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2005年03月17日
ライフサイクル

稲盛和夫の実学―経営と会計
それは、設備投資のライフサイクルの話です。
設備投資された支出は、会計上固定資産に計上され、耐用年数期間により、一定の償却方法により、各期に配分されます。この配分がいわゆる減価償却です。
これは、一般的な『会計』のお話です。
ただ、この認識で経営上十分なのでしょうか?
私は、ここで『耐用年数』というものに、一般的な企業は何を使っているのか?また、償却方法は何を採用しているのか?といったことが非常に重要であると思っています。
通常『耐用年数』というと税法の「耐用年数表」に定められている、『法定耐用年数』を採用されていると思います。
ただ、現代のような、『スピード経営』の時代においては、そのような耐用年数よりも、実際のビジネスライフサイクルは短いのが現状だと思われます。
また、そのライフサイクルの問題は、単なる技術革新のスピードだけではなく、現代人の嗜好の多様化及び移り気の速さもあると思います。
それは、たとえばある店舗を出店した際に、始めの一年目が最も売上が良く、だんだんと売上が減少していくような事例を経験したことがある人であったら分かると思いますが、多店舗展開を行っている企業においては、この出店が止った瞬間、すなわち既存店のみの売上勝負となった時に、途端に利益が悪くなる現象を想像してください。
これは、経済実態としては、初年度に最も、その投資の効果が発現し、翌年意向は、その効果はだんだん薄れていくというイメージです。
そのイメージにあった償却方法はというと、それは『定率法』ですね。
それにもかかわらず、税法は、建物の償却方法は、『定額法』しか認めておらず、また法定耐用年数は建物の場合、約20年となっています。
これに償却方法と、耐用年数に基づいて減価償却を行うとどうなるでしょう?
当然、年々の収益の悪化に対して、毎期一定の投資の減価償却が負担となり、投資単位でみた損益が赤字に陥ることになるでしょう。
それが、すなわち『減損会計』の対象となってしまうのです。
となると、どういったことを、そうなる前に行っておくべきか。
まずは、設備投資をする場合の、減価償却方法、耐用年数の計算は、定率法かつ経済耐用年数(ビジネスライフサイクル)を使用し、投資経済性、要するに儲かるか否かの意思決定を行うこと。
次に、経理上の処理は、上記の方法を採用し、税務上の否認額は申告調整を行い、税金を払ってでも毎期の実質の利益を把握すべきであること。(なお、この調整分は『税効果会計』の対象になります。)
といったところですかね。
投稿者 kuni01 : 2005年03月17日 23:00
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