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2005年06月30日

会計よもやま話�〜オレ流会計基準


先日、EUの証券規制委員会は、EU市場に上場する日本企業に対し、2007年から追加的な決算情報の開示を義務付けたというニュースが日経新聞に掲載されました。


 


http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20050428AT2M2800428042005.html


 


これは、会計ルールが日本基準と国際会計基準とがあまりに違うので、国際会計基準にマッチした情報を別途開示しなさいということです。企業結合に関する日本基準は平成15年に出たばかりなのに・・・


 


では具体的にどこが違うのか?


 


例えば、ある企業が他の企業を合併等により他の事業を引き継ぐ場合において、国際会計基準ではパーチェス法だけしか採用できないのに対し、日本基準ではパーチェス法と持分プーリング法の両方を用意していることもその一つです。


 


少し聞きなれない単語を書いてしまいましたが、内容はさほど難しくもありません。


     パーチェス法:被結合企業から資産及び負債を時価で受け入れる方法


     プーリング法:被結合企業から資産、負債及び資本を簿価で引き継ぐ方法


というくらいに考えておけば足りるのではないでしょうか?


 


しかし、日本の会計基準が、このような�と�の会計基準の両方を認めることが、なぜ会計基準の重要な差異となるのかなと考えてしまいます。


 


そもそも会計基準が一つの会計事実について、複数の処理を認めているケースはたくさんあります。例えば、減価償却の方法(定額法、定率法・・・)などです。


 


複数の処理を認めるのは、会計基準が仮定計算によって企業を写しだすためのカガミにすぎず、ある企業実態を表現するのに同程度の合理性をもつ複数の仮定が存在する場合には、複数の処理を設定せざるを得ないという事情があるからです。これは本物のカガミとちがい創意工夫によって金額的に企業実態を表現しようとする会計基準の限界でもあります。


 


そして、このように複数の処理を認める以上、投資家に対しては、どのような前提(=会計基準)で財務諸表を作ったかを会計方針の注記で開示することが求められます(明瞭性の原則といいます。)


 


では、企業結合におけるそれぞれの処理方法はどのような合理性があるのでしょうか?


 


実は、本が1冊かけてしまうくらい深い合理性があるのですが、あえて1行で書いてみると


     パーチェス法:一方の会社がもう一方の会社を買ったという企業実態の注目


     プーリング法:両方の会社の株主がそれぞれ共同所有しているという企業実態に注目


くらいでしょうか?英語の和訳そのままですみません。


 


このようにそれぞれ合理性があるのだとすると、別に両方認めたっていいんじゃないかと個人的には思います。投資家にはどちらの基準で財務諸表を作っているということを開示すればよいのです。


 


むしろ�のような実態があった場合に、�の方法しか認められないのでは、実態をゆがめる恐れがあるのではないかとさえ思います。


 


いずれにしても、EU市場に上場している企業にとっては非常に迷惑な話だと思います。なんとかうまく日本の考え方が説明できないものかなと考えてしまいます。

投稿者 a005547 : 23:28 | コメント (0) | トラックバック

ベンチャー企業とEVA

今日は、あるベンチャー企業の総会に行って参りました。

 

かれこれ、創業前からの付き合いで、3年くらいになります。

 

今年は、2期目。

 

でも、まだ「会計上」赤字です。

 

ココで、「会計上」という言葉が、こういったベンチャー企業を見るときには重要です。

 

それは、会計上、研究開発費やマーケティング費用といったものを全て、その期の”コスト”として処理してしまうからです。

 

しかし、こういったコストというものは、将来に向かっての支出であり、一時の費用として処理すべきではない、といった話もあります。


例えば、EVA(経済的付加価値)(@_@)

 

 EVA=税引後営業利益(NOPAT)−資本コスト

 

となっています。

 

注目すべきは、『税引後営業利益(NOPAT)』部分です。

NOPATは、上記のような会計上の保守主義を投資に修正します。

 

つまり、税引後営業利益に、以下のようなものを加算して修正します。

 � 研究開発(R&D)費
 � 広告宣伝費および販売促進費(マーケティングコスト)
 � 教育訓練費

 

また、会計上、引当計上される税金、引当金項目も、実際の支払額(キャッシュベース。会計的にいうと、目的取崩の額)に修正します。

 

こうした修正を加えることにより、将来の収益獲得につながる”コスト”が投資へと転換していくのですね。

 

あと、控除する利息は、Blogでも何度か出てきているROA的な発想。

総資本に資本コスト(加重平均)を乗じることで求めれます。

 

簡単ですので、是非一度試してみてください。

 

そういった視点で見ていくと、また違った業績が現れてくるかもしれませんね。

(^_-)-☆。


 

EVA 価値創造への企業変革

投稿者 kuni01 : 00:59 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月29日

監査のカンサ


公認会計士・監査審査会は6月14日『監査の信頼性確保のために−審査基本方針等−』を改正しました。


 


http://www.fsa.go.jp/cpaaob/shinsakensa/houshin/20050616.pdf


 


この中には


     会計監査人の独立性確保


     公認会計士協会による品質管理レビューにおいて指摘された改善勧告事項とそのフォローアップ


     個人会計士による大会社等の監査や長期間継続している監査人による監査について品質管理の寒天から問題点の有無


     審査体制や業務管理体制等に係る適切性


 


などを重点的に審査することが含まれ、要するに金融庁がわれわれ会計監査人としての適格性や監査の品質について審査を行うことが目的となっています。


 


そもそも、財務諸表監査は、会社が公表する決算書を信頼して投資してよいかどうかについて第三者的立場の専門家に判断して欲しいという、投資家からのニーズに基づく制度です。


 


このように、監査が市場ニーズに基づくものであるとすれば、監査の品質等はあくまで市場原理に基づいて決定されるか、あるいは会計士協会による自主規制によって決定されることが本来の姿で、公的機関が過度に介入するのは望ましいことではないように思います。


 


介入が強くなればなるほど、専門家としてもっと頑張らなければならないのではないかと思います。また、会計士そのものの存在意義がわからなくなり、極端にいえば、金融庁が監査すればいいということにもなりかねないような気がします。


 


今週の日経ビジネスに『金融庁−検察もかすむ巨大権力』という特集が組まれていました。銀行に対する強権的な検査について批判する内容で、少し論点は違いますが、監査法人に対するカンサについてそのようにならなければいいなと漠然と思ったりしています。

投稿者 a005547 : 15:36 | コメント (0) | トラックバック

LLCとLLPが共存?

今、株主総会がピークを迎え、日経新聞にも、あちこちで株主総会の記事が載っています。


株主総会というと、近代的資本主義で重要な役割を担ってきた、株式会社の最高意思決定機関です。

 

その構成員は、株主ですが、今日の日経新聞では、外国人の持株比率が、3割を超えている会社が100社を越すという、ものがでてました。

 



株式会社とは、「所有と経営の分離」これが、一つのキーワードです。

 

その最たるものが、株式公開ですね。

 

株式公開とは、オーナーが市場に会社を売渡すことです。

 

果たして、本当に「おめでとうございます」なんでしょうか?(*_*;

 


確かに、大資本を集め、重厚長大な設備投資を行ってきた近代では、株式公開して、資金を集め、更に投資をする、そうして会社を拡大することによって、経済は成長してきたのでしょう。

 

しかし、現在のように、どちらかというとノウハウ、技術といった知的資源を元に事業を起こす場合には、それほど資本はいらないのかもしれません。

 

ましてや、「所有と経営の分離」を望まない人たちにとっては、特にでしょう。

 

そこで、出てきたのが、LLCとLLP。

 

LLCは、アメリカで利用、LLPはイギリスです。

これの特徴は、以前にもBlogで書きましたが、
� 有限責任
� 内部自治の自由
� パス・スルー課税

です。

 

では、LLCとLLPは何が違うのか、それは、LLCは4つめの特徴として、「法人格の付与」があるのです。

 

要するに、LLPは、「単なる組合」ですが、LLCは、「会社」なのです。

(不動産登記が出来るか、否か程度とお考え下さい。)

 

では、日本では?(@_@)

 

実は、日本ではLLCとLLPが両方とも出来てしまいそうなのです。

 

何で、そんなことになったのか?(@_@)

 

実は、現在法案化中の「新会社法」。この中で当初、LLCが「合同会社」ということで盛り込まれていました。

 

よって、日本はLLC型で行くのでは、と思われていましたが、財務省が、上記特徴の「� パス・スルー課税」に難色を見せ始めたのです。(去年の秋ごろだったかな)

 

ただ、このパス・スルー課税が利用できなければ、実質、この「合同会社」という制度を利用する人が少なくなる。それは、新規起業といった、経済活力の芽を摘んでしまう。

ということで、急遽、経済産業省が、動き出し、一気に法案化したのが、この「LLP」制度です。

 

ということで、わが国には、LLCとLLPが共存するという、他の国にはないような、制度が出来てしまったのです。

 

まだ、LLPについても、課税の明確な扱いは出てはいませんが、是非「パス・スルー課税」を認めて欲しいと思います。(出来れば、LLC側も)

ちなみに、投資銀行はLLCが多いようです。

かの有名なリップルウッドもLLCです。

投稿者 kuni01 : 00:24 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月28日

中小企業会計に関する指針の公表 −有価証券4−



今日は、昨日の続きからです。


 


有価証券の減損についてのまとめは、



















有価証券の区分


対象


会計処理


例外


市場性あり


満期保有目的債券


子会社株式及び


関連会社株式


その他有価証券
−時価あり−


 


時価が著しく下落


時価 = 貸借対照表価額


評価差額 → 当期損失


回復見込みがあると認められる場合


市場性なし


株式


財政状態の悪化


実質価額が著しく低下


貸借対照表価額


→ 相当の減額


評価差額 → 当期損失


回復可能性が十分な証拠によって裏づけされる場合


 


といった具合です。


 


ここでのポイントは、言わずもがな、「著しく下落」と「例外」の部分です。


 


まずは、「市場性あり」の有価証券。


 


これは、「時価が、取得原価に比べて50%程度以上下落した場合」


とされています。


 


ちなみに、中小企業会計基準では、「例えば、時価がおおむね50%以上下落した場合」としていましたから、50%のラインはあまり「おおむね」が「程度」(この辺も微妙ですね。何で、「以上」という、数学的な表現を使用しているのに、曖昧さを残すのか(-_-;))に変わった程度ですが、「例えば」がなくなった点は、それが、いくつもあるうちの一つであり、その他の方法というのもありますね、と言ったニュアンスから、明確にボーダーは50%ですよと決めた点、これは、やはり責任の限界点を決める上で欠かせないポイントだったのでしょうね。


 


ちなみに、この指針だと、


30%を越えた場合を著しい下落とする」はOK (^_-)-


60%を超えた場合を著しい下落とする」はOUT(T_T)/~~~


 ですね。


 


一方「回復見込みがあると認められる場合」とは、「合理的な反証がない限り」というのは、何を指すのか?


