害車になる』ということを見込み、プリウスを現地生産しているようです。

 

     GE

今週の日経ビジネスに次のような記事がでていました。

 

4年前米ゼネラルエレクトリックの会長兼CEOとなったジェフイメルト氏の主導のもと、ガソリン代の高騰や世界的な環境規制の強化を踏まえれば環境ビジネスは千載一遇のチャンスだと判断し、5つのコミットメントを発表したと。

 

それは次のようなものです。

(1)      2010年までに環境関連の研究投資を現在の約2倍の年間15億ドル(約1,665億円)に拡大する

(2)      環境にやさしい商品の開発や金融支援などを通じて、顧客の利益に貢献する

(3)      2012年までにGEの企業活動によって生み出される排ガスの量を2004年比で1%減らず。

(4)      環境関連ビジネスの収入を現在の100億ドル(約11,100億円)から2010年には少なくとも200億ドル(約22,200億円)に倍増する

(5)      上記の目標に対する進捗状況を毎年、年次報告書で外部に公開していく

 

数字の桁が凄い・・・ともかく環境はもうかるので力を入れるってことでしょう。

 

     その他

環境への取り組みは今やどの企業でもやっています。(あるいはやっているといっています。)ホームページをみると、必ずといっていいほど『当社の環境への取り組み』という内容の記事が入っています。

 

環境への配慮は、営利性と同時に社会性をもつ、企業という存在の存続要件といえるのかもしれませんね。

 

(つづく・・・・)

 

台風の影響からか、福岡地方は若干涼しく夜も良く眠れます!

投稿者 a005547 : 00:33 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月26日

ユニクロ経営、一敗許さず

本日(25日)の、日経新聞『経営の視点』にユニクロのことが取り上げられていました。

柳井会長の復帰の件です。

柳井さんの目標である「2010年までに一兆円」が達成できそうにないということで、『非常事態』宣言らしい。

経営者は、誰もがある程度、目標は立てるでしょうが、それと現実とのギャップを正しく認識している経営者は、果たして何人居るのでしょうか。

柳井さんは、現時点で、このままでは、「一兆円」の目標を達成できないと認識したのでしょう。

ここで、経営者のとりうる行動は3つ。

一つは、目標を達成するための施策を打ち出すこと。

一つは、目標を変えてしまうこと。

さらにもう一つは、何もしないこと。


通常の経営者は、実は、一番最後の「何もしない」ことが多いのではないでしょうか。

記事を見てみると、柳井さんが、玉塚さんの「一敗」を許せなくて、更迭したように書かれていますが、実際、ここで何もしないことが、『良い経営者』なのでしょうか?

目標に対して、負のギャップが発生した場合には、『非常事態』ではないですが、走らなければなりません。

ただ、大企業になると、なかなかこの『走る』が大変。

みんな、『歩く』ことに慣れ、時には『肥満』になっていることもあります。

そこを叩き起こすのが、経営者ではないでしょうか。

日本の企業も、予算にしても達成できなくても、どうって事ない経営者が多いですが(特に2代目)、今回の柳井さんの行動は、そういった経営者らに厳しさというものを諭しているような気がしました。

一勝九敗

投稿者 kuni01 : 02:51 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月25日

環境でモウケル!?(1)

 Ø         異常気象!!

 最近、本当に暑いです。テレビのニュース番組では、異常気象、異常気象といつも言っています。毎年このような状況ですから、異常な気象が通常な状態となっているみたいですね。

 

 暑さのせいで黒潮が大蛇行している

http://www.jma.go.jp/JMA_HP/jma/press/0507/08a/kuroshio_path5.html

だとか、

20056月の世界の月平均地上気温は、1880年以降で最も高い値となったhttp://www.jma.go.jp/JMA_HP/jma/press/0507/22a/200506temp_wld.html

だとか、

本当に、地球全体がまずい方向にむかっているのではないかと恐ろしい気がします。

 

 また以前、NHKの番組で25000万年前にわれわれ哺乳類の祖先となる生物の95%を死滅に追いやった『スーパーブルーム』という現象が紹介されていました。

 

これは、大量のマグマ(直径千キロ!?)の噴出による気温上昇によるものですが、現在はこのスーパーブルームによる気温上昇よりも早いペースで世界の気温上昇がすすんでいると解説していたように記憶しています。

 

Ø         お客様の頭のなか

 

企業はお金儲けを目的としていますが、お金儲けのためには、お客様の立場にたって考えるということが不可欠ですね。

 

そして、上記のような状況から、お客様は今『環境への配慮』ということを真剣に考えはじめています。(もっと早いタイミングでみんなが環境について考えるべきだったのかもしれませんが・・・)

 

 理念上、『環境がとても大事』ということはみんなわかっています。また、『家庭で少しずつできる環境対策!!』なんかを考えても、あんまり抜本的な改善策とはならないというのが私の個人的な考え方です。

 

やはりここは

 

     資本主義の主役である『企業』が、

     環境対策は顧客ニーズであることを認識し、

     それに応えた結果、もうかった

 

というようになるのが一番だと思います。

 

 そこで、次回は世界的なビックカンパニーが実践する、儲けるための環境対策について紹介していこうと思います。

 

(つづく・・・・)

 

今日は監査法人の研修でした。監査基準が変わるので監査手法もどんどんかわっていきます。研修のため、名古屋、鹿児島、熊本、大阪・・・各地域から福岡まで来られます。監査法人も新しいやり方になんとか対応しようと必死なのです。

 

 

 

 

投稿者 a005547 : 23:02 | コメント (0) | トラックバック

LLPを作ろう!

c7d8ceff.JPG

今日は、奥さんが、護国神社で御霊祭りがあるということで、夕食後、娘と2人で護国神社へ。
(^.^)/~~~

ところが、境内には、祭り太鼓どころか、人っ子一人いない。
(・・?

それも、そのはず、御霊祭りは、8月14日から。

どうやら”のろし”が掲げられているのを見て、奥さんの友達が勘違い。奥さんもそれを聞いて、自分と娘を送り出したようだ
(-_-;)

 

最近、新会社法の話題をよく耳にします。

先週のダイアモンドは、会社法を体系的に解説していて、中々です。

http://book.diamond.co.jp/cgi-bin/d3olp114cg?isbn=20244072305


LLPについても、盛り上がりつつあります。

施行はどうやら8月1日のようですが、まで、施行令等が交付されていません。

一体いつになったら出るのでしょうか?(-_-;)

先週の金曜日、経済産業省に聞きに行ってみました。

すると、28日ごろに出るのではないか、とのこと。

しかも、未確定情報。(ひょっとして、担当者の予想か?)

他、契約書の雛形、逐条解説については、遅れるのでは、とのこと。
(これも、予想?)

とにかく、ぎりぎりまで出ないのは、確からしい。
(-_-;)


でも、やはりみんな考えることは同じで、8月1日設立を目指して、問い合わせが結構きているらしい。

まあ、出来れば8月1日、1番乗りしたいところだが、とりあえず適当に作ってみるかな、・・・・。(^^ゞ

いえ、何でも経験だと思っていますので。

ちなみにLLPは、費用は6万円ちょっとで、2名以上から作れるので、お小遣い程度で作れるのですね。

皆さんも作ってみましょう!(^_-)-☆

投稿者 kuni01 : 02:03 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月24日

黒字から赤字に転換する瞬間の話(4)

 

(前回の続きから・・・)

費用の削減ではなく、売上げをどの程度伸ばせば会社その会社は黒字化するのかということをテーマにエントリーしてきました。利益は『売上高−費用』として計算されますが、このうち『費用』は売上高と連動して発生する変動費、及び売上げとは無関係に一定の金額だけ発生する固定費という2つに分けて考えることができます。これらを使って損益分岐点分析(黒字から赤字に転換する瞬間の売上高がいくらかを計算するもの)の手法について記載してきました。

 

今回、損益分岐点分析にはどのような効用があるかについて整理し、結びとしたいと思います。

 

Ø         黒字化するのはいつかなのか??

損益分岐点分析は、どれだけ売上高を伸ばせば会社が黒字化するかということを考える分析の方法であり、ある意味ドラマチック(!?)な手法ですね。

 

事業が傾きかけた会社に明確な目標を与え、営業担当者に合理的な数値に基づくモチベーションを与えることができます。

 

Ø         不景気に強いか弱いか??

 

損益分岐点分析を実施すべきなのはなにも赤字の会社だけではありません。今は黒字の会社であったとしても、この方法を使って、どこまで売上高が下がったときに赤字になってしまうか計算しておくことも重要だと考えます。赤字化してしまう売上高が(損益分岐点売上高)が低ければ低いほど不況につよいといえるでしょう。

 

 

Ø         来期の目標利益を達成するためにはどの程度の売上高が必要か??

また、損益分岐点分析では、方程式により、利益が0円の場合の売上高はいくらか?ということを計算します。これを応用すれば、利益が100万円の場合、500万円の場合など、目標利益を達成するため売上高はいくらい必要か?ということまで簡単に計算することができます。したがって、これは短期利益計画の策定に際し、大変有用だと言われています。

 

以上、今回は利益が赤字から黒字になる瞬間の売上高をどのようにして計算するか?ということを記載してきました。多少マニアックだったかもしれませんが、これは簡単でしかも事業の目標を考えるうえで非常に有効な方法ですので一度会社でお試しください。

 

今日は花火をみました。どうしてあんな風にきれいに打ちあがるのか不思議です・・・・

 

投稿者 a005547 : 00:49 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月23日

ベンチャーのスピード

昨日は、ある長崎のベンチャー企業の生産管理体制及び原価計算導入の相談に、行ってきました。

その打ち合わせが、なんと夕方の5時過ぎから。

通常の会社では、もうそろそろ、帰り支度を始めるころです。

こっちも、その会社に行くまでに、実に2時間半はかかるため、通常であれば、お昼過ぎぐらいに、予定していただくとありがたい。

ただ、その会社の代表の方は、先おとといは大分、おとといは台湾、昨日から今朝にかけては東京といった具合に、全国というか、全国外も飛び回っておられるような猛烈に忙しい方で、しかも、「それでは、来週にしましょう。」という、先延ばしは、許されません。

当然、それをサポートする立場である、私たちも、そのスピードに合わせていくのが使命でしょう!

ミーティングは3時間弱続きましたが、即決のスピードは、やはりベンチャー。

その場で、担当適任者と思われる方を呼び、口説き落とします。

そうすると、こっちもやり易い。次の手がすぐ打てます。

ただ、そこの代表の方が、ボヤいていましたが、やはり、地方は、そういったベンチャーのスピードについていける人材が少ない。
みんな、適当に働いて、適当に暮らす。

そういった人たちは、中々、『猛烈』というのが代名詞のベンチャー企業にはあまり来てくれないと。

『アメリカのベンチャーキャピタリストは、休日に電気のついていない会社には出資しない』そうです。

会議が終わり、会社の方は、またこれから、別のミーティングを開くとのこと。

ベンチャー企業の夜は、まだまだ長そうです。

投稿者 kuni01 : 11:36 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月22日

黒字から赤字に転換する瞬間の話(3)

 

(前回の続きから)

前回まで、赤字から黒字に変わる瞬間の売上高はいくらか?ということについて考えてきました。それを出すためには、売上高と連動して発生する変動費、及び売上げとは無関係に一定の金額だけ発生する固定費という2種類に分けて考える必要がありました。

今回はその続きからです。

 

 

 

Ø         変動費と固定費の分解はムズカシイ

 

前回書きましたように、赤字を黒字化する瞬間の売上高を考える場合、変動費と固定費という概念が必要になります。

 

ところが、変動費と固定費をきっちり分けるのは、実は非常に難しいといえます。

 

例えば、電話代は基本料金部分と使用量部分とがあって、基本料金分は売上高とは全く関係なく一定ですが、使用量部分については、電話でどんどんアポイントをとって営業をしていった結果として売上高が伸びたというような場合、売上高とある程度比例的に変動するかもしれません。

 

また、人件費基本給部分は売上高と関係ない会社が多いと思いますが、残業代については売上高と変動的な場合ことが多いでしょう。

 

このように一つの費用項目の中にも変動費的側面と固定費的側面とが含まれていることがあります。それをひとつひとつ分解していたのでは、非常に面倒で実用的ではありません。

 

Ø         どうやれば簡単にできるか??

