2005年03月16日
アウトソーシングによるリスク
特に問題が多いのが、システムに関するアウトソーシングです。
これは、一回委託してしまうと、システムのライフサイクルはおよそ5年あまり、その間はよっぽどのことがない限り、解約は不可能です。
そのために、「SLA(サービスレベルアグリーメント)を締結すべきである」とBestPracticeとして、提案を受けるが、実際、このSLAとは、どういった事項を取り決めるべきか、分からない。といった話をよく持ちかけられますが、SLAの項目というのは、こういったものが例です。といった話ではなく、契約を、結ぶ限りは、こういった点は、最低限満たして欲しいといった要求ですよと、答えます。
しかし、アウトソーシングの際にそこまで考えて、契約を締結しているところは、殆どなく、単にコスト低減だけを目標として、アウトソーシングをおこなない、結局その目的すら達成できない事例がよくあります。
私たちも、システム監査の立場で会社に入ることがありますが、正直、契約締結後に入ったとしても手遅れの観が強く、受託者側の良いように契約が組まれており、会社の人は不満タラタラといったのが、実情です。
実際のところ、現状のシステム技術、それをめぐる契約については、余程しっかりした企業でなければ、そのシステムしか経験のない企業のシステム担当者が対応できるレベルを超えているように思います。
私も、システム監査を約7、8年行っていますが、システム導入の失敗は、近年のレガシーからオープン系への移行時に、目だって多くなっています。
さらに言及すると、コストダウンだけを目標にアウトソーシングを目指した企業は、システム導入の失敗だけでなく、人材の流出も激しく、その後、短期的には回復不可能なダメージを受けていることもあります。
『コアコンピタンス』に集中するために、その他の部門については、アウトソーシングを検討すべきである、と書かれた経営書等を見ますが、そもそも、情報システム部門は、そのコアコンピタンスを支えるための基礎的かつ重要なインフラであり、また、その情報処理の段階に、重要なコアコンピタンス要素が含まれていることもあります。
セキュリティーの問題とも含めて、企業の『情報資産』の定義付け、強みを検討することも必要と思います。
投稿者 kuni01 : 2005年03月16日 23:04
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