 


まあ、この辺は、「市場は生き物」であるため、予想は難しいでしょうが、例えば、決算書作成期日までに、時価が取得価額まで回復していれば、OKでしょう。


 


ただ、50数パーセント下落から、40数パーセント下落まで回復というのは、OUTかな?


 


続いて、時価のない有価証券ですが、まずは、「著しく低下」です。


 


これは、「少なくとも株式の実質価額が取得原価に比べて50%程度以上低下した場合」となっていますが、ココでのポイントは「少なくとも」。


 


これも、中小企業会計基準が、「例えば」としていたのに対して、「少なくとも」とボーダーラインを決めていますね。


 


次に、「実質価額」。中小企業会計基準では、明確に「1株当たりの純資産価額」とわかりやすくしていますが、果たして、イコールでいいのか?ですね。


通常は、1株当たりの純資産価額を指しますが、例えば、その会社が大きな含み益を抱えた資産(土地等)を所有している場合には、それを加味したりすることがあります。


 


その辺は、どっちかはわかりませんが、とりあえずは、「1株当たりの純資産価額」を基本にしていれば、大丈夫だとは、思います。


 


で、『回復可能性』


 


「十分な証拠によって裏付けられる場合」となっていますが、何が、「十分な証拠」か、これは、監査法人でも、審査・審議事項になるぐらい難しい判断です。


 


正直言って、分かりません。(-_-;)


 


一般的には、合理的な再建計画等といわれていますが、計画はやってみないと分かりませんし、あくまで、いくつかある仮説の一つに過ぎませんからね。


 


最後に、税法によった処理と『重要な差異』がないと見込まれるときは、法人税法の取り扱いに従うことが認められます。


 


その内容としては、基本通達9−1−7、9−1−9、9−1−10、9−1−11辺りに記載されていますが、特徴的なのは、やはり税法。


 


9−1−9で、法的整理が開始された場合等について、記載されています。


 


他、「1株あたり純資産」の算定方法に、「相続税評価額」「時価純資産価額」といった方法も採用できることが記載されています。


 


http://www.nta.go.jp/category/tutatu/kihon/houjin/09/09_01_03.htm


 


といったところですかね。今回は。


 


(ふー、疲れました。(-_-;)


 


 


いよいよ、開業間近になってまいりました。


 


7月8日には、楽天ビジネスに出店予定です!(^_-)-☆

投稿者 kuni01 : 02:03 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月27日

中小企業会計に関する指針の公表 −有価証券3−


今回で、3回目となった、有価証券の解説ですが、実は、今回の解説がこの中小企業会計指針の有価証券部分のハイライトといえる部分では、と思っています。


   


そのハイライトとは、「有価証券の減損」です!


   


(と思っていましたが、あまりに長すぎたので、2回に分けました。 m(__)m )


  


この中小企業会計指針が策定された、一番の目的は、来年施行予定の「新会社法」における「会計参与」制度の行動指針とすることです。


  


つまり、会計参与は、この指針に従って、会社の決算書の作成に関する指導等を行うことになっていますが、逆に言えば、この指針に従わなければ、いつ、利害関係者(閉鎖会社では、まだまだ、間接金融が中心なので、主として金融機関ではと想定していますが。)に訴えられても仕方がないということです。


  


今までも、有価証券については、減損規定はありますが、実質中小企業では採用されている例は、稀ではと思われます。子会社株式・関連会社株式といった部分は、特に。


  


では、解説を。


 


その前に軽く。2つの指針を。


  


[20.有価証券の取得原価]


 


 「取得原価には、取得時の付随費用を含める。」


  


これは、特に、従来の方法、中小企業会計基準、税法とも変わりないと思います。


 


その後に続けて、時価評価の場合の留意事項を入れていますが、これも、当たり前のことの確認規定ですかね。


  


[21.有価証券の評価方法]


 


 移動平均法・総平均法


  


これも、特に問題なし。だということで、パス。


   


さて、いよいよ、本日のメイン・イベント減損です。<(^´)>


  


[22.有価証券の減損]


  


まず、始めから、カウンターパンチ一発といった、感じの文言。


  


「有価証券の減損については、商法上、強制適用されることに留意する。」


  


いきなり、「商法上、強制適用されることに留意」と来たか(_;) という、感じですね。


  


つまり、これをやらなきゃ、商法上、罰則を受けますよ。ということですね。


 


では、まとめて見ますと


 


















有価証券の区分


対象


会計処理


例外


市場性あり


満期保有目的債券


子会社株式及び


関連会社株式


その他有価証券
−時価あり−


 


時価が著しく下落


時価 = 貸借対照表価額


評価差額 → 当期損失


回復見込みがあると認められる場合


市場性なし


株式


財政状態の悪化


実質価額が著しく低下


貸借対照表価額


→ 相当の減額


評価差額 → 当期損失


回復可能性が十分な証拠によって裏づけされる場合

といった具合です。


  


 


(すみません。長くなりすぎたので、今日はココ辺で区切らせてもらいます。 m(__)m )

投稿者 kuni01 : 01:32 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月26日

シッパイについて


最近『失敗学のすすめ』という本を読んでいます。


 


その中で、今日のようなスピードの時代では、『昨日までの成功は、今日の成功を意味しません。そのような時代に大切なのは創造力です。そして創造力とは新しいものを作り出す力を意味している以上、失敗を避けて培えるものでありません』と説いています。


 


これは我々会計士の仕事においても例外ではないと思います。これだけ企業実態の変化、ディスクロージャー制度の変更が激しい中で、新聞沙汰になるような致命的なミスからヒヤッとするミスまで、むしろ専門職であるからこそ求められる仕事の水準は高く、数々の失敗はつき物だと思います。


 


監査法人の中では、どのようにしたら監査をうまく進めることができるか、あるいは知識の習得のための研修が中心です。一方で、失敗事例の研修というのは、そんなに多くの機会があるわけでは無いないと感じています。


 


もしそのような機会が頻繁に与えられれば、もっと身近に失敗というものを感じられて、これまでとは違った研修になるのではないかと思います。


 


また、会計士は多くの企業の失敗事例を見てきています。ビジネス、内部統制、システム導入などなど・・もちろん秘密保守義務はありますが、それに違反しない形でこれらをデータベース化すれば、クライアントに対して多くの有効なアドバイスができるような気がします。


 


自分の代わりに他人が先に失敗してくれているわけですから、それを学ばない手はないですね。

投稿者 a005547 : 13:13 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月25日

WayBack Machine

面白いサイトがありました。

 



 

JCB-Goldの月間誌に掲載されていた記事ですが、インターネット上で公開されているウェッブサイトの「その時々の姿」をコレクションされている、いわば巨大なアーカイブです。

 

 

日本でも有名なサイト、ヤフーは駄目でしたが、インフォシーク、グー、MSNジャパン等は、古いもので1998年ぐらいから、コレクションされています。


 

ただ、残念なことですが、あまりリンクがうまくいっていないのか、ところどころ歯抜け、写真抜けとなっています。

 

 

しかし、こういった情報をアーカイブしていくところ、アメリカの懐の深さ、人類の歴史を100年も、千年もといった、未来を見通しているところ、感服せざるをえません。

 

 

でも、こうしてみると、インターネットにまつわる環境は、10年で大きく変わりましたね。

 

 

ちょうど今年の秋で、Windows95が発売されて、10周年ですね。


 

その頃は、私も含め、パソコンというもの、ネット通信というものは、「オタク」の遊び道具でしたが、今は、すっかり大衆のものです。

 

 

「10年先を見こして、行動する。」

 

 

そういった、人間になりたいですね。

 

 

(すみません。今日は、会計と全く関係ありませんでした。休日ということで許して下さい。(^_^;) )

投稿者 kuni01 : 23:19 | コメント (0) | トラックバック

会計よもやま話�〜ミエナイ売上


会社は、特に日本の場合、『売上高』の拡大に非常に大きな関心を寄せています。経営者は、売上高によって『うちの会社はこんなに大きいんだぞ』とアピールしたいでしょうし、市場シェアの多くを獲得した後、価格戦略を有利にすすめたいという思惑もあるかもしれません。


 


その売上高の計上は、会計上、実現主義という基準によっています。これは�市場取引を前提として相手方への財貨又は役務の提供と現金又は現金同等物の受け入れによって収益を計上しようというものです。


 


この実現主義では、投資家への将来情報へのニーズに応えるため、�で現金だけじゃなくて現金同等物を含めたところがミソです。


 


つまり、モノだけ先に引き渡して後で代金を支払ってくださいねというのが企業間での通常の取引ですから、売上債権(=現金同等物/売掛金)の発生をもって現金の入金を待たずに『売上』を計上してしまおうというものです。


 


モノを引き渡して買主が納得してくれればほぼ入金は確実ですから、少しでも早めに投資家へ『売れましたよ』という情報を提供するのがよいということなのでしょう。


 


ところが、最近、情報サービス産業に属する会社の売上高が本当に『実現した』とは一体どういう状況になったときななのかということが問題になっています。


 


情報サービス産業ではソフトウェア開発・販売の事業を行っていますが、その事業の対象物が『無形』の資産です。そのため、買い手がいつそれを受け取ったのか、また本当に受け取ったのかが目でみてもわからないところがやっかいです。


 


例えば、この種の業界では、システムが稼動した後もバグ取り等メンテナンス作業を継続するということがあります。この場合、システムが稼動した時点で売上を計上するのが妥当でしょうか?それとも、メンテナンス作業がほぼ又は大部分完了した時点でしょうか?