 

ここでは、割り切りが重要です。

 

費用項目ごとに、『これは売上高と比例的かな、これは売上高とは関係なく一定だな』というように、決めてしまえばよいと思います。

 

費用項目は多いところでも20項目くらいでしょうから、これならその20個について変動費と固定費に分ければよいだけです。

 

ただし、社長に報告するときに、どの費目を変動費あるいは固定費に分類したかということについて、きちんと示しておく必要があると思います。計算の前提について、社長に納得しておいてもらえば、誤差が生じたときでも文句を言われにくくなると考えられるからです。

 

(ちなみに、変動費と固定費とに分解することについては、いろいろな学者さんがいろいろな方法を考え出しています。興味にある方は詳しく書いたページがありましたのでご覧ください。http://dccp.at.infoseek.co.jp/bunki-2.html

 

 

(つづく・・・)

今部屋の温度は29度です。あつい・・・・

 

投稿者 a005547 : 01:22 | コメント (0) | トラックバック

新会社法に対応する会計基準

新会社法の施行に伴って、また色々な会計基準が改訂・新設されるようですね。
残念ながら、議事の概要しか公表されていないようですが。

http://www.asb.or.jp/j_asbj/minutes/20050708_084.html


私が購読している会計雑誌によると、平成18年4月1日を目指して、実に5つの新基準、改正が3基準、それに伴って新設、改正される適用指針が7つ、実務対応報告が2つという、カウントするだけでも、うんざりするような数です。(-_-;)

その中でも、企業インパクトが強いと思われるのが、役員賞与関係の会計基準の整備と連結財務諸表原則の改訂でしょう。

といっても、連結財務諸表原則の改訂は、『純資産の部』の概念が出来ることによる、表示上の見直しだけみたいですね。一安心です。(^_^;)


他、私が興味あるのは、「事業分離等に関する会計基準」「LLC及びLLPに対する出資者側の会計処理に関する実務上の取扱い」「ストック・オプション等に関する会計基準」といったところですかね。
(@_@)

現在、日本のM&A制度の不備が、色々と指摘されていますが、会計の世界も日本の制度は、不備が多く、ある意味、「やったもん勝ち」のルールなき開示が行われているのです。

そういった部分にパッチを充てるような感じで、小さな基準が次から次へと出てくる。

いつまでも経っても、改訂がなくならず、毎年改訂の言い訳を、決算書に書いている。

作るほうも面倒でしょうけど、監査する会計士も面倒。
見る側も、「また、変わってるよ、・・・」といったタメ息が聞こえてきそうです。
(@_@;)

あと、企業会計基準委員会は、その会議の議事録を開放して欲しいものですね。

おそらく、会員とかは、もっと詳細な情報が見れるのでしょうが、会計はそもそも、経済社会の基礎的インフラなので、開放すべきだと思います。

今、官でも、さまざまな議事録を詳細に開示している時代です。

運営費がなかなか集まらないから、お金を払わないと見せないといった姿勢であるならば、「いっそ”官”がやってくれた方がいいのでは?」といった意見が出てきても、おかしくないですね。

 

投稿者 kuni01 : 00:59 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月21日

HP-WAY

最近の話題して、グループ経営の再編があります。

「グループ経営の再編」と言いましても、いろいろな視点が必要になってきます。

私たち会計士はどちらかというと、数字的視点からのサポートが主となりますが、相談している会社の最もの関心は、『企業としてのビジョン』を明らかにしたい。

そういったところが強いように感じられます。

今、団塊世代の経営者から、次世代の経営者にバトンタッチがされようとしていますが、その過程で、再び企業としてのビジョンを再確認して、全従業員の吸引力を確保したい。

まさに、そういったところが、グループ経営再編でのコンサルティングとして盛り込んで欲しいようです。

もちろん、私たちは、企業の方々の話をお聞きして、それを第3者の視点から再構築するだけですが、やはり、企業の中にいると、そのビジョンや目標、更にはミッションといったものが、体には沁みこんでいるけど、言葉として明確にできていない。といったことがあるようです。

不思議なものです。

今日、ニュースでアメリカのコンピュータ会社大手ヒューレットパッカードが、大幅なリストラを行うというのが、流れていました。

http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200507200003.html

ヒューレットパッカードといえば、『HPーWAY』といったもので象徴される、アメリカの企業らしくない、どちらかと従業員を大事にする(?)日本的経営を行う会社とされてきました。

それとは反対に、楽しいものをつくり続けるアップル。
遂に、オーディオメーカーになったみたいですね。(^_-)-☆

企業のビジョン、創業期に戻って、もう一度考える時期にきているのでしょうかね。

 

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

投稿者 kuni01 : 00:59 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月20日

黒字から赤字に転換する瞬間の話(2)

 

(前回の続きから・・・・)

赤字から黒字に転換するためにはどの程度の売上高を達成すればよいかということをテーマに考えてきました。今回は、早くもその結論について書いてみたいと思います。

 

 

Ø         社長からの突然の質問

 

例えば、ある経理担当者が次のような質問を社長から受けたとしましょう。

 

『当社では、売上高200万円に対し、この売上高と比例的に発生する物流費などの費用が100万円程度ある。一方、売上高の増減にかかわらず150万円程度だ。その結果、利益は200万円−100万円−150万円で50万円の赤字となってしまっている。売上高をいくらまで増やせば黒字化するのかな?

 

経理担当者は悩みます。

 

『たしか、利益=売上高−費用だったな。そして社長は50万円の赤字だといっている。それなら簡単だ。売上高を50万円増やせば黒字になるじゃないか。』

 

果たして、この経理担当者の考え方は合理的でしょうか?

 

 

Ø         変動費と固定費という考え方(⇒会計用語=宇宙語)

 

前回書きましたように、『利益=売上高−費用』です。そして、『赤字』は売上高よりも費用の方が大きい状態、『黒字』は売上高よりも費用が小さい状態です。

 

ここでは売上高を拡大することによって、赤字をなんとか黒字にできないもとのかということを考えていますが、一つ重要な注意点があります。

 

それは、売上高を増やせば増やすほど、比例的に増えてしまう費用があるということです。このように売上高に比例して増加する費用を変動費といいます。

 

例えば、原材料費、燃料費、外注加工費、物流費などは変動費にあたることが多いと思います。

 

一方で、売上高が増やしたとしても、増えない費用もあります。これを固定費といいます。

 

例えば、減価償却費、人件費、賃借料、保険料等は固定費にあたることが多いと思います。

 

Ø         社長の問いかけに対する正解は?

 

先ほど、社長は『売上高200万円に対し、この売上高と比例的に発生する物流費などの費用が100万円程度ある。一方、売上高の増減にかかわらず150万円程度だ。』と言っていました。

 

(変動費の計算)

 売上高に対する変動費の割合は

100万円(←物流費等の変動費)÷200万円(←売上高)50%です。

 

これは、売上高を1円増やしたとしたら、それに伴って0.5円費用が増えてしまうということを意味します。売上高が100万円なら50万円の費用、売上高が200万円なら100万円の費用、300万円なら150万円の費用ということになります。

 

(固定費の計算) 

さて、その一方で固定費は売上高とは全く無関係に発生する費用でした。売上高が50万円だろうが、100万円だろうが300万円だろうが、先ほどの社長の会社の場合、発生するのは150万円と決まっています。

 

(結論)

以上を前提に考えると、『黒字から赤字に転換する瞬間の売上高はいくらか?』という問いかけについて中学生レベルの方程式を用いると結論がでます。

 

『売上高−費用=利益』でした。費用には変動費と固定費がありますから、

『売上高−変動費−固定費=利益』となります。

 

黒字から赤字に転換する瞬間、利益は0円です。

したがって、売上高をXとおきますと

X−0.5X−150=0』これをXについて解くと

X=300』つまり300万円が答えなのです!

 

先ほどの経理担当者の考え方は残念ながら誤りだったといえるでしょう。

 

 

このように、どれだけ売上高を伸ばせば黒字化するかということを考える分析手法を損益分岐点分析(←会計用語=宇宙語)といいます。

 

 

(つづく・・・・)

今回は宇宙語が3つもでてきてすみません。

昨日の野球は1時間でバテました(泣)

投稿者 a005547 : 00:53 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月18日

『財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準』

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今日は、”海の日”ですが、海には行きませんでした。

替わりに大濠公園に、娘と散歩に行きました。

大きな蓮の花が咲いていました。

 

先週7月13日に企業会計審議会より、
『財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準』の公開草案が公表されました。

http://www.fsa.go.jp/news/news.html

いわずもがな、日本版404条の基準です。
SOX法404条については、当Blogにも何度も出てきていますので、説明は省略します。
(^_-)-☆ 要するに、アメリカの内部統制評価の基準です。


当該基準は、実務界の要請もあり、アメリカ版の基準に対して、ゆるやかなものとなっています。

中でも、一番の特徴は、監査人が自ら、当該企業の内部統制の有効性に対して、意見を表明するのではなく、経営者の評価結果に対してのみ、意見を表明するという、『ダイレクト・レポーティングの不採用』ではと思います。

これって、一見、有効かつ効率的に見えますが、”?”と思われる方もいるのではないでしょうか?

なぜなら、そもそも、そういった経営者の意見表明の枠組みと運用自体を監査しなければならないのに、いきなり、経営者の意見表明自体を監査しろって。

まあ、通常の財務諸表監査も、同一の監査人が行うことを要請しているようですし、それで、ある程度担保しているということでしょうか。

ただ、経営者の評価過程を監査する場合に注意すべきキーワードは『Traceability』です。
私たちは、『監査証跡』とも呼んでいます。

要するに、実際にそういった行為を行ったといった証拠を残すことです。

この点、現在、『ペーパーレス』といったことで、非常にこのTraceabilityが低下しています。

例えば、『チェックはどうしていますか?』といった質問に対して、
『画面上で行っています。』という回答が多くなってきました。

ただ、画面には、チェックマークは付きません。
要するに、本当にチェックしているのか分かりません。

そのため、現在、公認会計士の監査では、その証拠となる資料を閲覧した場合には、『再実施基準』というものを、監査証拠として充たす必要が出てきました。

いつ、何を、どういった方法で閲覧したのか、それを再び、別の人が行った場合には、同様の結果を得ることが出来るように、記述するというものです。

これは、システムの信頼性にも依存します。

すなわち、誰でも、データ修正が行えるようなシステムでは、例え、再実施のために詳細な記述があったとしても、監査後にデータを修正されては、再実施を行った場合に結果が変わってしまうからです。

そういったこともあり、最近の財務諸表監査では、システムの信頼性の評価が行われますが、内部統制の監査が始まると、ますます、その評価は、重要性を増して行くことになるでしょう。

ただ、実感として、今回のこの程度の内部統制監査であれば、それほど、企業負担にはならないのかな。むしろ、公開時の審査のために構築した内部統制を再び思い出してもらう程度では?

