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2005年06月25日

会計よもやま話�〜ミエナイ売上


会社は、特に日本の場合、『売上高』の拡大に非常に大きな関心を寄せています。経営者は、売上高によって『うちの会社はこんなに大きいんだぞ』とアピールしたいでしょうし、市場シェアの多くを獲得した後、価格戦略を有利にすすめたいという思惑もあるかもしれません。


 


その売上高の計上は、会計上、実現主義という基準によっています。これは�市場取引を前提として相手方への財貨又は役務の提供と現金又は現金同等物の受け入れによって収益を計上しようというものです。


 


この実現主義では、投資家への将来情報へのニーズに応えるため、�で現金だけじゃなくて現金同等物を含めたところがミソです。


 


つまり、モノだけ先に引き渡して後で代金を支払ってくださいねというのが企業間での通常の取引ですから、売上債権(=現金同等物/売掛金)の発生をもって現金の入金を待たずに『売上』を計上してしまおうというものです。


 


モノを引き渡して買主が納得してくれればほぼ入金は確実ですから、少しでも早めに投資家へ『売れましたよ』という情報を提供するのがよいということなのでしょう。


 


ところが、最近、情報サービス産業に属する会社の売上高が本当に『実現した』とは一体どういう状況になったときななのかということが問題になっています。


 


情報サービス産業ではソフトウェア開発・販売の事業を行っていますが、その事業の対象物が『無形』の資産です。そのため、買い手がいつそれを受け取ったのか、また本当に受け取ったのかが目でみてもわからないところがやっかいです。


 


例えば、この種の業界では、システムが稼動した後もバグ取り等メンテナンス作業を継続するということがあります。この場合、システムが稼動した時点で売上を計上するのが妥当でしょうか?それとも、メンテナンス作業がほぼ又は大部分完了した時点でしょうか?


 


また、ベンダーがシステム運用のためのコンサルティングを行う場合があります。その場合両者を一体のものとみて一括して売上を計上すべきでしょうか?別々のサービスとみて売上を計上すべきでしょうか?


 


さらに、取引価額無形であることから、本当にシステムの金額が適正なのかどうかについて判断が難しいし、契約書自体を偽造された場合には発見が困難な場合があるでしょう。


 


これについて最近監査上の留意点が公表されましたのでご一読ください。


 


http://www.jicpa.or.jp/technical_topics_reports/999/999-20050311-01-02.pdf


 


企業実態の変化の中で、『将来情報へのニーズ』と『会計数値の確実性(ホントに現金に結びつくのかということ)』とのバランスを会計士がどのようにとっているか見ることが出来ると思います。


 


 

投稿者 a005547 : 2005年06月25日 13:23

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