 


また、ベンダーがシステム運用のためのコンサルティングを行う場合があります。その場合両者を一体のものとみて一括して売上を計上すべきでしょうか?別々のサービスとみて売上を計上すべきでしょうか?


 


さらに、取引価額無形であることから、本当にシステムの金額が適正なのかどうかについて判断が難しいし、契約書自体を偽造された場合には発見が困難な場合があるでしょう。


 


これについて最近監査上の留意点が公表されましたのでご一読ください。


 


http://www.jicpa.or.jp/technical_topics_reports/999/999-20050311-01-02.pdf


 


企業実態の変化の中で、『将来情報へのニーズ』と『会計数値の確実性(ホントに現金に結びつくのかということ)』とのバランスを会計士がどのようにとっているか見ることが出来ると思います。


 


 

投稿者 a005547 : 13:23 | コメント (0) | トラックバック

M&Aと戦略目的

今日は、ある会社の社長さんとM&Aの件で、お会いいたしました。

 

そこで社長さんは、「自分は、この会社のココが欲しいからM&Aをするんだ!」というのを、はっきりとお聞かせくださいました。

 

 

それまで、資料等を見せてもらったり、担当役員の方からお話等はお聞きしていましたが、社長とお会いできて、はじめてその戦略的な目的がはっきりと見えてきました。

 


このようにM&Aの目的を具体的に語られることは、あまりないのではないでしょうか。

 

逆に、資産だけに注目したもの、とりあえず、持ち込まれてきたから、理由付けをして、M&Aの正当性を後付するもの、銀行に言われたから仕方なく、といったものが多いのではないでしょうか。

 

M&A成長の戦略


現在のようなスピードの時代、M&Aは、ある意味「勝ち組」と、「負け組」を決める一つの要素だと言っても、過言ではないと思います。


つまり、時代で「勝ち組」となるには、M&Aで自社に足りない部分を補完していくしかないのです。

「M&Aは、時間を買っているようなものだ」といった言葉も、聞きます。

「まさに、その通り!」だと私は思います。


だとしたら、「何のための時間を買っているのか?」タイムマシーンではないけど、どこの時代にいくのか、明確にしておくことは、M&A戦略の第一要素ですね。(*^_^*)

投稿者 kuni01 : 00:52 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月24日

株式公開のココロエ


日経新聞によるとIT企業を中心に、株式上場が好調のようですね。ネット株の新規上場社数は今年1―6月の新規上場は前年同期より6社多い75社と、ネット株バブル時の2000年同期(71社)を上回ることが確実となったようです。


 


しかし、なぜ企業は株式を上場しようとするのでしょうか?


 


株式上場とは要するに会社を株式という商品に替えて市場にだすことではないかと思います。それによって、広く一般投資家からの資金を市場を通じて調達できるというのが、なんといっても、もっとも基本的な株式上場のメリットです。


 


その一方で、会社を商品として売り出すわけですから、商品の内容を公開しなければなりません。会社情報のディスクロージャー義務です。


 


財務諸表を作成し、監査法人からの会計監査を受けることだけではなく、様々な企業内容の開示制度が用意されており(http://www.jasdaq.co.jp/data/01_0603_170401.pdf)、タイムリーに情報をまとめ発表するために時間的・経済的コストが毎期発生します。


 


そのディスクロージャー制度がさらに厳格化される見通しとなっています。


四半期開示の義務化です。


http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20050331AT1F3101Q31032005.html


 


米国では四半期開示が当然であって、むしろ日本の中間決算という概念の方が珍しいくらいです。


 


ディスクロージャー制度の国際化という趣旨は確かに理解できます。しかし、上場企業のなかには、上場以降株式市場を用いた資金調達を行っていない会社も多くあるのではないでしょうか?


 


 


もっとも基本的なメリットである株式市場での資金調達を行わずに、ディスクロージャー制度にシバラレルというのは本末転倒な気がします。


 


現に、サントリーやロッテ、出光興産、大塚製薬、竹中工務店など有名企業も上場していません。


 


 


これだけディスクロージャーが厳しくなると、今後は上場を見合わせる会社や上場を自主的に取りやめる会社も増えてくるのではないでしょうか?

投稿者 a005547 : 14:14 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月23日

中小企業会計に関する指針の公表−有価証券2−


中小企業会計指針の「有価証券」の続きですが、今日は、「19.有価証券の分類と会計処理」から、解説していきたいと思います。


 


有価証券は、その保有目的から以下の4つに分類され、会計処理は以下のようになっています。


 


 ┃分類      ┃貸借対照表額   ┃評価差額


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


1┃売買目的有価証券┃時価       ┃営業外損益


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


2┃満期保有目的債券┃償却原価     ┃償却原価差額


           (取得原価)   ┃:営業外損益                    


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


3┃子会社株式及び


    関連会社株式┃取得原価     ┃該当なし


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


4┃その他有価証券 ┃         ┃


   市場価格あり ┃時価       ┃資本の部


                    ┃(税効果考慮後)


  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


   市場価格なし ┃取得原価     ┃該当なし


          ┃(債券:償却原価)┃(償却原価差額)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 


この分類基準は、会計基準である「金融商品会計基準」と同一の区分となっています。


 


税理士会連合会の「中小企業会計基準」では、分類については、直接的には触れられてはいませんが、会計処理と一緒に以下のような分類が行われているようです。


 


 


 ┃分類        ┃貸借対照表額   


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 ┃売買目的有価証券  ┃時価で評価


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 ┃子会社株式     ┃取得原価


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 ┃市場性のある有価証券┃時価で評価可能


 ┃市場性のない有価証券┃著しく悪化の場合は相当の減額


 


 


まあ、これを見る限り、分類上の差異は「満期保有目的債券」、「関連会社株式」とういうところでしょうかね。


 


「関連会社株式」については、もともと連結会計上の概念であるため中小企業では関係が薄いのでしょうが、後々、公開等を目指す会社であれば、これは厳密に分けといた方が身のためですね。


 


また、「満期保有目的有価証券」については、全く出てきていませんが、税務申告上、これは、償却原価法という処理を採用して、損金・益金として認められるので、もし顧客が、そういった要望であるならば、「中小企業会計指針」に従った処理を行った方が顧客の節税になるケースがあります。


 


一方、評価・会計処理についてですが、これまた、


 


「中小会計基準」の方が、「売買目的有価証券」を除いて原則、原価法としているのに対して、「中小企業会計指針」では、「その他の有価証券」については、市場価格のあるものについては「時価法」を原則としています。


 


もちろん、中小企業への簡便法への配慮から、「多額でない場合には」、原価法を採用できるとしています。


 


この辺も、その「多額」というのをどの程度と判断するかがポイントなるとは思いますが、それは例えば、取引銀行から


 


「決算書と一緒に、有価証券の時価明細も付けて下さい。」


 


とお願いされるようであれば、もう始めから、決算書に織り込む方が、銀行側も助かるでしょう。


 


ちなみに、この時価評価損益は「売買目的有価証券」については、税務上も認められますが、税務上、「売買有価証券」には厳密な定義があり注意が必要です。


 


でも、この定義も、今回の「中小企業会計指針」には、織り込まれていますので、ご参考に。


 


 


(今回、非常にテクニカルな話が続きますね。(_;)すみません。)


 

投稿者 kuni01 : 23:52 | コメント (0) | トラックバック

専門家の人材派遣業務について

http://lancer2069.ameblo.jp/


わたしも、コレは一つのビジネスとなるのでは、と思います。

季節労働者の余っている時間をシェアリングする。未公開会社への人材派遣。

未公開会社の内部統制構築については、時間がかかるといわれていますがが、実際は定型パターンです。

ただ、監査人当事者が構築できないため、「答えは知っているけど、自分でやってね。」的なムードがあります。

そこを、集中して、1ヶ月、2ヶ月やる!

コレは、早期公開への早道でしょう。

ただし、「監査人自らできない。」(専門用語では、「二重責任の原則」といいます。)
ここが、ポイントですね。

要するに、監査法人は自分では、この業務ができない。

私たち独立した会計士は、人的資源がありませんから、自分でそういった業務を請負うことは、かなりの負担となりますが、ネタを集めといて、彼ら監査法人の人材派遣業務を請け負うというのは、お互いにメリットありますね。


 


ところで、皆さん「リビング・デッド」って知っています?(@_@)

投稿者 kuni01 : 01:29 | コメント (0) | トラックバック

不正と監査


会計士が監査にお伺いする場合、頻繁にお会いする経理担当者ならまだ大丈夫ですが、他部門、支店、あるいは子会社の方々にヒヤリングを行ときには、当人にやましいことなど何も無くても『何を聞かれるんだろう??』とかなり構えられてしまいます。外部の人間がドカドカとやってきて『監査する』わけですから当然といえば当然です。


 


そこで、われわれは警戒心をほぐし、良い情報を引き出すため『こんにちは!!』とできるだけ爽やかに笑顔でディスカッションを進めていくわけです。そこには疑ってかかるという態度は微塵も見せてはならないというのが鉄則でした。


 


『不正』なんていう言葉をだそうものなら、それはルール違反で、クライアント担当者から嫌がられてしまうばかりか、監査チーム内でも問題発言として扱われるというのが通常だったのではないでしょうか?