といった気がします。


ちなみに、今日の日経新聞の一面に記載されていた、『戦後60年の経済重大ニュース』は『バブル崩壊』だったそうですね。

 

投稿者 kuni01 : 22:33 | コメント (1) | トラックバック

2005年07月17日

黒字から赤字に転換する瞬間の話(1)


 


Ø         売上高を伸ばすことによる黒字化


 


『会社を黒字化すること』、これは会社の経営者にとって永遠の課題です。これは規模の大小にかかわりません。


 


先日も大手電機5社の収益が悪化しており、三菱電機を除く4社の連結営業損益が20億〜100億円程度の赤字となったもようだという新聞記事がでていました。


http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20050716AT2D1501315072005.html


日本を代表するようなビックカンパニーでも黒字化するということには苦心しているようですね。


 


会社の利益は『売上高−費用』によって計算されます。『当たり前のことじゃないか』叱られるかもしれませんが、赤字とは売上高よりも費用の方が大きい状態のことをいいます。


 


そして、黒字化するためには、人件費を削減したり、交際費を抑えたりして、費用を減らす方が確実です。


 


しかし、ここではあえて費用を削減するための話をするのではなく、売上高を伸ばすことによって黒字に転換する方法について考えてみたいと思います。


 


なぜなら、費用を削減すると会社がせせこましくなって元気がなくなってしまうからです。


 


Ø         ではどこまで伸ばせばよいか?


 


多くの会社では、営業ノルマというものがあります。特に、赤字の会社では、『売上高を××%伸ばせ』とか、『××台売り切れ』とか営業担当者の厳しいハッパがかかっていると思います。


 


しかし、本当にそのノルマでいいのでしょうか?ノルマを達成したとしても黒字化しなかった場合には、ノルマの達成を第一の目標として死に物狂いでがんばってきた営業担当者はがっかりすることは間違いありません。


 


逆にいえば、赤字の会社の社長が


 


『われわれは今期赤字決算だった。当社の収益性を信じて投資してくれた株主にも面目がたたない。しかし、来期これを何とか黒字にもっていきたい。ついては当社の製品を××円以上売ってきてくれ。そうすれば間違いなく黒字化する。黒字化すれば当然報奨金をだす。』


 


というように金額的な根拠を示した上でノルマを提示できれば、営業担当者も『なるほど!』とそれを受け入れやすくなるのではないかと思います。


 


そこで、どの水準に売上高を設定すればよいかということについて、考えていきたいと思います。


 


(つづく・・・・)


明日は朝8時から野球の練習。たまには体を動かさねば・・・・


 

投稿者 a005547 : 23:06 | コメント (0) | トラックバック

のれん一括償却

今日の福岡は、昨日と打って変わっていい天気でしたね。

 

私はちょっと、家でレポートがたまっていたので、家族を追い出してやっつけていましたが。うーん、独立するとレポートを書くのも、人に頼れなくなくなるのは、キツイですね。

 

というか、何から何まで全て自分でやらなければならない、・・・(-_-;)
気が重いです。

 

まあ、それはそれでということで、


暖簾の一括償却の話。

 

今日(7/16)の日経新聞に、暖簾の一括償却を原則禁止するルールを2006年4月から導入という記事が出ていました。

 

楽天の三木谷さんたちが中心になって、一括償却を認めるようにという働きかけを企業会計基準委員会に行っていましたが、結果は、正反対で決まったようです。


ここで、企業会計委員会の一括償却否定意見としては、暖簾が買収時、一時の影響とは考えにくいというのがありました。

確かに、そのとおりですね。

M&Aの影響が一時で終わるようであれば、成長も何もあったもんではないため、これは納得いきます。

 

では、償却しないというのはどうか?

 

これについての、企業会計委員会の意見は、日本は暖簾の算定が曖昧というのがありました。

?(-_-;)

 

曖昧だったら、明確にすればいいじゃないか?

素直にこう思ってしまいました。

 

確かに、米国では、日本のように、残ったもの全て暖簾として処理するようなことは行いません。

 

経営者が、戦略投資家の視点から見て、シナジー効果等をある仮定のもとではじきだして、本来の意味での超過収益力を算定するようです。

 

どうも、日本は、こういった金融工学的な数字の話が苦手なようで、大雑把にいくらで決めてしまう系があるようで、そういった時の調整弁が”暖簾”なんでしょう。

 

一括償却すれば、新興企業の事業戦略に影響があると、記事では書いていますが、それは本当でしょうか?

 

そもそも、M&Aはその暖簾の償却代以上の収益力は考慮されて行われるべきものであり、それを一時償却して、時期移行の影響がないようにするのは、言ってしまえば、あたかも、M&Aをする前から、M&A後の企業であったかのような錯覚を起こさせてしまううようなものです。

 

では、何故、償却不要ではなく、一括償却にこだわるのか?

 

それは、きっと税務処理の話だと思います。

 

税務では、営業権の償却は5年です。

 

一括償却した場合には、毎期、5分の1ずつ税務上の損金として認められます。

 

要は、5年償却だと、償却の重みがきついが、一時償却であれば、痛みは一瞬、後は、税務の恩恵にも預かれる。って形ですね。

 

これが、償却不要説になってしまったら、せっかく、税務上損金として認めてもらえる損失を、いつになるか分からない、減損を待たなければならない。

 

それはなんだか、目の前にニンジンをぶら下げられたけど、いつになったら食べれるか分からないといった状況に似ていますね。(^_^;)

 

この辺、日本は、既に、税務と会計はある程度切り離すか、会計に税務をあわせる時期に到達してきているような気がしますね。


あと、もう一つ考える理由は、面倒くさい。

 

これはあると思います。

 

考えてください。

 

30歳のときにM&Aした暖簾が、20年かかって償却される

と、償却終わったときは、50歳ですよ。

 

経理の人も、会計士も総代わりで、ドキュメントを精緻に残さない日本の会社で聞く会話は、

 

会計士:「この暖簾、どこの会社ですかね?」
経理 :「さー、私が幼稚園のころの話ですからね、・・・。」

 

といったようなものが予想されます。

 

少なくとも、自分の記憶がある範囲で、償却は終わらせたいのが、人間の心情でしょうかね。
(@_@;)

 

うーん、今日の話は、歯切れが悪いですね。

 

明日は、従兄弟の結婚式に行ってきます(^_-)-☆

投稿者 kuni01 : 02:52 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月16日

研究開発費会計基準と税務

今日の福岡は、昼から、スコールの繰り返しで大粒の雨が降ったり、止んだりでした。


これで、福岡地方の水不足は全然心配なくなったようです。


企業の競争力を生むための”投資”として、研究開発費があります。

 

ただ、この研究開発費、平成10年の「研究開発費等に係る会計基準」の制定によって、会計処理上は、「費用処理」することとなっています。

 

その理由は、各会社において資産計上したり費用計上したりするならば、比較可能性が損なわれるからだというものです。

 

それと、もう一つは、保守主義という、会計の特徴的な考え方。

つまり、研究開発といっても、それが将来収益を生むか、否かは不明である。

 

といった場合は、保守的に、当期の費用処理をして落としてしまおう、というものです。


ただ、比較可能性を確保する・保守主義といっても、それは、企業の実態を表すという会計の本来の目的を放棄しているようにも感じます。

 

その点、EVAは、こういった将来投資につながる部分については、調整を行った上で、評価するということで、もし、その調整が妥当な範囲であれば、より、本来的な有用性をもった会計として見れる気がします。

 

ちなみに、研究開発費は、損益計算書に注記されているので、簡易的にEVAへの修正は可能です。(^_-)-☆

 

会計的な話は、「費用処理」と割り切ってみるとして、税務的な話はどうなんでしょうか?

 

税務署から見れば、「全て費用処理」なんてされたら、「堪ったもんじゃない!」

といった声が聞こえてきそうですね。(^_^;)

 

まず、法人税法上の取り扱いとしては、試験研究費を以下該当する費用は、製造原価すなわち、在庫への配分計算を行わずに販管費にて処理可能としています。

 

� 基礎研究の費用の額
� 応用研究の費用の額
 であって
� 工業化研究に該当することが明らかでないもの

 

 (法基通5-1-4(2))

 

ここで、基礎研究、応用研究、工業化研究という3つの研究段階が出ていますが、基礎研究、応用研究はある程度イメージ沸く方も多いかと思いますが、『工業化研究』。

 

これはいったいどういったものでしょうか?

 

工業化研究は、『基礎研究、応用研究を基礎として、工業化又は量産化をするための研究であり、個別製品の製造に関するもの』です。

 

但し、そうは言っても工業化研究を截然と区分することは、困難な場合が多いでしょう。

 

よって、明らかに工業化研究に該当する研究の費用でない限り、期間費用としてよいこととなっています。

 

ということは、明確になった場合に製造原価への算入ですね。

 

それであれば、会計の原価計算上も当然含める部分であるし、既に製品量産化の体制に入った段階なので、製造経費として認識できるでしょう。

 

ということは、研究開発の会計基準に従って処理していても、とりあえずはOK!ってことですかね。
(^_-)-☆

 

 

試験研究費の法人税務―研究開発・設備投資減税を完全収録

投稿者 kuni01 : 01:01 | コメント (0) | トラックバック

在庫はそんなにワルイのか�


(前回のつづきから・・・・)


在庫は多すぎても少なくてもいけないというところまででした。


 


では、どうやって適正な管理すればよいのでしょうか?これは本当に難しいことなのですが、いくつかの方法を書いてみたいと思います。


 


Ø         カンバン方式


結論から書きますとカンバン方式を採用することはお勧めできません。


 


というのも、カンバン方式は必要なときに必要なだけ仕入れる方法ですが、その分仕入先にはものすごい負担と対応できるだけの能力が要求されるからです。そのようなある意味での『ワガママ』を聞いてくれるのはトヨタというビッグカンパニーだからこそです。


 


ちなみに、トヨタはグループ会社以外の部品メーカーの教育にも力を入れているそうですね。カンバン方式を成立させるために、資本関係のない、仕入先まで巻き込んで、それこそ全世界レベルでの取り組みを行っているんですね。


 


したがって、通常は『うちの必要なときに必要なだけすぐさま納品してください』なんて言ったとしても『そんなのは無理ですよ』とあっけなく断られるということになるのかもしれません。


 


Ø         2ビン方式


タイトルを読んだ瞬間わかってしまったかもしれませんが、次のような手順で行います。


�同一品目ごとに2つの容器(ビン)を用意します。


�最初は両方のビンを部品で満タンにしておき、片方から使っていきます。


�使っていたビンが空になった時点で発注します。


�空になったビンはほうっておいて、もう片方のビンに入っている在庫を使います。


�使っている間に、発注したものが到着して、空になっていたビンが在庫で満タンです。


��、�、�を繰り返し。


 


この方法ではビンの大きさがポイントですね。


 


 


Ø         定量発注法


在庫量があらかじめ決めておいたところまで減ったときに補充注文する方法です。


 


この方法ではどの量に発注点を決めるかがポイントです。定量発注法といいますが、一般に1回にまとめて発注する量が大きくなると品物1個当たり発注費用は小さくなり、反面平均の在庫高が大きくなってしまい保管費用がかさむという点に注目して、最適な発注量を考える方法です。


 