 


ところが最近事情が変わってきています?平成18年度から監査基準が変更され、この『不正』を見抜くことについてより注意を払う方向のようです。

とはいっても、まずは、これまでタブーだった『不正』という言葉をタブーでなくすことから始まるのではないでしょうか?

実務的には、現場で各部署の管理者に対して、『不正』の事実はありませんか?あった場合、それは内部監査室あるいは監査役に対して報告していますか?といった質問をするというレベルからだと思います。

もっというと、不正を発見するための監査手続がメインになるということはないでしょうし、ましてや会計監査の目的が不正を発見することにおきかわるなんてことはないのではないかと個人的には思います。(新聞にはそのようなニュアンスで書いてあるものもありましたが・・)

なぜなら、会計士の役割は財務諸表の適正性を第三者的立場から保証することにあるからです(公認会計士法1条)。財務数値に影響ない不正については、会計監査の対象からは基本的に外れるはずです。

アメリカでも監査法人の中には『不正発見チーム』みたいなものがあるところもあるようです。でも、それは従業員からの内部告発等の情報に基づいて、財務数値に関するものに限り出動する部隊で、通常の会計監査の中で不正発見がメインとなることはないようです。

ただ、たしかに、会計士が会社のカガミである財務諸表に『不正』という曇りが発生している場合に、それを拭き取るという役割が以前にもまして期待されていることには間違いないようですね。

投稿者 a005547 : 00:15 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月21日

中小企業会計に関する指針の公表−有価証券1−

中小企業の会計指針が公表されて、1週間ほど過ぎました。

 

九州地区では、鹿児島銀行が、リレーショナルバンキングの一環として、中小企業会計基準(税理士会連合会)を利用して、決算書を作成した企業には、優遇金利での貸出しを行う旨を発表し、今後ますます、次世代の中小企業会計を担う指針として、この中小企業会計指針は、着目されていくことだと思います。

 


 

その中のトピックを今後、勉強もかねて取り上げて行きたいと思います。

有価証券についてです。

指針では有価証券については、以下の項目に分けて記載されています。
数字は、指針の項番を表します。

19.有価証券の分類と会計処理の概要
20.有価証券の取得原価
21.有価証券の評価方法
22.有価証券の減損
23.貸借対照表上の表示
24.損益計算書上の表示

この中で、19.有価証券の分類と会計処理の概要についてですが、ここには、指針上、売買目的有価証券については、法人税法の規定を明確に織り込んでいます。

その点、税法基準により処理が行われることが、想定されており、「税務上どうなの?」を気にする利用者にとっては、分かりやすい表現と思われます。

(今日は、ここまでです。(*^_^*))

投稿者 kuni01 : 22:08 | コメント (1) | トラックバック

2005年06月20日

会計よもやま話�〜棚卸資産も将来情報への動き


現在、日本の会計基準基準における棚卸資産の評価基準は原価法と低価法との選択適用が認められています。


 


原価法とは、買った時の値段(⇒⇒原価 )を基礎として貸借対照表に計上することをいいます。


 


一方、低価法とは、原価と期末の時価とを比較してどちらか低いほうの価額をもって当該資産を評価額とする方法です。


 


低価法を採用した場合、�時価の方が低いと損失を計上しなければならないし、�また時価をいくらとするかということについて測定が面倒であることから、東証1部上場企業の約8割が原価法のみを採用しているようです。


 


しかし、『会計よもやま話�』でも書きましたように、貸借対照表には将来の現金獲得に貢献する資産だけしか計上することが許されません


 


この考え方からすると、原価よりも時価が落ちた場合には、将来の現金獲得能力はその分だけ落ちているわけですから、貸借対照表計上額から減額し、損失を計上するほうが合理的とも思えます。


 


また、投資家は将来情報が欲しているのですから、原価よりも時価が落ちた場合、将来発生することが見込まれている販売損失を当期の損益計算書上に損失として計上することで、そのニーズに応えることが出来るわけです。


 


実際、国債会計基準では低価法が強制適用とされています。


 


このような背景から、現在日本基準でも低価法の強制適用が企業会計基準委員会で検討されています。


 


http://www.asb.or.jp/j_technical_committees/inventories/index.html


 


会計基準の目的である、将来情報の提供に向けての試行錯誤はこれからもどんどん続いていきます!!

投稿者 a005547 : 23:12 | コメント (0) | トラックバック

限界利益

土曜日の日経新聞にマクドナルドの減益の話が出ていました。

 


 

私も学生時代、よくお世話になっていた「100円マック」戦略が、あまり効を奏していないという内容です。

 

100円マックといえば、一つ当たりの単価を下げることで、販売量を増やして利益を得る戦略ですね。

 

記事の中で、「売上総利益率の悪化」というコメントがありますが、そのコメントの続きとして、「人件費の増」と上げられています。

 

「100円マック」戦略をとれば、「売上総利益率」は悪化しますね。

 

この点、マクドナルドはセット販売を始めから想定していたようですが、「みんなハンバーガーだけで、済ましてしまう。」

(まあ、もともと、100円バーガー目的で来店する客は、ドリンクも自動販売機で買った方が安いことも知っていますからね。ちなみに、売上構成比でみると、ハンバーガー37%、ドリンク26% H16.12期)


ただ、営業利益は、売上総利益率自体とは、直接の相関関係はありません。

 

営業利益の段階からは、ちょっと管理会計的な見方になってきます。

(製造業は別ですよ。)


つまり、マクドナルドのような業種では、売上総利益率は、管理会計でいうところの「限界利益」に近いと考えられます。

(有価証券報告書をみたところ、ほぼ9割がハンバーガーの収入みたいですしね。)


となると、固定費はというと、ほぼ「販売管理費」にあたるのかな。
そこで、ようやく「人件費の増加」といったコメントと、「100円マック」戦略との関係が見えてくるのです。

 

管理会計的にコメントをしなおすと、
「100円マック」戦略をとったことによる限界利益の低下で、先行投資した固定費の増加分の回収ができなかった。

 

対外プレスは、「財務会計」の視点、社内の数値は、「管理会計」の視点ですね。

投稿者 kuni01 : 05:58 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月19日

ITと会計監査


今週の日経ビジネスに、情報セキュリティーに関して『価格.com』と『OZmall』がとった対照的な行動が記事になっていました。


 


企業はコンピュータシステムを通じて様々な便益を受けることができるようになりましたが、その反面、情報セキュリティーという重い責任を背負う必要があります。


 


このことは我々会計士とも無関係ではありません。


 


会計監査を必要とする大企業はほとんど、業務をコンピュータシステムに依存しています。そして、会計情報はこれらのコンピュータシステムから情報を自動で吸い上げて生成されるのが通常です。したがって、コンピュータシステムが正しく設計/運用されていなければ、会計情報の信頼性にも疑念が生じるというわけです。


 


会計士にはコンピュータの専門的知識をもった担当者(このBLOGの管理者もそうです!)がいて、コンピュータシステムの環境を把握し、開発/導入、保守、運用/情報セキュリティー等をヒヤリングし、必要十分かどうかを判断していきます。


 


コンピュータシステムも内部統制の一環ですから、費用対効果を考えて、リスクへの対処の程度を決めればよいとは思います。


 


しかし、まずはリスクへの対処を考える前提として、大企業のみならず広く一般的な企業の経営者の方々に、コンピュータシステムからは便益を受けると同時に重い責任を負わされているという事実について認知されることが第一歩だと思います。


 

投稿者 a005547 : 23:49 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月18日

キャッシュフローで物事を考える

先日、事業承継の書籍をみていたら相続税対策に対する方法がいろいろと紹介されていました。

 

その要旨は、資産の時価と相続税評価額との差額を利用して、相続税を安くしようといったもののようです。

 

中には、借入をして負債を増やして、土地を買おうといったものまでありました。

?(-_-;)

 

これでは、キャッシュが固定されてしまうのでは。

 

 

基本的に、キャッシュは使えて何ぼです。

 

 

それを固定化してしまっては、実際に相続税を払うときに、キャッシュがなくなって、再び借入をしなければならなくなってしまいます。


 

アメリカでは、不動産の価値は、「上モノがあって何ぼ」という考え方のようです。

土地と建物の価格の割合は、2:8ぐらいだそうです。

不動産を買う=投資をする、期間利回りいくらといった考え方ですね。

(移民の国アメリカらしい。もともと、「土着」という考え方が薄いのですかね。)


一方、日本では、土地のほうが、建物より価値高くなっています。

不動産を買う=土地を買うといった考え方ですね。

 

ただ、土地は資金化するのに非常に手間がかかります。

 

 

土地自体をキャッシュに結びつけるには、売却、駐車場経営ぐらいしかないのでは、ないでしょうか。

 

となると、キャッシュで考える立場であれば、やはりアメリカ的な「建物あって何ぼ」ですかね。建物は、たとえ収益が入らなくても、減価償却費という、キャッシュアウトを伴わないコストを計上できるので、税務的な方法でもキャッシュ化されていきますからね。

投稿者 kuni01 : 11:53 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月17日

会計よもやま話�〜企業グループの業績はどのように見たらよいのか?


企業が一定規模以上になると、物流や販売といった機能を分社化して独立採算を促したり、同業他社や仕入先といった他の会社の株式を買収してビジネスの拡大を目指したりすることがあります。


 


株式には、役員人事など会社の運営にかかる重大な事項について議決権を行使する権利がくっついていますから、あたかも『株式を持っている』親会社をトップとしてその下に『株式を持たれている』子会社がぶら下がっているようなイメージで企業グループが形成されていくことになります。


 


ここで、ある企業グループの頂点にたつ親会社の株主あるいはお金を貸し付けている銀行の立場にたってみた場合、親会社単体の財務諸表を見ていたのではある大きな落とし穴に落ちる可能性があります。


 


それは、親会社の業績が芳しくない場合に、子会社を利用して親会社の業績を簡単に良く見せる方法があるからです。


 


例えば、親会社の経営者は支配下にある子会社に対して売れ残った在庫を全部無理やり買い取らせた場合どうなるでしょうか?