詳しく解説しているページを見つけたので、興味のある方はどうぞ。


http://www.kogures.com/hitoshi/webtext/zk-eoq/index.html


 


ほかにも最適な発注を行うためにはいろいろな方法(定期点検法、材料計画法など・・・・)があります。


 


まとめ


在庫は多すぎたら、売れないかもしれないリスクが発生する。一方、少なすぎたら、本来もうかったのにそれを放棄せざるを得ないというリスクが発生する。在庫を適正な量にすることは昔から経営者の悩みであり、いろいろな方法が考案されている。


 


 


今回のシリーズは以上です。


今日の福岡はスコールみたいなものすごい雨でした。九州が亜熱帯化するという記事をみたことがありますが、少し納得できました・・・

投稿者 a005547 : 00:17 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月14日

原価計算

最近、原価計算についての相談を受けました。

 

原価計算といえば、日本での会計基準は、「原価計算基準」(昭和37年)ですね。

 

ただ、この基準はあまりにも古くイマイチなんです。

 

何度も、原価計算基準は見直されるというお話はお聞きしますが、未だ実行されていません。

 

最近の原価計算の潮流は、ABC(活動基準原価計算)あったり、TOC会計であったり、バックフラッシュ・コスティングであったりします。

 

ちなみに、税務上は、原価計算については、原価差異の配賦方法ぐらいしか規定がなく、具体的な原価計算の方法は記載されていません。

 

となると、これは会計だけの話として考えていいのでしょうが、中々この原価計算自体については、制度会計上は、上記の「原価計算基準」があるだけで、40年間ほったらかしの状況です。

 

ちなみに、上記基準においては、財務報告目的だけの利用を意図しているので、管理会計上の最も基本的なツールである、直接原価計算についても、「制度会計外」として、あっさり切り捨てられています。

 

私も、今後、会計のコンサルティングをやっていく上で、この原価計算については、どのように取り組むのか、考えるところです。

 

表はやはり、「基準」に従わざるを得ないでしょうが、裏では、経営管理上有用な原価計算(この「原価計算」という言葉が、そもそも曲者で、本来は「管理会計」的な面が強いのでしょうが、制度面ばかり強調されています。)制度の構築をサポートといったスタイルなのでしょうか。

(@_@;)

 

うーん、「原価計算」。

 

本来、売ったものの原価は、いくらなんでしょう。

 

トータルで考えればあんまり意味ないし、仮定計算ばかりの原価計算も意味ないのでは?
(・・?

 

であれば、経営管理に役立つ原価計算の方法。それが、なんとなく、一番、経営者の実態に合った原価のような気がしますね。

 

古い本を引張り出してみました。

 

原価計算

投稿者 kuni01 : 00:54 | コメント (0) | トラックバック

在庫はそんなにワルイのか�


(前回のつづきから・・・・)


前回まで『どうせ将来使うものを安く大量に仕入れることのどこがいけないのか?』ということを、いろいろな切り口から考えてみました。やっぱり在庫はワルモノというの考え方には一理あるようですね。


 


 


Ø         すくなければすくないほどいいのか?


このように、在庫が悪い悪いと力説しますと、常に完売の状態にしておくことが望ましいようにも思えてしまいます。


 


しかし、もちろんそうではありません。


 


例えば、ある野菜がテレビ番組で取り上げられました。その番組で取り上げられた野菜は次の日爆発的に売れるということで有名です。


 


私が野菜の仕入れ担当者だったら、毎日番組をチェックしておいて、取り上げられた野菜を前日にたくさん仕入れます。ちょっとくらい余りがでてもかまいません。


 


なぜなら、完売になってしまえば、もし在庫があったとすれば得られたであろうもうけを放棄してしまうことになり(機会損失といいます=会計語=宇宙語)、それは余りがでることにより被る損失よりもよっぽど大きい場合があるからです。


 


また、工場現場でも同じです。1000人が働く工場を想像してください。もし、最初の方の工程で部品が足りなかったとしたら、そこで生産はストップしてしまい、後の工程の人たちはみんな最初の方の工程から流れてくる部品をまちぼうけです。


 


この工場で働くの時給が1000円だとしても、900人が部品が届くまでの間、3時間ボーっとしていたとしたら、あっという間に270万円の大損です。


 


 


Ø         トヨタのカンバン方式


 


トヨタのカンバン方式では『常に在庫ゼロだ!!』と思われている方もいるかもしれません。


 


しかし、そうではありません。


 


  実際トヨタの連結決算書を見てみますと、13千億円ほど在庫が計上されています。トヨタのカンバン方式でも、完売してしまったり、部品切れを起こしたりしてしまわないように、余裕を持っているということです。


 


  ただ、トヨタの持っている資産全体に占める在庫の割合は、たったの5%です。これは10%前後であることが多い他の製造業の会社と比べて圧倒的に小さいといえるでしょう。


 


このように、在庫は多すぎても駄目、あまりに少なすぎても駄目。なかなか調整が難しいようです。そこで、次回はどのようにしたら、在庫をうまく調整できるのかについて考えてみたいと思います。


 (つづく・・・

投稿者 a005547 : 00:54 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月13日

それって、”会計”ですか?

今日は、新事務所の申込のため、不動産屋さんに行ってきました。

 

条件の提示の後、申込書を記入したのち、不動産屋さんの社長さんが、自分が開業した時のお話しをしてくれました。


(ここの社長さんは、お話し好きで、前に伺った時も、お話しをお聞かせくれました。(*^_^*))

 

その社長さんも、31歳の時に独立されたとのことですが、経理、人事と言った会社のバックオフィスについては、全くご存知無かったとのことです。

 

その時頼んでいた税理士さんが、記帳代行をしてくれたそうですが、毎月持ってくる決算書の数字が、社長が頭の中で把握している数字と全く違う。(@_@)?

 

税理士さんに質問したところ、「決算で合わせれば問題ないでしょう。(-.-)」との事で相手にしてもらえなかったそうです。

 

そのため、社長さんは、結局決算の時に税理士さんが作ってくれた決算書が来るまで、数字が分からず、経営をしていく上で非常に困られたそうです。

(結局、会社の数字が分からないので、その税理士さんは替えられたとのことです。)

 

ほかにも、色々なエピソード(その税理士さんへの不満)をお聞かせくれ、今後、私が独立した時は、是非そのような経営者たちの助けになって欲しいと励ましてくれました。

 

実際、これから接していくクライアントというのは、こうした起業したての会社からというケースも多いと思いますので、大変参考になりました。
(社長さん有難うございました。(*^_^*))

 

そういったクライアントに対して、如何に「会計」という「宇宙語」で接していくのか、色々工夫して見る必要がありそうです。

 

ちなみに社長さん、その税理士さんの数字について


「あれって、”会計”って言うんですかね?」(ーー゛)

 

いえいえ、それは単なる”処理”でしょう。(ー_ー)!!

 

 

新事務所は、8月ぐらいに入居できるみたいです。
場所は、残念ながら『けやき通り』ではないですが、赤坂(Akasaka)駅前です。

投稿者 kuni01 : 01:22 | コメント (0) | トラックバック

在庫はそんなにワルイのか�


(前回のつづきから・・・・)


 


『どうせ将来使うものを安く大量に仕入れることのどこがいけないのか?』『多くの会社が在庫削減を経営上の目標に謡っているが、それは何故なのか?』というところまででした。


 


さて、今回はその疑問を3つの切り口から考えてみたいと思います。


 


Ø         売れなかったらどうなるか?


会社は、仕入れた商品に何らかの付加価値を乗せて、市場に売りもうけています。ここで重要なのは、先に仕入れて(=先に支払い)、その後売る(=後に収入)という順番です。


 


何が言いたいかというと、商品を仕入れてもそれが売れない場合、会社からはお金が出て行っていくばっかりだということです。


 


20年前までは仕入れれば仕入れただけどんどん売れていきました。そのような時代では、確かにどうせ将来使うものを安く大量に仕入れることにも合理性がありました。


 


ところが今は変化の時代。昨日売れていたものが今日売れるとは限りません。


 


そのような中大量の材料や商品を、数%安く仕入れても背負い込むリスクのほうが断然大きいといえます。もしも、売れなかったらお札に羽根が生えているようにお金はどんどんなくなっていくでしょう。


 


ここに在庫削減の一つの理由があります。


 


POINT


変化の時代では、安く仕入れるメリットよりも、売れないリスクのデメリットの方が圧倒的に大きい。


 


Ø         在庫を仕入れるためのお金を別のことに使ったらどうなっていたか?


 


また、ある型落ちの商品100万円分を営業担当者の1年間に渡る必死の努力により、何とか売れたとしましょう。


 


でも、型落ちであるために取引先からは買い叩かれ、それでも103万円で売れ3万円の黒字を獲得できたという場合を想定してください。


 


社長は『よく型落ちのものを赤字も出さずに売った。そのうえ3万円の利益まで獲得したなら凄いじゃないか。』と褒めるでしょうか?


 


しかし、会計的思考をされる社長ならこう言うはずです。


 


『確かに営業担当者は良くがんばった。しかし、問題なのはその手前。仕入れすぎにある。そもそも1年もかけて3万円の利益が精一杯だったじゃないか。』


 


『それなら100万円の現金を仕入れに充てるのではなく、借金の返済に充ててれば良かった。そうすれば何の努力もせずに5万円(⇒利率が5%と仮定してます。)の利息を払わずにすんだのに。』


 


POINT


お金を出して買った在庫を寝かせておくくらなら、借金を返したり、その他もっと儲かる事業に投資したりするほうがよい。


 


 


Ø         在庫を置く場所をどうするのか?


 


日本は狭いです。土地が高いので自社でそんなに倉庫を持つことはできません。また借りるとしてもかなり毎月の賃料はかなり高いという実情があります。


 


言おうとしていることはもうおわかりだと思いますが、在庫をたくさん持っていると物凄く高い土地を買ったり、倉庫業者に賃料を払ったりしなくてはならないということです。


 


『うちにはたくさんの土地があってそこに在庫を置いてるからいいよ』という会社さんもあるかもしれません。でも、毎年固定資産税がかかります。また、在庫を管理するための人員も必要です。


 


また、そんな土地があるのであれば、早く売って現金化し、借金を返したり、もっと儲かる事業に投資したりした方が得というのが会計のロジックです。


 


POINT


在庫は置いておくだけでもお金がかかかる。


 


Ø         こんな状況が複合的におこったら?


 


たくさんの材料や商品を仕入れ、入りきれなくなったため、倉庫を借りて置いていたが、1年たっても2年たっても売れず、ついには売れないとあきらめて、廃棄物処理業者に処分料を支払って引き取ってもらった・・・・・


 


お笑いのようですが、結構ありがちなことなのではないでしょうか??


 

(つづく・・・

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2005年07月12日

在庫はそんなに悪いのか�


Ø         みんな安いものが大好き


 


ドラッグストアのタイムサービス、たくさんの女性がシャンプーやお菓子などの入ったワゴンに集まり、大量に購入しているのをよく見かけます。女性は『得した!得した!』と一様に満足げです。


 


 


これと同じことが会社の購買部でも起こることがあります。


例えば仕入先から次のようなオファーをもらう場合です。


 


 



     事例�『この商品だったら、今販促期間中ですので100個以上仕入れ   


      ていただけますと5%の値引きを入れることができますよ!』


   


   事例�『この原料の市場価額が下落しています。今ならい


       つもより10%安く販売できますので、たくさん仕入れてお  


       くことをお勧めしますよ。どうせ御社の事業では必要なモ


       ノなわけですから』


 


 


Ø         安いものを買って何が悪い!!