 


子会社には、大量の不良在庫が残りますが、親会社の財務諸表には、子会社の業績が悪化して子会社株式の評価損が計上されるまで、反映されず、当期では単に売上がアップしたように記録されるだけです。


 


しかし、企業グループ全体としてみれば、グループ内部で不良在庫が移動したに過ぎず、キャッシュの獲得にもなんら貢献していません。


 


このような実態を反映させるため、グループ企業について、個別の企業の業績ではなくグループ全体の業績を写す財務諸表をつくろうというのが連結財務諸表です。そこではグループ内の企業間での取引は全て相殺消去され、グループとグループ外部との取引のみが財務諸表に現れるような工夫が施されています。


 


連結財務諸表は、このように企業グループ全体の収益力を表そうとするものですから、単に企業の利害関係者に対して情報を提供するということだけではなく、経営者自身が自社の業績を判断するためにも有効なものなのではないでしょうか


投稿者 a005547 : 15:52 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月16日

会計士のお給料




われわれ会計士は、クライアントが困ったときにアドバイスをすることが仕事です。


 


例えば、会計監査は会計数値をチェックすることも重要ですが、クライアントから相談をうけた事項について、適切な会計処理をするようにサポートしていくこともまた重要な仕事です。


 


コンサルティング業務や税務業務ではますますクライアントからの相談についてアドバイスをするという仕事が重要性を増してくるのではないでしょうか?


 


こういったアドバイザリー業務というのは、相談を受けた事項について出来るだけ早期に対応することがもっとも重要だと思います。緊急を要する相談について『1週間まってください』といっていたのではクライアントからの信頼を得ることが難しいかもしれません。


 


基本的にわれわれはクライアントからの正当な要求があれば深夜何時であろうとすぐに対応することが求められるわけです。


 


ところが、多くの会計事務所や監査法人では9時〜17時までが通常の勤務時間であって、それ以降は残業という給与体系です。


 


抱えるクライアントに応じて給料は一律というのが、クライアントに対する責任感やプロ意識の中で仕事をするにあたって本来の姿ではないかなという気がしています。

投稿者 a005547 : 10:37 | コメント (0) | トラックバック

中小企業会計に関する指針の公表

「中小企業会計に関する指針案」が公表されました。


 

このBlogでも何度も、取り上げていますが、私は、この『中小企業会計』というものに、非常に関心を持っています。

 

それは、私が監査法人に入って以来、ずっと銀行監査の一環で、自己査定をみてきたとき、中小企業の決算書の精度の低さを目の当たりにしてきたからです。

 

「日本の金融は、不動産担保主義だ」といった批判が、されてきました。また、銀行員もそれに頼ってきた部分があったと思います。

 

ただ、かといって、中小企業の決算書で、融資を判断するのは、その決算書の信頼性の観点から、土地に頼った融資より危うかったのでは、と思います。

 

ある意味、「仕方なかった」というやつです。

 

その一つの批判として、税務基準での決算書がありました。

しかし、税理士協会の方も、現在は適切な決算書の作成を会員に指導してきています。

 

そして、その指針となるものの草案が、今回公表されました。

 

 

ただ、ちょっと残念なのが、会計基準はひとつという、シングルスタンダードの立場を貫き、「指針」レベルでとどまっている点です。

 

私は、会計士ですが、会計士協会の唱えていたシングルスタンダードは、実務的ではないと思っていました。

 

それは、「コレさえ見れば、適切な会計基準に従っている!」といったユーザーサイドの視点が欠けているからです。

 

その点、日本税理士会連合会が出した「中小企業会計基準」の方が、体系的で、わかりやすいのでは、と思っています。

 

今後、夏までにどのようになるのか、まあ、大枠は変わらないのでしょうが、これでまた、会計というものが専門家のものになることを、私は恐れています。

 

(何か、質問等あったら、コメントください。かなり説明を省いていますので。ただし、総論のみですよ(*^_^*))

投稿者 kuni01 : 01:06 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月15日

オーバーワーク

どうも、今午前、3時49分ですか。

 

最近、監査法人の仕事のほうは、ようやく減ってきました。

 

もう、退職するまでカウントダウンといったところですが、今、ほかにいろいろなことを、準備しようと、動いたり、作ったりしています。

 

もともと、仕事がくるとNo-!とはいえないたちですし、また、今までは、仕事のチャンネルは、監査法人のみでした。

 

しかし、いざ開業となると、それはあらゆる方向から、来るようです。

 

イヤー、うれしい限りですが、まだ、昼間は監査法人へ行く身、夕食をとって、22時ぐらいからそれをこなしていくとなると、やはり遅くなります。

 

今夜は、開業後のスケジュールを作成しましたが、今までは、監査法人のスタッフを利用してこなせて仕事が、いきなり、仲間とするにしても、2、3人しか集まらない。

 

うー、それで、ホントにできるかな(-_-;)とちょっと、不安。

 

まあ、やるしかないんでしょうけどね (@_@;)

 

いつも時間がないA君と片づけられないBさんへ

投稿者 kuni01 : 03:48 | コメント (2) | トラックバック

2005年06月14日

コンサルティング会社をつくるなら、”LLP”

コンサルティング会社をつくるなら、”LLP”

 

最近、そう思うようになってきました。

特に私たちのような、「自分自身が商品」のような者にとっては、あまり、資本の論理で固めれた、『株式会社』というものは、合わないような気がします。

 

ということで、思い立ったが吉日、本日、九州の経済産業省に行き、お話をお聞きしてきました。

 

その概要としては、

 

1.現在、セミナー等を順次実施してはいるが、詳細についてはインターネット上で公開されていること以外は、現状では、言えないこと

(現在関連省庁と調整中)

 

2.士業における業務には適用できないが、士業が要求される業務以外の業務については、コンサルティングという形であれば、可能ではないかとのこと

 

3.詳細の公開は、7月中旬以降をめどとしており、そのときに契約書案も出る可能性があるとのこと

 

4.内容的には、投資事業組合事業法を参考に考えられていればいいのでは

 

5.LLPのセミナーは盛況で、九州では150人の定員に180名超押し寄せたそうです。(士業の方も結構こられてたようです。)

 

といったものでした。

 

そして、関連書籍等についても、質問してみましたが、現状では
まだ、そういう具体的な書籍はないとのことです。

とっても、気さくな方でいい人でした。(*^_^*)

 

投稿者 kuni01 : 00:51 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月12日

顧客起点のビジネス


このBLOGでも何度か登場している『ニューヨーク流たった5人の大きな会社』。


 


著者である神谷秀樹さんは、この中で『現在、ITの登場によって供給者起点のサプライチェーンから需要家起点のサプライチェーンへの大転換期にあり、日本のあらゆる産業が供給者起点から需要家起点に転換すれば、その産業は構造不況業種から成長産業へと転換されるであろう。なぜならそのサービスには著しい競争力が備わり、人々がぜひとも使いたいという需要が生まれるからである』と説いています。


 


会計/税務に携わるわれわれの業務について顧客起点のサプライチェーンとはどういったことを指すのでしょうか?

例えば、経営者に対して会計・財務的な視点から様々な提言ができる『参謀』として、クライアントにすでにいる人材のスキルアップをサポートすることもひとつの形ではないかと思います。

従来、クライアントからの会計税務処理の質問に答えたり、記帳代行をしたり、申告書を作成したり、会社が本来独自で行うことのできる業務を代行するという業務が多かったように思います。この方法は会社にとって費用負担が軽く効率的かもしれませんが、長期的な視点でみると、会計税務のノウハウが会社に蓄積されにくいという側面があるのではないでしょうか?

また、企業再生業務にしても、これまでは、債権放棄の額を決めたり、グッド事業とバット事業を切り分け、バット事業については切り捨てたりするなど外科的な業務が主であったように思います。しかし、外科手術が成功したとしてもその後会社が自力で再生していくのにはかなりの苦労が必要だと考えられます。

さらに、社会人を対象とした専門学校等はその分野について広く一般的な知識を得ることには向いていますが、必ずしもそれが勤務している会社での業務にマッチしているとは限りませんし、デイリー業務をこなすだけで精一杯のなか、学校に通う時間を作ることすら難しいかもしれません。

このように考えるとき、会社が組織の中で自らをコンサルティングし、P(Plan)D(Do)C(Check)A(Action)サイクルによる自己再生を繰り返すために、経営者の了承のもと核となる人物のスキルアップをサポートすることが『顧客起点のサービス』といえるのではないかと思うようになりました。

たとえば、
�会社からの質問に対して回答をいうのではなく、調べ方を答える。
�記帳代行、申告書の作成業務を行うのではなく、業務のノウハウについて答える。
�クライアントの1社1社ごとに強み弱みを分析し、個性にあった研修プログラムを組む(マネジメント、会計、税務)
�宿題は自社の業務と直結するものを出す。(販売サイクルの内部統制評価シートを埋めてきてくださいなど。)
�最終的目標として、自社の経営状況を分析し、経営者に提出する

などなどです。もちろん、会社の研修制度の一環なので、時間と費用は会社が保証してくれます。

現実に実行するとなると、大変でしょうが、いつかこのアイデアを生かせるときがくればいいなと思っています。

投稿者 a005547 : 21:36 | コメント (0) | トラックバック

ROE 会計指標の見方

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今日のけやき通りは、夏の強い日差しを予感させるような天気でした。
(でも、午後からは、曇っちゃいましたが(-_-;))