 


購買部担当者も『そうか!そうか!確かに今買っておいたほうが得だな。どうせ使うしな。』といって喜んで買ってしまいます。


 


いずれ使うモノを、いつもよりも安く買っているのですから、合理的な行動のようにみえますよね。


 


にもかかわらず、たいへん多くの会社で『在庫は悪だ!!』とか、『在庫は○○円以下にしろ!!』とか、『在庫を前期より○○%削減しろ!!』とかいいます。


 


そんな中、先ほどの購買部担当者が『この商品はこんなに安かったので今のうちにたくさん仕入れときましたよ。どうせ使いますしね』と部長に得意げに報告しました。


 


部長の反応は『バカモン!!』です。


 


なぜ、在庫はそんなにワルモノ扱いされるのでしょうか?在庫は売ればもうかるメシの種のはずなのに。


 


 


この疑問をテーマに今回を含めて4回でエントリーしていきます。

投稿者 a005547 : 00:17 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月11日

中小企業会計に関する指針の公表 −固定資産6−

今日は、いよいよ、注目されていた固定資産の減損についてです。


これについては、先日の「臨時償却」のところで減損会計についても結構触れたので、今回は中小企業でのポイントを解説していきたいと思います。

 

〔36.固定資産の減損〕

 

まずは、指針の基本的スタンス

 

『固定資産について予測することができない、物理的・機能的減損が生じたときは、相当の減額をしなければならない。また、固定資産に物理的・機能的減損が生じていなくても使用状況と時価により減損処理を行うことがある。』

 

としており、減損は、原則適用である旨を明確に打ち出しています。

この点については、税理士会連合会の『中小企業会計基準』にも同様の定めがなされています。

あえて、違いといえば、中小企業会計基準には、『著しく』という文言が入っているか、否かです。

 

で、その減損の認識・測定のポイントですが、まずは、書き出しで

 

『資産の使用状況に大きな変更があった場合に、減損の可能性について検討』

 

としており、減損の取っ掛かりを示しています。

またその具体例として

 

・ 将来使用見込みが客観的にないこと(遊休設備
・ 用途を転用したが採算が見込めないこと(不採算施設

 

いずれかに該当し、かつ

 

時価が著しく下落(ここで、『著しく』が出てきます。)している場合

としていてます。


最後に、『なお』書きとして、

 

『資産が相当期間遊休状態にあれば、通常、将来使用の見込みがないことと判断される。』

 

とされ、遊休設備の減損は”必須”であることを念を押しています。


まあ、こんな感じで、減損を”あっさり”と規定してくれていますが、正直、決算書作成目的であれば、これぐらいで十分ではないでしょうか?(^^ゞ

 

ただ、中小企業であろうと、といより、体力の少ない中小企業だからこそ、本来の減損会計基準の理論的背景である、『戦略的投資』の考え方は、一度、ご理解されたおいた方がいいのかなと思います。(^_-)-☆

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2005年07月10日

モノをいう株主�〜なぜモノをいうようになったのか??


(モノを言う株主�のつづきから・・・・)


株主さんはどの程度もうければ満足してモノをいわなくなるか??


この疑問を解読するために銀行と株主との違いを記載しました。


銀行は会社の業績如何にかかわらず、元本全額の返済、一定の利息を要求するのに対し、株主さんは、会社の業績により、受取れる配当金、元本の回収額(=株価)が変動するというところまでの説明です。


 


Ø         会社が最低限あげなければならない利益


 


先述のように、銀行さんと株主さんとでは要求する利益率が違いますが(通常、株主の方が高い)、会社としては大切な資金調達先であるこれらの方々にきちんとお返しをする必要があります


 


お返しをするために会社が最低限上げるべき利益を資本コスト(←会計用語=宇宙語です)といいます。


 


例えば、A社は不景気のなかコスト節減によって2%の利益をなんとか確保したとします。社長も、今年不景気の中、われながらよくがんばったと満足げです。


 


ところが、株主さんの反応は全く違います。社長さんが株主総会で意気揚々と利益確保についてアピールしたところ『利益がたりん』と怒号の嵐。これは、株主さんが『この会社のリスクから考えると、最低3%くらいはもうけたいな』と考えていたからです。A社があげなければならない利益(=資本コスト)は3%であったにもかかわらず、A社では利益目標の設定を間違えていたのです。


 


銀行さんで考えるともっとわかりやすいです。3%の利息で借りたお金をつかって2%の利益をあげても全くの赤字であり話になりません。


 


つまり、いってしまえば、資本コスト以下の利益しか上げられない投資はしないほうがましだということになるわけです。


 


POINT


資本コスト以下の利益しか上げられない投資はしないほうがましだ


 


 


Ø         株主はなぜモノをいうようになったのか??


 


さて、『株主がなぜモノをいうようになったのか』という命題にもどります。


 


先ほど説明しましたように、株主は資本コスト以下の事業には投資をしないでほしいと考えています。


 


20年前までは日本は高度成長期にあり、資本コスト以上の投資機会もたくさんありました。ところが、今日本の多くの市場は成熟してしまいそのような投資機会はめったに無いという状態になっています。


 


つまり、投資をしようにも、資本コスト以上の投資対象をみつけられない企業がたくさんあるということなのでしょう。


 


その結果、会社には余剰の資金がダブつます。それならたとえ当期の業績が悪くても『出資したお金を返せ』『配当しろ』というのがモノをいう株主の行動だと説明できるのではないでしょうか?


 


POINT


株主がモノをいうようになったのは資本コスト以上の投資機会を見つけることのできる会社が少なくなったため。


 


Ø         あなたの会社の資本コストはどの程度??


参考までに、資本コストの一般的な算出方法を記載します。(簡易化しています。)


 


【資本コスト=


株主資本コスト×資本の額÷(資本の額+負債の額)


+ 負債コスト×(1−税率)×(負債の額÷(資本の額+負債


の額))】


 


*     非上場会社の場合、資本の額、負債の額は貸借対照表上の金額を使ってよいと思います。


*     負債コストは借入利率を使ってみてください。


* 税率は法定実効税率ですが、40%くらいでいいと思います。


*     株主資本コストを出すためにはもう少し計算がいります。


【株主資本コスト=無リスク利子率+マーケットリスクプレミ 


 アム×β+ρ】


     無リスク利子率は2%程度でしょうか


     マーケットリスクプレミアムは5%程度で大きくズレないと思います。


     β:ブルームバーグのHPhttp://www.bloomberg.co.jp)から対指数ベータ値を得ることができます。非上場会社の場合は同業種の上場会社の平均です。


     ρ:非上場会社の場合に35%を上乗せします。株が容易に売却できないからです。


 


以上、今回のテーマは複数回に分けたため見にくくて申し訳ありませんでした

投稿者 a005547 : 01:44 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月09日

中小企業会計に関する指針の公表 −固定資産5−


今日は、すごくあっさりしています。


 


ミニ知識程度とお考え下さい。


 


 


35.圧縮記帳」


 


圧縮記帳についても、特別償却と同様、「原則として」利益処分方式としています。


 


そのうち、国庫補助金、工事負担金、交換、収用、特定資産の買換えといった処理では、直接減額方式が「できる」「認められる」規定が設けられています。


 


日本税理士会連合会の「中小企業会計基準」では、国庫補助金、工事負担金については、触れていますが、交換、収用、特定資産の買換えついては特に触れていません。


 


ということで、昨日書き過ぎたので今日は、寝ます。


 


明日は、実家、大分県佐伯市に帰ります。

投稿者 kuni01 : 02:36 | コメント (0) | トラックバック

モノをいう株主�


(前回のつづきから)


さて、本編に戻りたいと思います。


 


株主がどれだけもうけたら満足してモノをいわなくなるか??ということをテーマにエントリーしていました。


 


前回は、お金を会社に融資する銀行は、貸した会社の業績如何にかかわらず、元本の全額の返還と、一定の利息を要求するというところまででした。


では株主さんは何を要求するのでしょうか??


 


*******************************************************************


(株主の場合)


株主は原則として会社からその出資金を返してもらうことはできません。このことは法律上決まっています!


 


では株主さんは何を期待して出資をするのか?それはいうまでもありませんが、


�配当金をもらうこと


�買った株式をより高く売ること


によってです。


 


そして、ここでのポイントは、配当金も株価も通常会社業績によって変動するということです。つまり、株主のもうけは会社のもうけによって左右されてしまうということです。


 


これが会社の業績にかかわらず一定の利息が見込める銀行と、業績によってもうけが増減する株主との決定的な違いです。


 


このように、株主は会社の業績によってもうけが増減するというリスクを負っているので、通常、銀行よりもたくさんのリターンを期待しています。


 


将来、会社の業績が低迷し、株価がさがったり、配当がもらえなかったりするリスクがある以上、業績が安定しているときに、株主さんは銀行さんより多くのリターンを期待していると言い換えることもできるでしょう。


 


会社の業績の変動リスクは、業種によって違います。例えば、ガスや電力等生活インフラに関する業種は、一般的に景気によって業績が変動しにくいので、株主さんも安心しています。一方、不動産業なんかは景気によって業績が大きく変動することが多いのではないでしょうか。その場合、不動産業の株主さんはより多くのリターンを期待することになります


 


したがって、株主がどれだけもうければ満足するのかということは会社の業績変動リスクの程度に応じて決まるということです。


 


ちなみに、『配当は会社が決めることができ、低く設定しておけば銀行からお金を借りるよりもコストが安い』と考えられていましたが、実はそうではありません。株主は配当をもらう代わりに株価の値上がりを期待しているに過ぎないのです。


 


POINT


株主さんは、業績に連動したもうけを得る


 


***************************************************************


 


つづく・・・・・次回で最後になります。


久しぶりに福岡に戻ってきました。名古屋/東京楽しかった


 

投稿者 a005547 : 01:44 | コメント (0) | トラックバック

モノをいう株主�〜番外編(モノを言われる会計監査人!?)


 


Ø         はじめに


昨日書きました『モノをいう株主�』に、会計監査人もモノを言われるようになるのでは??とのCommentをいただきました。当BLOGの管理者も意見を書かせていただいていますが、もう一人のライターである私も意見の書かせていただきたいと思います。


 


Ø         会計監査人がモノを言われる時代・・・


確かにそうだと思います。これまでも、上場会社等の規模が大きく、株主数も多い会社の株主総会には、われわれ会計監査人が別室で株主さんからの質問に備えていたわけですが、実際に質問されることはめったにありませんでした。


 


しかし、改正商法で会計監査人の位置づけが変り、また会計士の業務範囲が拡大するにともなって、株主さん等、利害関係者への説明義務も増してくるのだと思います。


 


Ø         代表訴訟と会計監査人の説明義務


当然のことながら、われわれは財務諸表が適正かどうかの意見表明にあたっての判断根拠や証拠資料等を『監査調書』に残しています。


 


監査スタッフは『監査調書』をしっかりと作ることに多くの時間を使い、それをチームマネージャーがレビューして必要な要件を備えているか確認するだけでなく、監査法人の自己規制としての監査チーム以外の会計士からのレビューや公認会計士協会からのレビュー対象にもなるほどです。


 


ただ、これは『代表訴訟』に備えて、専門家として正当な注意(=善管注意義務)を払っていることを立証する、いわば訴訟対策用の資料であって、それこそ『会計語(=宇宙語)』がふんだんに使われています。


 


会計について、代表訴訟という場面以外で、もっとわかりやすく一般の方に説明するという努力が会計士に求められるのでしょうね。


 


Ø         不正と監査について


もう一点、不正と会計監査ということについて、これは623日に『不正と監査』というテーマでエントリーしましたように、あくまでわれわれは不正を原因とする財務諸表の虚偽記載を発見する義務を負うのであり、不正を発見することそのものが監査の目的とはなりにくいのだと思います。


 


Ø         SOXと不正について


また、私は、(米国版!?)SOXの業務に参加させてもらった経験があります。ここでも、目的は『不正の発見』ではなくて、『会社が財務報告に関する不正を発見できるような仕組みが会社内部に備えられているかどうか』ということについて意見を表明することにあります。


 


日本版のSOXでも、意見表明までの過程は別として、目的自体は米国版と同じようになるのだと思います。


 


もちろん、『不正を発見するための仕組みは万全だ!』と意見表明しておきながら、実は重大な不正が発見されたということになりますと、会計士は責任を免れないと思いますが、SOX目的自体は不正の発見にはないということです。


 


以上、私見ですが、述べさせていただきました!!