 

「株式会社は誰のもの?」という話が、最近話題ですが、会社はやはり「株主のもの」のものであることは、間違いのない真実です。

 

 

その一つの会計的な指標がROEですね。


株主資本利益率(ROE)=当期純利益÷株主資本(純資産:自己資本)

によって求められる、ROAと並ぶ有名な指標です。

 

 

先日土曜日の日経新聞の「ランキングで読む前期決算 ROE」というのが出ていました。


 

それによると日本企業のROEは、上場企業のROEは7.8%に達しているとのこと。

 

ただ、このランキング情報、もう少し情報があった方がいいのではと思います。

 

ROEは分解すると以下のような式になります。

 

ROE=(当期利益÷売上高)×(売上高÷総資産)×(総資産÷自己資本)

   =売上高当期利益率×総資産回転率×自己資本比率の逆数

 

最後の自己資本比率の逆数がミスリードをしないための、ポイントです。

 

自己資本比率が少ないほど、ROEは高くなるのです。

これをファイナンス的に使ったのがレバレッジ効果(てこの原理)というやつです。

 

ちなみにランキング上位5社の自己資本比率の推移は以下のようです。

 

ランキング 会社名   2004.03期 2005.03期
1.    JUKI      2.7%   11.7%
2.    三井鉱山    7.5%   17.9%
3.    太平洋金属  35.4%   61.5%
4.    ヤフー     75.8%   72.6%
5.    いすゞ     10.2%   13.9%

 

このように、ランキング1位、2位のJUKI、三井鉱山については、それぞれ前期は、自己資本比率10%以下の非常に自己資本比率の低い会社だっ

たんです。

いすゞも、前期はかろうじて10%をキープといった状態ですね。

 

こういった自己資本比率の低い会社は、ROE的にはいい会社ですが、自己資本比率的には安全性の低い会社ですね。


会計はこういった多面的分析が欠かせませんね。

私も以前株式投資を行ったいたとき、一つの指標だけ投資を決めて痛い目に遭いました(@_@;)反省反省

投稿者 kuni01 : 13:07 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月11日

M&A時のプレミアムについて

M&A時のプレミアムというと、理論的には会社の超過収益力と言ったいわゆる「のれん」の価値であると言われています。

 

 

でも実際は、プレミアム部分というのは、非常に感情的なものであるのでは、と思うことが多分にあります。

 

 

たとえば、事業承継的なM&Aの場合には、そのプレミアムはある意味、先代経営者への「ご苦労様料」の意味をもっていたり、競合企業買収の場合には「封じ込め料」であったり、また、このBlogに書かれているように買収企業が何社もある場合は、「負けられない料」であったりといった風にです。

 

 

会計的は、これらを全部まとめて、「のれん」として処理し、最長20年以内で定額償却となります(企業結合会計基準)。

 

 

ただ、本当は、これらのプレミアム部分については、区分ができれば、一時費用的な要素が含まれているかも知れませんね。(@_@;)

投稿者 kuni01 : 21:52 | コメント (0) | トラックバック

会計よもやま話�〜会計基準をめぐるタタカイPART2


先日掲載しました、『会計よもやま話�〜会計基準をめぐるタタカイ』につきまして、トラックバックをいただき、ありがとうございます。マニアックすぎることを書いていないか常に不安の中で書いていますので、議論の視点を提供できたとすればそれだけで励みになります。


 


さて、良い機会なので、ヘッジ会計ということについて、少し踏み込んで書きたいと思います。


 


そもそも、会計基準は、デリバティブ取引について、基本的に投機(!?)を目的としているという考え方にたっています乱暴すぎるかもしれませんが、誤解をおそれずにいってしまえばバクチだと考えているわけです。そして、我々はこのバクチの結果が出てしまう前に、一定のロジックに基づいて、勝ちそうか負けそうか知ることができます。デリバティブの『時価』 のことです。


 


デリバティブが投機目的であり、そのの結果を事前に知ることができるとすれば、これを開示することが、将来情報を望む投資家からみるとありがたいでしょう。そこで、デリバティブは原則として時価評価し、時価評価の結果を損益処理することが求められるわけです。


 


ところが、デリバティブ取引はなにも投機目的のために利用されるだけではありません。会社がリスク資産を保有している場合に、そのリスクを軽減する効果を持つことがあります。


 


典型例はこうです。


 


会社が、常時、外国の商社から商品を輸入しており、ドル建てで支払う約束をしていたとしましょう。この場合、会社が持つ外貨建債務は為替変動リスクにさらされています(1=100円よりも1$=110円のほうが不利)。


 


そこで、会社は将来発生する外貨建債務に関する為替変動リスクを軽減するため、銀行との間で、外貨建債務の発生見込額を1$=100円でドルにかえる約束(=デリバティブ取引)をしておくのです。そうすると、会社としては1$=90円となることによって得られる利益を放棄するかわりに、1$=110円となることによって生じる損失を回避できるわけです。


 


このようなデリバティブ取引は、将来発生する為替損益を軽減する目的で行われるものですから、その意図を会計処理に反映させなくては、逆に投資家をミスリードする可能性があります。


 


そのため会計基準は『ヘッジ会計』という工夫をしています。それは、ヘッジ対象(=将来発生する予定の外貨建債務)から得られる損益とヘッジ手段(=当期行ったデリバティブ取引。)から得られる損益とを同一期間に認識する工夫です。


 


先ほどの例でいいますと、『当期』に行ったデリバティブの時価評価結果を損益として認識せず、外貨建債務が発生し為替変動損益が生じる『来期』 まで、その損益を繰り延べることになります。


 


ところが、会計監査人の立場としましては、『会社の意図』というものを確かめなくてはなりません。なぜなら、ヘッジ会計は損益を繰り延べるものであるため、これを利益操作に利用されかねないからです。


 


例えば、10年間にわたって1$=100円で邦貨を外貨に交換する約束を銀行との間でしていた場合に、当期末において時価がかなりのマイナスであるとすれば、業績の苦しい会社は、本当は投機目的で行っている取引であったとしても、『これは将来発生する外貨建債務のために行ったデリバティブ取引であり損益はそのときまで繰り延べたい』というでしょう。私が経営者でもそういいたくなります。


 


また、たとえ、今現在外国企業との取引があったとしても、これだけ変化の早い経済環境において長期に10年間なんて気の遠くなる話です。)輸入取引が継続することを立証するのはかなり困難です。取引が中止された場合、邦貨を外貨に交換する取引は、そもそもリスクを軽減する対象(=ヘッジ対象)が存在しないわけですから、会計上単なるバクチとしての性格を持つにすぎないことになります。


 


この『会社の意図』の判断指針を示したものが例の『包括長期為替予約のヘッジ会計に関する監査上の留意点』(リサーチセンター審理情報No19)です。このなかで、1年以上の予定取引については、一定の場合を除いて、ヘッジ対象とは認められず、原則として会計処理上は投機目的と考えて損益処理する必要があると示しています。


 


もっとも、これはヘッジ対象となる為替予約取引が将来発生するかどうかの予測にあたっての判断指針を示したものにすぎませんから、極端にいえば10年、20年先のことであったとしても、予測を裏付ける合理的な根拠を会社側が示した場合、損益の繰延処理を否定する理由は会計士側にはありませんし、この判断指針もそこまで否定していません。


 


つまり、この判断指針が出されたからといって、包括長期為替予約を全て損益処理しなければならないということではなく、将来の外貨建債務の発生可能性について会社の実態を見て判断しなければならないということです。


 


判断指針が出たから、損益処理しなければならないというロジックがクライアントから理解を得られないのは当然ですし、そもそも今までの処理はなんだったんだということになりかねません。


 


私が尊敬する先輩からよく言われたことは、『会計基準から実態をみることをするな』『実態から会計基準をみなさい』ということでした。会計基準は企業の取引実態を写し出すカガミにすぎないのですから!


 


今回は長くなってしまってすみません。

投稿者 a005547 : 18:13 | コメント (3) | トラックバック

2005年06月08日

会計よもやま話�〜将来リスクの予想はムズカシイ


全ての企業の活動基準となっているのは現金であり、「お金をもうけること」こそが唯一の会社の目的です。そのため、財務諸表はこの現金の出入りを基礎として作成されています。


 


ところが、財務諸表の基本的な存在意義は投資家の投資意思決定に役立つことにあります。そして、投資家の欲しい情報は「会社がこれからどれだけ儲かるか」という将来情報です。


 


この要望に応えるべく、会計基準は、現金収支を基礎としながらも、そこに将来情報を織り込むためのさまざまな工夫が凝らされています。貸借対照表を見るとパッと目に付くのが「引当金」というあまりなじみのない文字。これもその一つです。


 


つまり、実際の現金支出が今よりまだまだ先のことであったとしても、支出の原因が当期にあり、また支出の可能性がほぼ確実といえるような場合には、将来の実際の支出に先立って費用(=当期の損益計算書において利益のマイナス要因となる)を計上することが将来情報に対する投資家のニーズに応えることになります。その結果計上されるのが引当金なのです。


 


貸借対照表には、将来収益の糧となるもののみが計上されていますが、引当金は将来収益にマイナスの影響を与えるものとして、「負債の部」に計上されています。


 

引当金の一部を大雑把な内容とともに説明しますと次のようになります。
�賞与引当金:来期のボーナス支払いによる支出を当期の費用として見積もり計上

�退職給付引当金:将来の退職者に対する退職金支払いによる支出を当期の費用として見積もり計上

�損害補償損失引当金:裁判で損害賠償請求を受けている場合に、負けが込んできたため、損害賠償金の支払による支出を当期の損失として見積もり計上。

�貸倒引当金:保有している金銭債権が回収できないかもしれない場合に、回収不能見込額を計上。

引当金の種類はまだまだたくさんありますが、本質はどれも同じです。それは、投資家に対して、将来のリスク情報を示しているということです。

ところが、引当金はあくまで将来の支出がどのくらいになるかを予想することによって計上されるものです。

そのため、会計監査上は、会社見積もり計上額が本当に正しいのかということについて確かめる必要があります。なぜなら、将来の予想を楽観的に行うか悲観的に行うかを利益操作に利用されかねないからです。

会計士も将来予測の妥当性を検証することについては大変な苦労が必要で、通常監査現場ではベテランの会計士がこの検証作業を担当しますし、見積もりの妥当性を検証するということだけをテーマとした監査上の実務指針が1つでているくらいです。

将来予測を取り入れれば取り入れるほど、投資家ニーズに応えることにはなりますが、いきすぎると予測の合理性について疑問が生じ、かえって投資家の判断を誤らせることにもなりかねない。

そのバランスの間に会計基準が成り立っているといえるのかもしれません。

投稿者 a005547 : 19:41 | コメント (0) | トラックバック

買収指針

5月27日に経済産業省より、

「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」 及び 企業価値研究会「企業価値報告書」が公表されました。

 



日本もいよいよ、大買収時代に備えた体制が求められてきているのだなと思います。

 

以前、村上ファンドの事を、日経ビジネスの記事の紹介と共にに書いたことがあると思います。

 

また、先日、サイバーエージェントの藤田さんの「渋谷ではたらく社長の告白」についても書きました。

 

その本の中で、藤田さんが、村上ファンドからの株式の大量取得を受け、公開で集めた資金を返すよう求められる場面が出てきます。

そこで、藤田さんは悩まれるのですが(この章は本当、本人が言われるように涙ものでした。また、一見華やかそうに見えるベンチャー企業(起業)の影の部分でしょうね。)、その後、決算発表を控えて、楽天の三木谷さんに決算が苦しい胸のうちを明かすという場面があります。

藤田社長が「黒字を確保しなければ」という思いを打ち明けたとき
三木谷社長は「いいよ、そんなの。もっと、中長期の経営を目指しているだろ?信念を貫けよ」という交わす言葉。

このとき、これが現在の企業買収における指針の「企業価値」なんだなと思いました。

村上さんの言うように「現金があまっていれば返せ」これは短期的な視点でみた「企業価値」

一方、三木谷さんは、「(短期的な利益にこだわるより)中長期の経営を目指せ」といった中長期的な視点に立った「企業価値」

このどちらかをとるかは、株主でしょう。

難しい、指針もこういった場面を想定しながら、読んでみようかなと思っています。
(ただ、128ページもあるよ(-_-;)コレ)

でも、今からは、とりあえずサッカーみなきゃ!(*^_^*)!

投稿者 kuni01 : 19:29 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月07日

会計よもやま話�〜会計基準をめぐるタタカイ


近年、金融工学の発展とともに各金融機関はさまざまな金融商品を開発し、上場企業をはじめとする多くの会社にデリバティブ取引を売り込んでいるようです。


 


会計基準は企業実態を写しだすカガミですから、このような実情がキャッチアップされ、整備される必要があります。このデリバティブ取引の取り扱いについて定めるのが金融商品会計基準です。


 


この基準の詳しい内容については別の機会にとっておくとして、去る平成17228日に東京地裁で興味深い判決がでました。


 


会計監査上、取り扱いに困るような事項や留意すべき事項について、公認会計士協会がリサーチ・センター審理情報という答申書を出すことがあります。


 


http://www.jicpa.or.jp/technical_topics_reports/200/


 

われわれ現場の会計士はこれを参考にしながら、会計監査を進めていくわけですが、平成15年2月18日に、デリバティブ取引に関する基準の解釈について「包括的長期為替予約のヘッジ会計に関する監査上の留意点」(リサーチ・センター審理情報No19)が公表されました。

大雑把にいうと、長期的な為替予約取引については、一定要件を満たす取引以外、決算期末において時価評価し、時価変動分について損益処理するべきという内容です。

時価評価した結果、多くの会社が利益を計上したならよかったのでしょうが、反対に損失を計上する方が大半でした。これでは、会社はデリバティブ取引に消極的にならざるを得ず、折角苦労して開発した金融機関の苦労も報われません。

そこで、先ほどのリサーチ・センターの損益処理すべきというロジックがそもそも正しいのかどうかについて裁判で争われていたわけです。

東京地裁の結論としては、公認会計士協会側の勝利でした。

会計基準がコミュニケーション手段足りうるためには、その過程で利害関係者との摩擦を含めたやりとりが必要だということなのでしょうね。

投稿者 a005547 : 00:19 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月06日

ニーズとウォンツ

今、団塊の世代から、次世代への事業承継が活況を迎えつつあります。

本日の日経新聞の「新進気鋭」のコラムにおいても、その記事が書かれていました。

 

M&Aの世界でも、ビジネスマッチングがインターネット上で案件を引き合わせる時代が来ているみたいです。

 



以前は、事業承継と言えば、付き合いのある銀行、証券会社といったところに相談ということが多かったと思いますが、今後は、このような形でのマッチングも多くなるのでしょうかね。


そういえば、一時期、livedoorのサイトにおいても、ビジネスマッチングサイトがありましたが、今は見たりません。

 

どこに行ったのでしょうか?(@_@)

 

結構内容的に面白かったのですが。


あと、「楽天ビジネス」
これも、ニーズとウォンツを引き合わせる、新しい形態ですかね。


インターネット上の車のオークション。

あれも、導入当時は車をインターネットで買う人がいるのか?

と思っていましたが、今では、車販売・購入チャネルの一つとして定着しています。

 

今後も、これは?というようなことでも、十分起こり得るのでしょうね。(*^_^*)

投稿者 kuni01 : 22:28 | コメント (0) | トラックバック

「渋谷ではたらく社長の告白」

今日は、「渋谷ではたらく社長の告白」を読んでいました。


ご存知、サイバーエージェントの社長 藤田晋さんの書かれた、起業から現在に至るまでの回顧録です。

 

大概の感想にあるように、一気に読んでしまいました。

 

以前も、livedoorの堀江社長の書籍についてBlogを書いたことがありますが、今回も改めて「起業」とは何なのか?を考える機会となりました。

 

 

いずれの社長も、今をときめくネットベンチャーの社長ですが、現在の段階に至るまでは、すごく苦労をされています。(「苦労」という言葉は、おそらく適切ではないでしょうが。)

 

私も、これから独立しますが、その時、どのようなことが待ち受けているかわかりません。


今のように、基本的に土、日の休日、家族との時間というものは、削られていくでしょう。


(私の妻も、結婚した当初より監査法人の職員であったため、就業時間以外は、仕事外と思っているところもあるようです。)


それでも、やはり、自分を試してみたいのです。


「渋谷ではたらく社長のBlog」もリンク貼らしていただきました。

このBlogも、読んでいて非常に共感できる面があります。
ちょうど、同年齢ということもあるのでしょうか。


正直、今、監査法人に長く居過ぎたな、と思うことがあります。

 

渋谷ではたらく社長の告白

投稿者 kuni01 : 00:23 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月05日

内部統制


最近内部統制という言葉をよくミミにするようになってきました。


 


内部統制というと大変とっつきにくい言葉のように思いますが、「経営者が組織を運営するにあたって、業務を効率化し、心配(リスク)を回避するための仕組み」というくらいに考えておけば足りるのかなと思います。


 


たとえば、新規出店のための資料を担当者が作って経営者が承認する仕組みや、仕入れてきた商品が売れ残らないようにするため在庫量を一定に保つためのコンピュータシステム、売り上げ代金を盗まれないための金庫の設置などはすべて内部統制です。


 


その内部統制の構築が平成18年4月に施行が見込まれる会社法案において義務化される見通しとなっています。

内部統制は経営者が自主的に構築するものなのに、それを義務化するというのもおかしな話ですが、経営者は株主さんから経営を委託されているのであり、株主さんに迷惑をかけないように、忠実に経営を遂行していくには、内部統制をきちんと作っておくことが不可欠ということなのでしょうか?

内部統制義務化の話は以前から議論されていましたが、急激に進んだのは、サーベインズオックスレイ法404条でSEC(米国:証券取引委員会)登録会社に経営者による内部統制の評価及び財務諸表を監査した登録会計事務所による証明書の交付が義務化されたことも一つの要因だと思います。

義務化先進国であるアメリカの内部統制報告の実施状況はどのようなものでしょうか?

最近公表されたSECの声明書では、経営トップ層に内部統制についての認識を高めるという効果があったものの、内部統制報告には企業に多額の費用負担が発生したと述べています。やっぱり・・・

SECとしては費用負担を軽減するため、内部統制の監査と財務諸表の監査との統合や小規模公開会社に対する簡易化された枠組みの設定等を検討しているようです。

日本でどこまでのレベルが求められるかはわかりませんが、「実利」のある形に落ち着いて欲しいものです。

投稿者 a005547 : 14:49 | コメント (0) | トラックバック

積極的開示

経済産業省が上場企業に対し、経営実態や経営戦略を細かく開示する「知的資産・経営報告書」の作成を促す旨の記事が出ていました。

 


 

環境報告書や知的財産報告書と同様に法的な義務ではないが、積極的開示をすれば投資家からの信頼が高まる利点を説明されているようです。

 

「投資家からの信頼」

 

会社は誰のものか?