投稿者 a005547 : 01:08 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月08日

会計士と不正

大阪の弁護士のmomochin007さんから、トラックバックいただいていました問題に、いち会計士としてお答えいたします。けやきの管理者です。

(momochin007さん、いつもご愛読ありがとうございます。今日は実は大阪に行っていました。昼過ぎは、大粒の雨が降っていて、傘を持たない私は、不安でしたが、夕方は晴れましたね。(^_^))

 

実は、この「不正」の問題ですが、一部(?)のメディアの報道の問題か、会計士がまるで「不正」の発見を行う、番人みたいに書かれていますが、会計士が関与する「不正」というのは、あくまで「財務所表の虚偽表示の原因となる不正」に限られます。


私も、受験時代に勉強したことですが、会計士の責任は、財務諸表の適正性について意見をすることであり、不正の発見は、あくまで『副次的』な目的であるとされてきました。

 

しかし、主目的である「財務諸表の適正性に関する意見表明」についても、不正の問題を抜きにその任務を完遂することはできません。

 

もしできるのであれば、「この財務諸表は、不正の可能性を除き、適正と認める」という文言となってしまいます。(-_-;)

 

これでは、投資家は財務諸表が適正なのか、どうか分かりませんし、会計士も職務を全うできないでしょう。

 

会計士の関与する不正の問題は、監査基準のひとつである、「監査基準委員会報告第10号 不正及び誤謬」で扱われていますが、それにによると、会計士の扱う『不正』というものは、以下の2つです。

 

 ・ 不正な財務報告(いわゆる粉飾)
 ・ 資産の流用

 

非常に、あっさりしています。

 

しかし、両社とも会計士でもわかるレベルのものです。
「資産の流用」については、複雑なものであると分かるかわかりませんが、・・・(^_^;)
とりあえず、会計士の考える資産の流用は、いわゆる、実査、立会、確認といった一般的な監査手続きで、要するにモノが”有る”か、”無い”かです。

 

逆に、取締役の行為自体の不正(業務不正)といったものは、監査役さんの業務監査の範囲だと思われます。

 

例えば、業務監査上の不正、取締役が回収の見込みのない親族の会社に対して融資を行う、こういった行為についてあは、監査役としては、背任罪として、取締役に会社に対する担保責任を請求することができるかもしれませんし、それが、業務でしょうが、会計士にとっては、これは、不正ではありません。

 

要は、融資実行後、すぐに貸倒引当金を計上してくれさえすれば、会社の財務諸表上は適正な処理ですからね。(ただし、取締役への請求をどう捉えるかは、微妙なところですが、とりあえず取締役から入金が確実となっても、勘定科目的には、「未収入金」であり、「貸付金」ではないですね。)

 

といった、具合で、ちょっと、世間が考える「不正」の概念とは、ずれています。

 

その点、法律の専門家ではない、「会計士が、『不正』を防止」と、メディアでは書かれていますが、ニュアンスのズレが生じている要因だと思います。

 

ほか、SOX法404条においても、同様です。

 

私たちも、日本を代表するグローバル企業の、SOX法対応のための内部統制コンサルティングを行ったことがありますが、やはり、不正の範囲は、「財務報告目的」のみに限られます。

 

ということで、一部(?)のメディアの報道の「不正」のニュアンスと、会計士が自分たちの職務として果たすべき「不正」のニュアンスが異なっていること、このことを世間にも認識していただきたいところですね。(^_^;)


せっかく、トラックバック記事を頂いているので、私見の範囲でお答えいたします。

momochin007さん
『不正防止、という意味ともからんでくると思うのですが、「なんかおかしい」と思ったときに「適正意見を表明できない」ということで足りるのか、それとも「これはおかしい、粉飾だから摘発します」ということまで積極的に糾弾すべきなのか、そのあたり会計士さんかたはどのように考えておられるのか、すこし興味があります。』


この点については、

「株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律(商法特例法)』に以下の記述があります。

 

第8条 会計監査人がその職務を行うに際して取締役の職務遂行に関して不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重要な事実があることを発見したときは、その会計監査人は、これを監査役会に報告しなければならない。』

 

ここでのポイントは、「重要な事実」と「発見したとき」ですね。

ちなみに、ここでの「不正」は、おそらく世間一般の方が考えられている、「業務上の不正」です。

「重要な事実」は当然、財務諸表にも影響を与えます。例えば、総資産の100分の1基準といった、それぞれの監査人が定めている、数量的なもの、または、定性的な基準に照らして、その重要性を判断することでしょう。

 

続いて「発見したとき」とあるのは、あくまで不正の発見が「副次的目的」であることを表しているとされています。

 

新会社法でも第397条で同様の取り扱いとなっているようです。


で、ご質問の『「適正意見を表明できない」ということで足りるのか』ですが、このような場合は、会計士は、必ず追加監査手続きを実施して、監査証拠を集めていきます。おそらく時間いっぱいまで使うでしょう。

 

それでも、監査意見の心証を得ることができない場合は、その重要性を加味して、「範囲限定をして意見を表明する」か、「意見を差し控える」かになります。

 

不確かな段階で「不適正意見(不適法意見)」を表明することはありません。


続いて糾弾の件ですが、会計士が直接糾弾することはありません。

 

あくまで、上記の条文を用いて、監査役への報告となります。ちなみに、新会社法には、「遅滞無く」という文言が入っているようです。

 

momochin007さん
『といいますのも、新会社法が施行されますと、大きな会社の会計監査をされる方は、外部委託者ではなく会社の機関となるわけで、これまでとは企業経営者との「距離感」が変わってきますよね。(中略)つまり、会社の表明している数字や、その算定根拠、監査証拠の信用性、そして事業の将来見込みなど、どんな根拠から「適正とは表明できない」と考えたのか、その理由を根拠立てて(素人にわかりやすく)説明する必要が出てくるのではないでしょうか。』

 

この辺は、新会社法では、会計士が総会の表に出るケースが予想されますね。(今までは、総会の横の控え室で、会場を見守っているだけでしたが。)

 

ただ、momochin007さんがご心配されるような、説明責任についてのご心配は、通常のBig4といったレベルであれば、非常に困難な”審査”というものがあるので、そこでの答弁で切り抜けれるでしょう。

(中小の監査法人のみなさん、個人の会計士の先生すみません。他知らないもので、・・・m(__)m )

 

そもそも、会社と意見を違えて、最後まで突き通す件というのは、監査法人内でも、何度も何度も審議を重ね、それこそ、徹夜で資料を作成して、誰がみてもおかしくない、説明が可能な状態になって、初めて表明されるからです。

 

これは、監査とういう仕事が、「リスクに”のし”を売る」仕事である限り、その辺は、厳密です。

 

また、株主との距離の話ですが、会計士は、そもそも、市場及び株主のために、存在しているものであり、経営者とはある意味「敵対関係」ですね。

よって、会計士が、監査するときは、常に「株主がこの情報を参照して、誤解することは、ないか?」その視点を常に持っていると私は思っています。

 

また、不適正意見、意見差控えによる上場廃止の問題ですが、これは、あくまで結果的に、そういった状況になるということであり、会計士が、経営者がそれを恐れるのと同様に、それを恐れてしまっては、監査は全て「適正意見」のみになってしまいますね。(^_^;)

 

市場には、ある程度の”浄化”も必要なのかなと思います。
その浄化機能の一つが、会計監査でもあるのですね。

 

最後に公認会計士法の第一条ですが、

 

『公認会計士は、監査及び会計の専門家として、独立した立場において、財務書類その他の財務に関する情報の信頼性を確保することにより、会社等の構成な事業活動、投資者及び債権者の保護等を図りもって国民経済の健全な発展に寄与することを使命とする。』

 

非常に立派ですが、難しすぎですね。(^^ゞ


By 監査を廃業した会計士(けやき通り会計事務所)

 

投稿者 kuni01 : 01:46 | コメント (1) | トラックバック

中小企業会計に関する指針の公表 −固定資産4−




前日まで、だいぶ横道にそれてしまいましたが、ようやく中小企業会計に戻ってきました。


 


東京の知り合いが、中小企業会計指針の委員会の方の講演会に行かれた感想を送付してきてくれましたが、委員会の先生方の方にも、いまだに大会社基準の基準を調整する形の指針にご納得されていない方もいるようでした。


(-_-;)


 


いずれにせよ、明日(8日)が意見書の締め切りで、8月の中旬以降には確定するようです。


 


前置きが長くなりましたが、・・・(^^


中小企業会計指針では、「臨時償却」の概念を明確に減価償却の規定に入れています。


 


ちなみに日本税理士会連合会の「中小企業会計基準」では、この点については特に触れていません。


 


私の私見では、減損の概念を入れていれば、わざわざ、「臨時償却」を厳格に分ける必要はないような気がします。いたずらに複雑にしているように感じます。


 


〔おまけのポイント 法人税法上の取り扱いが盛り込まれています。〕


また、会計指針では、上記の臨時償却を除く、通常の減価償却の要素の決定、耐用年数・残存価額については、法人税法上の扱いを認めています。


 


これについては、実務的にも、そのようにしている会社の方が多いと思うので、すんなりと受け入れられる(というより、そのまま変化なし)でしょう。


 


〔ポイント2 特別償却の扱い〕


34.固定資産の減価償却」のもう一つのポイントは、税法の特別償却の扱いが明確になった点です。


 


こちらについては、中小企業については、優遇税制の関連で結構、特別償却が認められますが、それを、簿価の直接控除形式から、利益処分方式にすることが望ましい旨規定を入れています。


 


税務調整上、作業負担がないのは一度の処理で済む、直接控除形式ですが、取得価額から、税務免除額を直接控除するこの方法は、会社の使用している設備投資額が現れないということで、昔から、論点でした。


 


経営指標的には、ROA(総資産利益率)の算定といった視点ですね。


 


また、中小企業の場合、一般的に、大企業の一ラインとしての下請け工場のような会社が多く、一つの機械設備の固定資産に占めるウェートが大きいため、特別償却により、固定資産の実際の投資額がわからなく点は、財政状態の実態把握としてどうなのかな?と思っていたのでスッキリです。


 


ただ、これには、あくまで重要性の判断基準が入るところですので、無理に利益処分形式を採用する必要はないことに、ご注意ください。


 


当然のことながら、税務調整は、直接控除方式の方が楽です。(^_-)-


 