 

そういった疑問が、livedoorのニッポン放送買収劇から、私の中で生まれています。

 

現在の商法においては、会社の所有者は間違いなく「株主(=投資家)」のものです。

 

ただ、実際に会社を汗水垂らして運営しているのは、経営者です。
(惰眠をむさぼっているような経営者は別として)

 

また、その手足として働いているのは、従業員です。

 

経営者の実感としては、「株主のため」>「従業員のため」が実感ではないでしょうか。

 

そこに、今回の指針では、客単価の推移、クレームの受付件数といった企業内においても、シークレット事項として扱われる事項が挙げられる予定のようです。



確かに、投資家としては、そこまでの情報があれば、より実態を理解して投資が可能でしょう。

ただ、情報は純粋な投資家ばかりがみるわけでなく、ライバル企業も参照するでしょう。


「会社が誰のものか?」

今の資本主義社会はこの問いをもう一度考える時期に来ているように感じざる負えません。

6/6発売の日経ビジネスは、「株主なんか恐くない さあ、ムラカミ総会が始まる」です。

投稿者 kuni01 : 11:02 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月04日

「株主」のため?

3月決算の会社も、現在、有価証券報告書の作成をしている頃だと思います。

 

 

「有価証券報告書」この報告書、年々分厚くなって、今では200ページを越えるような会社もあるのではないでしょうか。

 

これを作るために、企業は多大なコストを支払っています。

 

有価証券報告書を作成するための組織整備
内部監査
公認会計士監査

 

  といった具合にです。

 

このような書類の作成は会社の実質的な所有者である「株主」(潜在的な株主も含め)のためです。

 

ただ、本当にそれが株主のためなのでしょうか?

 

今後、いよいよ内部統制の監査が始まりそうです。

それで、儲かるのは、結局、株主ではなく、監査法人ではといった声をよく耳にします。

 

「利益が1千万円しか出ていない会社に、2千万円の監査報酬が支払われている。」

 

「笑い話」みたいな話ですが。

 

資本市場で会社の円滑な資金調達を行うために、適切な情報を開示することは、確かに必要です。

 

ただ、「適切な」の精度をどれくらいまで持っていくか、
その辺は、資本主義であるならば、あくまで経済効果を取り入れたものであるべきだと思います。

 

過度な負担は、資本主義の発展の視点から見ても、避けるべきだと思います。

投稿者 kuni01 : 14:55 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月03日

会計よもやま話�〜固定資産にかかる減損会計


これまで新聞等で幾度となく取り上げられ、企業の業績に強烈なインパクトを与える減損会計。中には1,000億円規模の損失を計上した会社もあるようです。減損会計を適用した会社の株価は、不思議なことに、多額の損失を計上したにもかかわらず上昇しているケースが多くあります。企業実態を写す道具に過ぎない会計基準が、逆に実体経済に大きな影響を及ぼすというのも変な気がしますが、そのからくりを解明したいと思います。


 


企業は設備に投資をして、その設備を使って製造される製品を販売し、儲けを得ようとすることはよもやま話�でもお話しました。


 


ここで面白いのは、設備は1年間だけではなく数年間使用するのが通常であるため、会計ルール上ひとつの工夫があることです。


 


それは、設備を購入したときの現金支出をその期の損益計算書において全て費用化してしまうのではなく、使用する期間にわたって、配分しようという工夫です。


 


考えてみれば当然のことですが、企業が100億円の設備投資をし、10年間にわたってその設備を利用してもうけようと考えているのに、設備投資の初年度にいきなり100億円の損失を計上するのは、どう考えても企業の実態を表しているとは思えません。使用する10年間にわたって費用化し、製品の販売収益と対応させるが、企業の儲けを表すために合理的でしょう。

というわけで、設備投資の初年度には100億円のうち10億円だけが費用として計上され、残りの90億円は貸借対照表に資産(将来収益の糧)として計上されることになります。

前置きが長くなってしまい申し訳ないのですが、ここからが減損会計の話になります。

そもそも企業はもうけることを目的として事業活動を行っていますが、全てがうまくいくとは限りません。多額の設備投資を行ったとしてもそれが収益に結びつかないなと経営者自身が自覚してしまうときもあるでしょう。

厳しいようですが、そのような儲からない資産は、貸借対照表にはのせてはならず、わかった時点の損失として損益計算書に計上しなさいというのが減損会計です。なんせ貸借対照表に載せてもよいのは将来の糧となる財産だけなのですから。

なお、減損損失を計上する場合、損益計算書には、減損損失を認識するに至った経緯を記述することがルール化されています。経営者は自らの失敗を記述しなければならないのでなかなか詳しくは書いていませんが、企業の状態を知るうえでなかなか興味深い情報を得ることができます。

EDINETのキーワード検索で「減損損失」 などと入れるとたくさん出てきますので一度見られるのもよいかもしれません。

また、冒頭で減損損失を計上すると株価が上がるということを記載しましたが、これは、将来にわたって費用化する資産を一気に損失計上することで、将来の費用負担が減ってその分利益が増えるという算数的な理由によるものだけではありません。

資産の費用化を早めにすることで、経営が身軽になり、経営者は思い切ってスクラップAndビルドを行うことができることなども株価をおしあげる要因となるでしょう。

問題の先送りは経済の世界でも歓迎されないということですね!?


POINT

減損会計は将来収益に貢献しない資産を早めに費用化し、来期以降に引き継がないようにするものである。

投稿者 a005547 : 00:39 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月01日

中小企業施策

先日、遂に税理士協会に入会しました。

 

2005年の3月までは、公認会計士として税務業務ができていましたが、2005年4月1日からは、公認会計士だけでは税務業務ができなくなり、税理士協会に税理士として登録することが必要となりました。

 

公認会計士は、業務上法人税、消費税といった分野で、クライアントと関わりを持ちます。

 

私のBlogの中でも、税務的見解を述べた部分もあったと思いますが、それが公認会計士だけでは、そういった税務相談的なものも回答することができないそうです。

 

業務的に会計と税務はやはり、切っても切り離せないところがあるので、今後会計士は業務上での税務面の仕事・相談にどう対処するのでしょうか?

 

(実は、「税務相談」これも、ただで受けることはできないそうです。)

 

そして、こういった業種規制は、・・・。と思いますが、とりあえずは、私は、税務面の相談は、晴れて「税理士」として受けれるので、良しとしましょうか。(^_^;)


ところで、税理士協会に入った次の日から、色々なパンフレットや、ガイドブックが送付されてきます。

その中で、面白い物が入っていました。

「中小企業施策利用ガイドブック」(中小企業庁)

これは、中小企業の施策が色々と記載されています。

内容を見てみても、私もやってみたくてなるようなことが記載されています。

その内容を挙げてみますと

1.経営サポート:
創業・ベンチャー、経営革新、技術革新・IT化、雇用・人材、国際化等
2.金融サポート:融資、保証等
3.財務サポート:税制
4.商業・地域サポート:
地場産業、商店街、中心市街地等
5.相談・情報提供:支援センター、経営改善相談、下請取引等

中小企業の皆さん、または、これから起業されようとされる方は、是非、このパンフレットを参照して、利用できる制度がないか見てみるのもいいのでないでしょうか?

601http://www.chusho.meti.go.jp/g_book/index.html

投稿者 kuni01 : 22:56 | コメント (0) | トラックバック

監査法人の作り方

実は、最近、監査法人を作ろうかなと考えています。

 

どうしても、会計士として仕事を行っていくうえでは、ある程度の組織が求められるからです。

 


とりあえず、来週あたり、どこか聞きに行こうかなと思っています。

 

破天荒かもしれませんが、とりあえず、やってみようとかなと思います。

 

というか、まずは、5人集めることから考えなければ。(ーー;)

(監査法人は5人以上の公認会計士がパートナーになることが必要です。)

 

結構、そう考えると、難しいんですね。

 

本当は、LLPくらいで、できればいいんでしょうけど、LLPは士業適用不可みたいですし。

 

コンサルティング会社であればLLPでも大丈夫なのかな?

 


 

ぼくたちは、銀行を作った。―ソニー銀行インサイド・ストーリー

投稿者 kuni01 : 00:59 | コメント (0) | トラックバック

財務諸表の前提

今日は、財務諸表の考え方ですが、昨今の企業の破綻において、その破綻時点で財務諸表を評価した場合には、債務超過に陥ることが多いの不思議の思われる方がおられるのではないでしょうか?

 

私たち会計士から見れば、それはそもそもの会計の前提が違うということがあまり伝わっていないような気がします。

 

そこで、業を煮やしたか、会計士協会が次のような報告書をだしています。

 

 

「会計制度委員会研究報告第11号「継続企業の前提が成立していない会社等における資産及び負債の評価について」について 」

 


 

こちらについてのダウンロードは、どうやら会員しかできないみたいですが、・(-_-;)


その前提というのが、「継続企業」といやつですね。


一般に「会計」と呼ばれているものは、この「継続企業」を前提に作成されています。

しかし、これが、法的整理、破綻とかになると、この「継続企業」という前提が崩壊してしまうのです。

すると財務諸表はどのような方法で作られるのか?

そのような状況になった場合は、債権者、出資者といった者のへの分配可能額の算定に使われますから、分配できるものということで、限りなく時価会計に近い形となります。

いわゆる「清算価値」ですね。

ほか、更生計画といったものになる場合は、フレッシュスタートを意識した財務職表になります。

この「フレッシュスタート」って何かというと、要するに、不良資産を落とした、最近の言葉で行くと「減損」が終了した形での財務諸表によって、新たな会社として生まれ変わりましょうというものです。

なお、これらはいずれも、強度に「保守的」に作成されます。

そういった財務諸表が、継続企業の前提が崩壊したところの財務諸表です。


「そもそも前提が違った財務諸表を、メディア等は同列に扱っていますが、この辺ははっきり区別して欲しい。」

というのが、会計士協会がこの報告書を出した趣旨では (@_@;)と思って、読んでみました。

(それにしても、もう不良債権も落ち着いてきたころに出すのではなく、もう少し早く出せばいいのに (-_-;))

ちなみに、継続企業の前提が崩壊しそうな会社は、会計士の監査報告書に、その旨が書かれていますからね(^。^)

投稿者 kuni01 : 00:59 | コメント (0) | トラックバック