といったところで、ようやく「34.固定資産の減価償却」終了ですね。

投稿者 kuni01 : 00:08 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月07日

中小企業会計に関する指針の公表 −固定資産3−


(今日は、先日の続きからです。正直、今日の話は、会計士レベルの話なので、すっ飛ばしてもらっても構いません。それより、「ものを言う株主2」の方が面白いですよ。)


 


 


 


「固定資産の減損にかかる会計基準の設定に関する意見書(H14.8.9 企業会計審議会)」


 


三.基本的考え方


 


(この章は、どのような会計基準にも言えますが、一読をお勧めいたします。下手な、メディア、参考書に書かれている、うわべの解説ではなく、いったいどういった経緯でこの基準が策定されたのか、“葛藤”が描かれています。)


 


まずは、臨時償却から。


 


 『 2.固定資産の帳簿価額を臨時的に減損する会計処理の一つとして、臨時償却がある。


 臨時償却とは、減価償却計算に適用されている耐用年数又は残存価額が、予見することのできなかった原因等により著しく不合理となった場合に、耐用年数の短縮や残存価額の修正に基づいて一時に行われる減価償却累計額の修正であるが、資産の収益性の低下を帳簿価額に反映すること自体を目的とする会計処理ではないため、別途、減損処理に関する会計基準を設ける必要がある。』


 


このように、臨時償却と減損は違いますよ、という解説をしています。


 


では、減損損失については、どのように記載されているか、ご紹介します。


 


 『 3.固定資産の減損とは、資産の収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった状態であり、減損処理とは、そのような場合に、一定の条件の下で回収可能性を反映させるように帳簿価額を減損する会計処理である。』


 


とまず、定義しています。


 


続いて、その解説として。


 


 『 減損処理は、本来、投資期間全体を通じた投資額の回収可能性を評価し、投資額の回収が見込めなくなった時点で、将来に損失を繰り延べないために帳簿価額を減額する処理と考えられるから、期末の帳簿価額を将来の回収可能性に照らして見直すだけでは、収益性の低下による減損損失を正しく認識することができない。』


 


としており、減損処理が、「期末の帳簿価額を将来の回収可能性に照らす」臨時償却より、幅の広い「投資期間全体を通じた投資額の回収可能性」の評価であることについて述べています。


 


また、続く文書で


 


 『 帳簿価額の回収が見込めない場合であっても、過年度の回収額を考慮すれば投資期間全体を通じて回収が見込める場合もあり、また過年度の減価償却などを修正したときには、修正後の帳簿価額の回収が見込める場合もあり得るからである。』


 


としています。


 


勘の良い方は、上記の文書を見て気づかれたと思いますが、「また」以下の過年度の減価償却の修正は実は、「臨時償却」を包含しているのです。(厳密には、「臨時償却」は、過年度修正ではありません。念のために(@_@) )


 


またそこについては、このように展開されています。


 


 『 なお、減価償却などを修正して帳簿価額を回収可能な水準まで減額させる過年度修正は、現在、修正年度の損益とされている。遡及修正が行われなければ、過年度修正による損失も、減損による損失も、認識された年度の損失とされる点では同じである。』


 


として「同じ」ということで、


 


 『 したがって、当面、この部分(過年度修正)を減損損失と区分しなくても現行の実務に大きな支障は生じない。そのため、本基準(減損会計基準)では、他の基準を適用しなければならないものを除いて、回収を見込めない帳簿価額を一纏めにして、減損の会計処理を適用することとした。』


 


となっています。


 


ということで、減損会計と過年度修正がごちゃ混ぜとなっているのですね。


 


これは、表示面にも出て、本来、取得原価の修正であるはずの「減損」が、通常の減価償却と同様に、累計額的間接控除も認められています。


 


( 上の「当面」という言葉も、今検討されているビッグバンの余波があるんですよ。実は、^_^; )


 


と、だいぶ横道にそれてしまいましたが、中小企業会計に戻って、(-_-;)


 


 


(と思いましたが、今日はココまでで。明日から、「中小企業会計」に戻ります。)

投稿者 kuni01 : 01:15 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月06日

モノをいう株主�


 


(モノをいう株主�の続き・・・・)


 


そこで、株主がどれだけ儲ければ満足するのかということについて、お金を出資する株主と、単にお金をかすだけの銀行とを対比して考えてみたいと思います。


 


 


******************************************************************


(銀行の場合)


当たり前ですが、銀行は会社からの利息を期待してお金を貸し付けます。会社はお金を借りて自由に使える代わりに、�利息を支払うこと、また�一定の期日にお金を返済することなどの法律上の義務を負います。


 


この義務は会社にとって非常に厳しいもので、たとえ業績が赤字続きであってもそんなことは言い訳になりません。会社が倒産でもしないかぎり、債権回収担当者がやってきて『借りたものはきちんと返せ』と迫られる結果になることはご存知のとおりです。


 


また、逆に言うと、銀行から借りたお金を元手にどれだけ儲けようとも、銀行に払う金額は一定でよいということになります。


 


 


 


(余談・・・・・・話しは少しずれますが、銀行は会社がどれだけもうかっていたとしても一定の利息しかようきゅうしませんが、株主は儲ければ儲かっただけの見返りを要求します。そのため、会社が儲かっている状況では、株主から出資をしてもらうより、銀行からお金を借りたほうが有利です。よく耳にするレバレッジ効果とは、この儲かっている状況では銀行からお金を借りたほうが有利であるということが言いたいのだと思います。(たしか、ベストセラー『金もち父さん、貧乏父さん』にも書いてありましたね))


 


 


 


POINT


銀行は業績にかかわらず、全額を返さなければならないし、一定の利息を要求する!!


 


*******************************************************************


 


つづく・・・・明日は株主がどれだけ儲かったらまんぞくするのかというテーマです


 


今日は東京出張で首相官邸の隣のホテルです。警備員がたくさんいます。


 

投稿者 a005547 : 23:57 | コメント (2) | トラックバック

中小企業会計に関する指針の公表 −固定資産2−

3f9142b0.JPG


本日は、福岡は、どしゃ降りの雨でした。


 


私も、移動の時、スーツびしょびしょ、クールビズ使用の靴を履いていたので、足の裏も、水が透け通りびしょびしょになってしまいました。(_;)


 


 


本日は、中小企業会計指針の解説に戻り、「34.固定資産の減価償却」からですね。


 


こちらは、あまり変化はなく、従来どおりの会計処理ですね。


 


ポイントとしては、2


 


     臨時償却が明確化されたこと


     特別償却の処理が明確化されたこと


 


おまけで、いまさらですが、法人税法の規定したがった処理もOKというのが明文化されたことですね。(@_@)


 


まずは、臨時償却から。


 


 指針上、耐用年数・残存価額の修正をせまる、「機能的減価」といった、減価償却の見積りの変更が加えられています。


 


 これは、「減損」と混同されることがありますが、減損があくまで、キャッシュフローからみた投資の意思決定の修正を迫る処理であるのに対し、こちらは「当初これくらいはもつとは思ったのに『時代遅れ』になってしまった。」といった事実認識の変更をベースとしています。


 


















種類


意義


処理科目


B/S表示


上記説明による


減価償却の修正


見積り修正


臨時償却


減価償却累計額に含める


減損損失


資産収益性の修正


減損損失


原則、取得減価の修正


 


この点、中小企業において、ここまで明確にする必要があるとは思いませんが、減損会計は、最近はやりなので(3月決算会社の本適用は、今年の41日以降事業年度、すなわち、今年度。しかも減損は、期首認識を原則とするため、6月末の第1四半期に一斉に、減損損失が開示されます。)、豆知識として記載しておきます。


 


「固定資産の減損にかかる会計基準の設定に関する意見書(H14.8.9 企業会計審議会)」


 


三.基本的考え方(この章は、どのような会計基準にも言えますが、一読をお勧めいたします。下手な、メディア、参考書に書かれている、うわべの解説ではなく、いったいどういった経緯でこの基準が策定されたのか、“葛藤”が描かれています。)


 


(今日はココまでです。明日は、もっとごちゃごちゃ話しになりそうです。(-_-;) うーん、やはり「宇宙後?」

投稿者 kuni01 : 02:54 | コメント (0) | トラックバック

モノをいう株主�



6月の株主総会シーズンがようやく過ぎました。今年はフジテレビやニッポン放送だけでなく、多くの会社で『モノをいう株主』の対応にせまられたようですね。


 


『モノをいう株主』というのは、いいかえると『自分の権利を主張する株主』ということだと思います。


 


そして、株主は2つの権利をもっています。


     自益権(自分のために行使する権利:配当金を受取る権利など)


     共益権(会社全体のために行使する権利:取締役を選任/解任する権利など)


 


例えば、会社の業績がずっと低迷しているような場合、株主は会社の業績を回復させ自らの配当を受け取る権利(=自益権)を守るため、新しいリーダーとなる取締役を選任する権利を行使(=共益権)したりするわけです。


 


それにしても、少し前まで日本の株主は『モノを言わない株主』として世界的にも有名でした。それがここにきてなぜモノをいうようになったのか?


 


原因はいくつかあるようですが、われわれは会計士なので、株主さんが急にモノを言い始めた理由を会計的に根拠付けることにチャレンジしてみようと思います。


 


『モノをいう株主』の疑問をとくためには、まず、株主が何を期待して出資をしているのかということを考える必要があります。『そんなのお金儲けにきまってるじゃないか!』と怒られてしまいそうですが、ポイントはどの程度もうければ株主さんが満足するのかということです。


 


そこで、株主がどれだけ儲ければ満足するのかということについて、お金を出資する株主と、単にお金をかすだけの銀行とを対比して考えてみたいと思います。


 


つづく・・・

投稿者 a005547 : 00:47 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月03日

「会計言葉」は、「宇宙語」

今日は、久しぶりに大濠公園をランニングしてみました。

”久しぶり”だったので、息が続かず、ぜぇぜぇでした。(;@c@;)

 

でも、走るのは気持ちいいですね。

 

最近、ある人の仕事を手伝わせていただく機会がありましたが、その中で今更ながら気づいた事があります。

 

それは、「会計を知らない一般の人たちに、いかに分かりやすく会計を伝えるか?」です。

 

確かに監査法人に勤めていた時は、私たちの接する人間は、経理担当者であったり、経理部長、管理担当取締役といった、いわゆる会計的素養をもった方たちばかりでした。

 

しかし、いざ監査法人を出てみると、むしろそういった会計的素養を持った人の方が少ないんですね。

 

私たちの世界では「常識」と思われることも、多くの人には「未知との遭遇(宇宙語)」ということ。

 

当たり前のことですが、閉鎖された世界では、その当たり前のことを忘れていたような気がしました。

 

それを分かりやすく解説できるようなトークが身につけれれば、もっと色々な人たちとコミュニケーションが取れるようになりそうですね。(^_-)-☆

投稿者 kuni01 : 23:52 | コメント (0) | トラックバック

会計よもやま話�〜ゲンキン経営??(2)


 


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(昨日の続きから・・・)


 


損益計算書ではその目的を果たすために、�商品を販売できた時点で、過去の現金流出に基づいて費用を計上し、また将来の現金流入に基づいて収益を計上し、その差額として利益を計算するのです。


 


ところが、損益計算書には、思わぬ落とし穴があります。


 


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それは、損益計算書は、過去の現金支出を繰り延べたり、将来の現金収入を取り込んだりして利益を計算していることに起因します。


 


具体的には、こんな不景気の時代では、モノを買ったとしてもモノが売れるとは限らないし(ビジネスリスク)、モノが売れたとしても債権が回収できるとは限らないということです(回収リスク)。


 


損益計算書上の利益は、このビジネスリスクや回収リスクをある程度無視して作られているために、これらのリスクがもし顕在化した場合には、企業実態をうまく開示できないことになるわけです。


 


現金に結びつかない利益なんて、絵に描いたぼた餅と同じですね。


 


そこで、損益計算書とは別にキャッシュフローの動きに注目しようとするのがキャッシュフロー経営です。現金の動きだけに注目するとこれらのリスクとは全く無関係の現金収支という経営本来の目的に直接リンクした企業活動の様子を観察できるわけです。


 


トヨタのキャッシュフロー計算書をみると、




平成173月期、本業(=営業活動によるキャッシュフロー)で 2兆円”もの現金を獲得しています。 


やっぱりすごい!


 


 今日はいまから名古屋に出張です・・・

投稿者 a005547 : 12:07 | コメント (2) | トラックバック

2005年07月02日

ハイテクベンチャーの株価は、なぜ高い?

今日は、久しぶりに福岡に本格的な雨が降りました。


福岡は、大きな川がないため、少し雨が降らないと、すぐに節水制限になります。

 

今年は、梅雨というのに、全く雨が降らなかったため、節水制限は、止む無しかなと思っていたところなので、うれしいです。(^_^.)


今日は休日ということで、この間のEVAについて、また解説をしてみたいと思います。

 

といっても、ただ難しいことを解説してもつまらないので、以下のテーマです。


これは、先日ご紹介した書籍に出ていますが、私自身、いろいろ、業務をやった中で、こういったベンチャー系の話が、自分自身に一番あっているのかな、というのが、半年間Blogでブレーンストーミングしてきての実感です。(*^_^*)

 

『ハイテクベンチャーの株価は、なぜ高い?』

 

この問題を、EVAでは、「現在の価値」と「将来の価値」で説明しています。

 

 企業価値=現在の事業価値(COV)+将来の成長価値(FGV)

 

COVは、単純に現在のEVAが永遠に継続したときの現在価値
FGVは、将来におけるEVAの期待改善幅の現在価値

 

ココで、勘の良い方は既にお判りかと思いますが、既存の重厚長大型のオールドーエコノミー企業は、COVが株価形成過程に占める割合が高く、知的資本を主とするニューエコノミーについては、FGVの割合が非常に高いということです。

 

これを株価で見てみると、オールドエコノミーカンパニーの大御所 新日鉄では、株価収益率 7.96倍となっています。

 

一方、ニューエコノミーカンパニーの代表 ライブドアは、株価収益率 116.43倍と、既存の利益ベースの説明、つまりCOVベースでの説明が不可能なレベルとなっています。

 

ということは、ライブドアの株価は、EVA的に説明すると「FGVの比重が高い」ということになりますね。

 

では、このFGVの要素、それは一体何なんでしょうか?

 

書籍では、FGVは、次の3つの要素で占められていると言われています。

 

「1.既に市場で販売されている製品の期待成長
2.リリースされたばかりの製品の期待成長
3.まだ企業が認識さえしていない製品のベネフィット
  バリューインベスターが近い将来に製品化されるであろうと考えるアイデア。」

 

おそらく、上記の要素の上でも、1、2については、それほどの要素を占めているとは思われないでしょう。

 

ということは”3”ですね。

 

その3を見極めるのがいわゆる”目利き”の世界ですね。(^_-)-☆


また、FGVの構成要素に対し、FGVが高くなる要素として以下の4つをあげています。

 

「1.EVAマージン
2.高い成長率
3.低い市場シェア
4.差別的能力」

 

EVAマージンというのは、一般的なEVA抜きの世界で言えば、”粗利”ですね。

一般的に、ニューエコノミーカンパニーの粗利自体は、高いこと多いです。

ソフト産業なんて、EVA的に見れば、原価はCD−ROMぐらいですしね。

 

次は、高い成長率。

 

さらに「低い市場シェア」。要するに、シェアが低くても、成長性が高ければ、ボストンコンサルティングのPPMでいうところの「問題児」。
この「問題児」を、まだ「花形」に持っていく余地ありということですね。

そして、その「花形」に持っていくのが、「4.差別的能力」ですね。

といった話です。

 

更に話は、リアルオプションへと続きます。

 

最近、このファイナンスの本で、面白い本が出ていましたので買ってみました。

CD−ROMもついていて、VBAも組み込まれており、よく遊べます。
(私の場合、付録に引かれて買ってしまい、本文あんまり読んでいませんが、(-_-;))


 

ファイナンシャル・モデリング

投稿者 kuni01 : 23:55 | コメント (0) | トラックバック

会計よもやま話�〜ゲンキン経営??(1)


最近『キャッシュフロー経営』という言葉が流行っています。ためしにAMAZONで検索してみると68件もヒットしました。


 


しかし、キャッシュフロー経営とはそんなにスゴク革新的なことなのでしょうか?


 


以前にも記載しましたように、企業経営は


�手持ゲンキン⇒�モノ購入⇒�モノ販売⇒�債権回収⇒�手持ゲンキン


という輪を何度も何度も半永久的に繰り返しています。


 


このような繰り返しの目的はただ一つ、カネ(=キャッシュ)を儲けることです


 


このように、経営の目的がキャッシュであるとすると、経営者がキャッシュの動き(=キャッシュフロー)に注目することはいわば当然のことですね


 


ではなぜ、いまさらキャッシュフロー経営ということが注目されるのか?


 


まず、先ほどの循環図(�手持ゲンキン⇒�モノ購入⇒�モノ販売⇒�債権回収⇒�手持ゲンキン)に戻りましょう。


 


損益計算書は、会社がこの1年間、いかに小さいコストでいかに大きい成果を挙げてきたかを示すツールでした。


 


したがって、たとえば、去年商品を仕入れて今年販売した場合に、去年に現金がでていったからといって去年の費用(=利益のマイナス要因)とするのはいかにも不合理です。


 


やはり、去年商品を買った時に現金支出は繰り延べておき、今年の販売収益(=利益のプラス要因)と対応させて費用化する方が合理的ですね。


 


つまり、損益計算書ではその目的を果たすために、�商品を販売できた時点で、過去の現金流出を繰り延べて費用を計上し、また将来の金流入を取り込んで収益を計上することにより、その差額として利益を計算するのです。


 


ところが、損益計算書には、思わぬ落とし穴があります。


 


長くなりそうなので、『つづく』・・・

投稿者 a005547 : 14:24 | コメント (0) | トラックバック

2005年07月01日

情報セキュリティー

最近、金融機関の個人情報流出事件が多いですね。

 


 

私も、公認情報システム監査人(CISA)の資格を持つものとして、企業のシステム監査を行うことがありますが、やはり、日本の企業は、「性善説」に立つところが多く、セキュリティーフォールは、山のようにあります。

 

私たちも、指摘はしますが、企業側の対応としては、

 

「そこまで言われても、・・・(-_-;)」

 

というのが、ほとんどです。

 

また、情報システムというものは、セキュリティーを固めれば、固めるほど、その利便性は低下していきます。

 

そもそも、情報システム監査では、監査要点として、システムの信頼性、安全性、効率性といったものから、有効性、可用性まであげられることがあります。

 

特に、有効性、可用性の部分においては、企業の戦略目的と密接に絡んできます。


当初、戦略的目的で、例えば、銀行等で、EUC(エンド・ユーザー・コンピューティング)といった行員が、顧客情報をエクセル等で取り出し、加工の上利用するといったことも想定されていたシステムもあると思います。

 

ホスト系からオープン系への移行は更にそれを助長していきました。

しかし、ここで情報保護で、再び、閉鎖されたシステムへの移行が現れています。


結局、データを、「がちがち」にしようとするならば、ホスト系時代のシステムの方が明らかにセキュリティは上がるんですね。

 

リスクマネジメントの対応方法としては、以前もBlogしましたが、以下の4つがあります。

 

1.リスク回避
2.リスク除去
3.リスク転嫁
4.リスク保有

 

このうち、そもそも、「個人情報を保有するのをやめてしまおう」といのが、『リスク回避』、「システム監査を受けて、セキュリティーフォールを無くしていこう」というのが『リスク除去』です。

 

では、『リスク転嫁』これは、というと一言でいうなら「保険」です。

ちなみに、これらに対応した保険も既にでているのですね。

 


 

最後、『リスク保有』は、「個人情報漏洩? そんなの、うちでは影響ないね!」と言い切ってしまうこと。

そんな会社とは、取引したくないですね。(@_@;)

投稿者 kuni01 : 23:40 | コメント (0) | トラックバック

中小企業会計に関する指針の公表 −固定資産1−

指針の中で、各論として注目されていたのは、先週までの有価証券のほか、固定資産、退職給付債務・退職給付引当金、税効果会計でした。

 

これらは、いずれも1990年代後半から始まった、会計ビッグバンによる影響で、大会社の企業会計と、税務会計が大きく乖離した部分です。


とういうことで、今週は「固定資産」についてBlogってみたいと思います。

 

固定資産での今回の指針の注目点は、言わずもがなお判りになるとは思いますが、「減損会計」です。

 

これが、どのような形で公表されるのか?(@_@)

 

ですが、お楽しみは後にとっておくことにして、まずは、概観を流してみましょう。


固定資産の指針は、33から37の5つです。

具体的には、

 

 33.固定資産の取得価額
 34.固定資産の減価償却
 35.圧縮記帳
 36.固定資産の減損
 37.ゴルフ会員権

 

なぜか、「ゴルフ会員権」だけ別掲ですね。

 

これは、やはり中小企業のオーナーは、ゴルフ好きってのが定番と思われているのでしょうかね。(@_@;)

一方、ソフトウェア・営業権(暖簾)と言った、会計チックな項目は、出てきていません。

 

ちなみに、営業権については、日本税理士会連合会の中小企業会計基準においては、項目が設けられており、5年以内均等額以上償却を義務付けています。

 

ただ、会計的には、この営業権の償却は、議論されている領域であり、楽天の三木谷さんとかは、「一括償却すべき」と主張するし、企業結合会計基準では、20年以内、海の向こうのアメリカにいたっては、償却不要と様々です。


ということで、『触らぬ神に祟りなし』スタンスなんでしょうね。(^_-)

 

それはそれとして、おいといて具体的な指針の解説に入りますと、まず、33.取得価額ですが、これは一般的な話。

 

原則付随費用を含めるが、少額の場合は費用処理可能。また、少額減価償却資産についても、費用処理可能といったものです。

 

ただ、残念なのが、何が少額減価償却資産なのか分からないところですね。

 

ユーザーの利便性を考えたら、もっと明確に少額減価償却資産を定義しても良かったのかな、と思います。

 

 

ちなみに「少額減価償却資産」何を指すのかというと、以下の2つです。

 

1.10万円未満:少額であるため、取得価額自体を費用処理。
2.10万円以上20万円未満:まとめて、3年間一括償却可能。

 

といったところが、基本通達7−1−11に記載されていますが、指針で言っているのは、どっちなのでしょうか。

 

というのは、平成10年度税制改正までは、2.の20万円未満までは、1と同様の処理が可能だったため、継続してそれを利用している企業があるため、?なのです。

 

まあ、1までラインを下げている企業がほとんどでしょうがね。(@_@)

 

(今日は、ここまでです。(^_^)v)

投稿者 kuni01 : 01:50 | コメント (0) | トラックバック